農業じゆう人

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東京の高家賃 老後の生活圧迫

2022年11月20日 12時36分37秒 | 地域
  東京と他地域で大きな差があるのが家賃。 東京都23区は横浜や大阪より同条件で4~5割は高く、
   地方都市の3倍近い例もある。 どこに住むかは老後資金の計画などにも影響しているようだ。

  「23区に代表される都心と地方都市の家賃の差は、必ずしも正確に把握されていないのではない
   か」。 こう話すのはフィンウェル研究所(東京・新宿)代表の“野尻さん”です。
  総務省「小売物価統計調査」を同研究所が分析した結果、23区の家賃の異常なほどの高さが浮き
   彫りになった。 家賃水準が比較的低い青森、福井、大分各市と比べると、23区の家賃は実に
   3倍弱にもなる。 横浜市、大阪市と比べても4~5割は高い。 同調査で家賃を除く物価の差
   を調べると、やはり23区は高いが、大半の地方都市との差は数%の範囲にとどまる。

 なぜ家賃はこれほど差がつくの
 か。東京カンテイ(東京・品川)
 席主任研究員の“井出さん”は「
 高いコストをかけてでも都心に
 住みたいという実需が根強いか
 ら」と説明する。23区の人口
 は2021年に転出超過となっ
 たが、「収入が不安定になった
 人の一部が近隣へ転出した影響
 などが大きいとみられ、23区
 の人気に大きな変化はない」。
  井出さんは「実績の強さを見込んだ投資が家賃上昇をさらに加速させる」とも教えてくれた。 
  個人がほかの人への賃貸目的で行うマンション投資から、大手不動産会社が住宅用地確保のために
   実施する再開発まで、大小様々な投資が23区など都心に集中する傾向が近年目立つ。
  投資が増えて地価が上がったり、より新しい住宅が増えたりすると、家賃もさらに高い水準に設定
   されやすい。 消費財など一般的な品目の価格より、家賃で地域差が開きやすい一因が、こうし
   た投資の存在といえる。 では、家賃の差を知っておくと、私たちの生活にどんなプラスがある
   のか。 野尻さんは「60代などリタイア期に都心から地方都市へ移住するだけで、老後資金の
   相当な『延命』ができる場合が多い」と話す。 例えば、23区の分譲マンションを賃貸すると
   きの賃料は21年に月平均で約20万円(東京カンテイ調査より推計)。  「23区に比べると家賃が
   半分以下となる地方都市は珍しくないので、これで月10万円が浮く」。

  「人生100年時代」といわれるほど寿命も長くなった。 60代で移住しても、平均寿命などか
   ら考えれば、その暮らしが20年程度は続く可能性がある。 その間、一貫して月10万円が浮
   くとしたら総額は2400万円。 概算にすぎないが、大きな金額だ。 この節約分をすべて老
   後資金としてためなくても、収支状況をみて余裕がある範囲で、もともと住んでいた都心へ家族
   や友人を時折訪ねる資金などにも使える。 野尻さんは「23区だけでなく、横浜市や大阪市な
   どの都心からの移住でも効果は見込める」という。 むろん、家賃さえ下がれば住む場所はどこ
   でもいいわけではない。 「通常、移住先は県庁所在地など地方都市が候補になるだろう」。
   自然が豊かな地域での「田舎暮らし」に魅力を感じる人もいるが、医療や介護、行政サービスな
   どの都市機能が充実しているかはある程度、念頭に置く方が無難だ。 人口密度や高齢化率など
   のデータ、地元の人との会話などが大いに参考になるという。

  一方、リタイア期がまだ遠い現役世代の場合は、家賃を低くするために移住するというハードルは
   高くなる。 年金生活なら居住地で収入が大きく上下することは少ないが、「現役世代はどこに
   住むかで仕事と収入に変化が起きやすい」(井出さん)ためだ。  もっとも、新型コロナウイルス
   禍を機に広がってきた在宅勤務などにより、今後は収入を大きく減らすことなく、家賃が低い地
   域へ移り住める可能性が広がりそうだ。

  食品などが値上がりする中、家賃負担を低減できれば家計に与える効果は大きい上、都心から多少
   離れた土地なら、家の中でより広い仕事空間も確保しやすい。
  井出さんは「居住コストを月数万円ずつでも減らし、その分を積立投資などへ回すことができれば
   若い世代の老後資金の計画も様変わりするのではないか」とした上で、「長寿化に加え、全体的
   な収入の伸び悩みも目立つ。 23区などの都心に暮らす『費用対効果』を、多くに人が冷静に
   再評価する時期に差し掛かっているのかもしれない」と話している。

  それにしても我が日本は、いろりなものが都心に集中しているのが現状。 まずはこれらを解消し
   ないことには、このような現象は改善できないのではないでしょうか‥‥。

PKは右上が一番?

2022年11月19日 12時44分35秒 | 話題
  サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が20日、開幕する。
  ゴールラインから12㍎(約10.97㍍)離れた位置からボールを蹴るPKはドラマの宝庫。
  その歴史やデータを探ってみた。

  キッカーとゴールキーパーが1対1で勝負するPK(ペナルティーキック)。 その発端は
   1891年に遡る。 イングランドの世界最古のカップ戦とされる「FAカップ」の
   試合で、ゴールラインに飛んだボールをディフェンダーが手で止める事態が起きた。
  当時はファウルされてもフリーキック(FK)しか与えられなかった。 FKの機会を得た
   ものの、ファウルしたチームはキッカーのすぐ前に「人間の壁」をつくった。 結果
   はもちろん、失敗に終わった。
   これでは不公平だし、スポーツとしての信頼も失われる。 加えてディフェンダーに
   よるゴール付近での悪質なファウルも目立っていた。 そこで同年のサッカーの国際
   会議でPK採用が決まった。 ではなぜ、PKの距離は12㍎に決められたのか。
   競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は「正式な理由は記録に残っていない」
   という。 ただ、ゴールエリアの6㍎とペナルティーエリアの18㍎の「中間地点と
   して12㍎に決まったと考えるのが一般的」との回答が返ってきた。 日本サッカー
   協会(JFA)は「単純に6㍎の2倍としたためと推察する」。
   サッカージャーナリストの“後藤さん”は「当時のシュートレンジが12㍎に入ってか
   らだったことが理由では」と分析している。 技術が大幅に進化した現代と違い、昔
   はシューズが重く、ボールも弾みにくい。 遠くからのシュートでゴールを狙うのは
   難しかった。

  国際サッカー連盟(FIFA)は1978年のW杯から延長戦の後にPK戦を導入した。
   
  2018年のロシア大会までの11大会のPK戦シュート数は計279本で、ゴールし
   たのは196本。 成功率は70%です。 キッカー有利は一目瞭然。 だが30%
   は失敗する事実も見逃せない。 130年以上もPKの距離が変わっていないのは、
   この微妙な成否の確率がハラハラドキドキの緊張感を生み、試合を面白くしているか
   らだという見方は多い‥‥。
  米ノースウエスタン大学の学生が調査した興味深いデータがある。 W杯のPK戦では
   キッカーから見てゴール右上に向けて放ったシュートが、成功率87.5%と最も高
   い。 同大学でサッカーのデータを分析する“バナソーン・パスパントンさん”は「ゴー
   ルキーパーの多くが右利きのため、右方向(キッカーから見ると左方向)にジャンプしや
   すいからだろう」と説明する。 しかし、ゴールの高いところに正確に蹴るのは技術
   が必要で「ハイリスク・ハイリターン」。 このため多くのキッカーは左下や右下を
   狙う傾向がある。 右利きのキッカーにとって左下は狙いやすいが、キーパーも読み
   やすく、成功率は60%台前半にとどまる。 PKの成否を決定づける要因として専
   門家が強調するのが「心理」面だという。
  ノルウェーでスポーツ心理学を研究する”ゲイル・ヨルデット博士”がW杯など主要大会
   のPK戦を調べたところ、「決められれば勝利する」局面の成功率は92%に達した
   半面、「外せば敗北する」局面では62%まで下がった。 PKは独特の雰囲気に包
   まれ、重圧がかかる。 自信を持って冷静に臨めるかが重要で、メンタルトレーナー
   帯同で選手の精神力を磨くチームも目立つ

  技術力や情報収集・分析力も欠かせない。 「PK職人」とも呼ばれる元日本代表の
   "遠藤選手"はゆっくりした助走で最後までGKの動きを見極め、逆方向に蹴るのを
   得意としていた。 ドイツ代表は相手のキッカーやGKの癖などを事前に徹底的に
   調べ、PKに強いことで知られる。

  W杯ではPKの名場面も多い。 1994年、米国大会の決勝戦。 当時のイタリア
   代表、"ロベルト・バッジョ"がPK戦で蹴ったボールはゴールバーの上を越えてい
   き、同国は敗れた。 バッジョが残した言葉は「PKを決めても誰も覚えていない
   が、外したら誰もが忘れない」。 日本代表は2018年ロシア大会初戦のコロン
   ビア戦で"香川選手"がPKを成功。 チームが勢いづいたことは記憶に新しい。
  FIFAは判定の精度を上げるためロシア大会からビデオ・アシスタント・レフリー
   (VAR)を導入。 FIFAによるとPK戦を除くPK数は29回と過去最多で、
   14年のブラジル大会の倍以上に増えた。 強豪国の実力が拮抗しており、今年の
   カタール大会はPKが一層増える可能性がある‥‥。

   我が日本の初戦は23日のドイツ戦。 頑張って一次リーグを突破してほしい!

高齢歩行者事故 後絶たず

2022年11月18日 12時43分35秒 | 話題
  高齢の歩行者の交通事故が後を絶たない。 19 日には交差点を横断中に車にはねられた
   「ザ・ドリフターズ」の"仲本工事さん"が死亡した。 65歳以上が歩行中の死者の7割
   を占め、道路を斜め横断するといった例も目立つ。 年齢に伴う体力や判断力の低下にい
   かに対応して事故を防ぐか。 歩行者・ドライバー双方の注意に加え、高齢者目線に立っ
   た横断歩道の設置などハード面の見直しも欠かせない。

  仲本さんは18日、横浜市内の交差点を横断中にはねられ、頭を強く打つなどして19日
   に亡くなった。 現場には信号機はなかったという。
 交通事故全体での死者数は近年、減少傾向にあり、警
 視庁によると、2021年は2636人統計史上の最
 少を更新した。こうしたなかで目立つのが65歳以上
 の高齢者が歩行中に犠牲となるケースだ。同年の歩行
 中の死者は全年齢で941人。このうち高齢者は72
 2人
と76.7%に上り、11年(66.5%)より
 10.2㌽増え、過去10年で最高となった。
 高齢者の交通事情に詳しい立正大学の“所教授(産業・
  組織心理学)
”は「基礎体力が衰えると横断歩道まで歩
 くのがつらくなる。判断機能も低下しがちで、危険に
 直面しているとの自覚の薄れが事故への油断にもつな
                   がる」と警鐘を鳴らしている。
  損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構は、19年に発生した歩行者の死亡事故にお
   ける歩行者側の発生要因の割合をまとめている。 同機構の報告書によると、法令違反
   の有無や種別では、横断歩道以外を横断したり、道路を斜めに横断したりする「横断不
   適」が、高齢者では14.3%とその他の世代の8.2%を大幅に上回っている。 
  車の接近前後に横断した高齢者も17.6%とその他の世代(8.2%)の2倍以上で、
   酩酊(めいてい)や徘徊(はいかい)などの事例もある。
  また、事故原因を歩行者側の要因でみると、車の速度や距離感を誤ったり、相手が譲って
   くれると考えたりする「判断の誤りなど」は、その他世代が12.2%だったのに対し
   高齢者は25.8%だった。 

  事故の防止に向けては同機構や公益財団法人「交通事故総合分析センター」(東京)が高齢
   歩行者とドライバーの双方に注意を呼び掛けている。
 高齢歩行者は▽身体機能の衰えを自覚して無理な
 横断はしない▽道路を渡り切るのに時間がかかる
 斜め横断はしない▽夜間は反射材がついた衣服を
 着用する‥‥こと。
 ドライバーには、歩道に立っている高齢者がいた
 ら横断の可能性に備え、病院やコンビニエンスス
 トアの周辺などでは急な横断に注意するよう求め
 ている。
 「高齢ドライバーについては運転免許証の自主返
 納などで対策が進んでいるが、高齢歩行者の事故
 も深刻」と強調するのは秋田大学の“水戸部教授
 (人間情報工学)”。 「警察などが開く交通安全教室
 への参加を促すことが必要」という。 その上で
 「高齢者が多く利用する病院などの周辺は横断歩
    道をできるだけ近くに設置し直したり、スムーズな交通に支障の少ない押しボタン式の
    信号を作ったりするのも解決策の一つになる」と行政などによる対応の重要性も指摘し
    ている。 社会が一体になって対応する必要が大いにありそうです。

  
 

糖尿病 なぜ視力低下招くの

2022年11月17日 12時40分18秒 | 健康
  糖尿病の合併症で目が悪くなることをご存知でしょうか。 糖尿病はインスリンの作用が
   低下することで血糖値の上昇を抑えることが難しくなり、高血糖が慢性的に続いてしま
   う病気です。 比較的細い血管が高血糖で障害を受け、糖尿病の三大合併症の1つであ
   る糖尿病網膜症が生じやすくなる。

  網膜の血管が詰まったり、血流が悪くいなったりすることで新生血管というもろい血管
   が形成される。 それが切れて出血すると硝子体出血や網膜剥離などを引き起こす。
   そのため、糖尿病は国内の失明原因の上位にくる。
  糖尿病網膜症は初期にはほぼ症状がないのが特徴だ。 視力低下や飛蚊症などの自覚症
   状がある場合は病気としては中期以降まで進んでしまっている可能性がある。 
  糖尿病網膜症が進行してしまうと、治療をしても見え方を完全に元通りにすることは難
   しいといわれている。 ただ、初期に発見できれば、血糖コントロールで進行を止め
   たり改善させたりすることも可能だという。
  糖尿病網膜症は症状によって3つの病期に分けられる。 初期の単純糖尿病網膜症、中
   期の前増殖糖尿病網膜症、末期の増殖糖尿病網膜症です。 中期には網膜の血管が詰
   まりやすくなって虚血状態となるため、そこに新生血管という破れやすい血管ができ
   る。 治療としては網膜の虚血部分へレーザーを当てたり、新生血管を小さくする薬
   を投与したりするそうだ。 末期では中期にできた新生血管が増えて出血し、それが
   原因で硝子体出血や網膜剥離が生じる。
 症状としては視力低下や飛蚊症だけでなく、急激な視
 力低下によって全く見えないという事態も生じる。中
 期と同じようにレーザー治療を行うが、急激に視力が
 低下して硝子体出血や網膜剥離が起きている場合は硝
 子体手術が必要になる。 糖尿病網膜症は早期発見、
 早期治療で重症化を防げます。

  糖尿病のある方は内科を受診されたときに、眼科も受診され定期的な眼底検査を受ける
   ことをお勧めします。 体験から‥何事も早めの対応が大事です。

  ●余談
  何事も早めということで、昼前に「オミクロン株対応ワクチン」の接種(5回目)を
   受けてきました。 昨今はまた第8波の兆しとか? いつになったら平穏な生活に
   戻れるのでしょうかネ~。 皆さんお一人お一人が政府の対策・対応などをあてに
   することなくし各人がもう少し考えた行動をするしかないでしょう‥‥?

「公共冷蔵庫」

2022年11月16日 12時43分15秒 | 話題
  地域住民が余った食料品などを持ち寄り、生活困窮世帯の人らが自由に持ち帰る‥‥。
  街角に置かれた「コミュニティフリッジ」(公共冷蔵庫)と呼ばれる保存場所を通じた
   支援活動が広がりつつある。 食品ロス削減と生活困窮者支援を両立させる試みで、
   提供者と受け取る人が顔を合わせず24時間利用できる点が特徴です。 物価高が
   続く中、活動の浸透が期待されている。

 10月上旬の午後3時すぎ、埼玉県草加市の
 スーパー「ゼンエー」に併設されたコミュニ
 ティフリッジを県内在住のパート従業員の女
 性が訪れた。無人のプレハブ施設の広さは9
 畳ほど。棚にはレタスやコメ、レトルトカレ
 ーなどが並ぶ。女性はスマートフォンのアプ
 リでドアを解錠すると、業務用冷蔵庫に入っ
                   た冷凍フライポテトなどを手にとった。 
  「誰とも会わずに好きな時に来られるので使いやすい」と笑顔を見せた。 貿易
   関係の仕事をする夫は新型コロナウイルス禍で収入が9割減った。 物価高も
   重くのしかかる。 「食べ盛りの中学生2人と幼稚園児が1人いて食費がかさ
   む。 1食分でも節約できるのはありがたい」と話す。
  施設は草加商工会議所が6月に設置した。 地元住民や食品メーカーなどが余っ
   た食料品や生活用品などを持ち寄る。 児童扶養手当や就学援助などの受給世
   帯が対象。 自治体が交付する給付証明書などを登録すると、入り口の電子ロ
   ックを解除するパスワードが渡され、24時間365日利用できる。
  ゼンエーを運営する全栄物産(埼玉県草加市)によると、10月25日時点で330
   人以上が登録。 9割が20~40代の女性だという。 同社の“植田社長”は
   「毎日2~3人のペースで新規登録がある。 予想した以上に必要とされてい
   る」と語っている。 

  コミュニティフリッジは2010年代に欧州で始まった。 20年に国内で先駆
   けてコミュニティフリッジを開設した一般社団法人「北長瀬エリアマネジメン
   ト」(岡山市)代表理事、“石原さん”によると、22年10月時点で福島市や堺
   市、佐賀市など全国に7カ所あり、同法人が運営するウェブサイトで活動を紹
   介している。 開設を希望する企業や団体には運営ノウハウなども有償で提供
   しているという。
  課題もある。 食料品は個人や企業の寄付に頼るため種類が偏る傾向にあり、主
   食のコメやパン、冷凍食品などは在庫がなくなりやすい。 洗剤や生理用品と
   いった生活用品も人気が高く、在庫不足になりがちだそうだ。

  内閣府の「子供の生活状況調査」(21年)によると、現在の暮らしが「苦しい」
   「大変苦しい」と答えた保護者は、収入158万円未満の世帯で57%に上り
   全体平均の25%と30㌽以上開きがある。
   「過去1年間に食料が買えなかった経験がある」と答えた収入158万未満の
   世帯で37%。 ひとり親世帯も30%に上った。

  日本女子大学の“小林教授(フードシステム論)”は「在庫が不足している食料品など
   の一覧を表示したり、運営者が寄付金を使って食品を購入したりする工夫も有
   効だ」と指摘。 「市民が気軽に寄付できるのが魅力だが、不用品を処分する
   場ではなく、食料などを無駄なく効果的に分け合うという目的を忘れないこと
   が一番大切なことだ」と話しています。
  今は誰もが厳しい生活におかれていると思います。 そんな中からでも少しでも
   役立つことならば、わずかずつでも協力したいと思っています。

津軽塗「塀の中」でも継承

2022年11月15日 12時38分37秒 | 雑学
  青森刑務所の作業工場の一角で、伝統的工芸品「津軽塗」が生み出されているという。
  漆を数十回塗り重ね、研ぎを繰り返し、一つの作品に約2カ月かけるそうだ。
  受刑者は「伝統を汚さないようにしたい」との思いで黙々と向き合っているという。
  担い手が減少する中、基礎的な技法が「壁の中」で継承されていく意義もあるようだ。

  シュッ、シュッ‥‥。 静かな空間に作品に紙やすりを当てる音が響いている。
  6月下旬、ある人が青森刑務所の「第7工場」を訪ねると、5人の男性受刑者がそれ
   ぞれの机で作業に没頭していたそうだ。

  津軽塗は国の伝統的工芸品に指定されている。 青森刑務所では、1994年に外部
   から職人を招き、刑務作業としたそうだ。 受刑者が半年間の技術訓練を受ける。
   従事できるのは、選抜された一部の人で、誇りを持つことにもつながっているとい
   う。 箸やコースター、タンブラーや印鑑を作っている。 研ぐ際に加える少しの
   力の差で製品の表情が変わるため一つとして同じ柄はないそうだ。

  日常の指導をする作業専門官は、転勤を機に津軽塗を学び始めて今年で13年目。
   「受刑者のやりがいや励みになっている。 集中力や忍耐力が欠かせず、出所後の
   生活にも必ず生きる」と指摘する。 赤い帽子をかぶる班長の50代の男性受刑者
   は「何かの技術を身につけて出所したい」と思いで約2年前から作業に当たる。
   「手にした人に良さが伝わることがうれしい」と喜びをにじませた。
  今年6月、刑罰の懲役と禁錮を廃止し「拘禁刑」に一本化する改正刑法が成立。
   刑務作業は義務ではなくなる。 男性受刑者は「社会の人は一生懸命働いている。
   自分も与えられたことを精いっぱいやりたい」と述べ、自身の更生のためには作業
   が必要と考えているという。

 法務省によると、伝統的工芸品を刑務作業で制
 作しているのは全国8施設(2021年11月時点)
 で、岡山刑務所の備前焼や熊本刑務所の肥後象
 がんなどがある。青森刑務所の津軽塗コースタ
 ーは技術や完成度の高さが評価され、22年度
 の全国刑務所作業製品の審査会で最高賞の法務
 大臣賞を受賞したそうだ。週1回の指導に当た
 る津軽塗職人は「職人は自身の技巧や個性を示
 す作品を作っている。刑務所ではむしろ基本に
 忠実なやり方で教え、作り続けている。熱心に
  取り組んでおり、昔ながらの技法や伝統を崩さず残してくれている意義がある」と話
   している。 これからのためにも、身につけた技法・技術を駆使して社会のために
   活躍してほしいと願うばかりです。 製品、求められるものなら求めたいです。

かみ心地を決めるもの

2022年11月14日 12時34分24秒 | 
  食の楽しみの一つに噛み心地がある。 これは食物を噛み潰すことで得られる感覚で
   あるが、歯で噛み潰すことだけとして捉えている人が多いのではないでしょうか。

 実際には歯で噛むことに加えて、粘膜が触れる感覚
 や味覚、咀嚼(そしゃく)筋やあご関節の感覚などが
 複合的に関わって感じている。これらの中でも歯そ
 のものと、歯槽骨と歯をつなぐ歯根膜の感覚が重要
 であるとされている。 自分の歯が一番良いといわ
 れるゆえんでもある。
  歯を失った場合には、両隣の歯にかぶせて間を連結するブリッジやインプラント、
   義歯で補う。 ブリッジは自分の歯根膜は残っているものの、歯の不足分につい   
   ては残っている歯が負担しなければならない。

  一方、インプラントは歯槽骨にネジ込まれたインプラントと骨が直接結合する形で
   維持される。 義歯のように着脱が無く、咀嚼に十分な力を加えることができる。
   自分の歯の感覚に近く、失われた歯を補う方法としては画期的で有効な方法だ。
   インプラントの場合、歯根膜の機能はないが、残っている歯との調和や咀嚼筋、
   顎関節の感覚と調和することにより、強い咬合力やかみ心地を再現している。

  義歯はどうだろう。 局部義歯の場合には、自分の歯と粘膜に接触する義歯床が咬
   合力を受け止める。 残っている歯の本数が多いほど咬合力やかみ心地を得るに
   は有利だ。

  自分の歯が1本も残っていない総義歯では、咀嚼の際に義歯が粘膜を圧迫する感覚
   に加え、前述の咀嚼筋や顎関節の感覚等をフルに動員して咀嚼している。 無歯
   顎にもかかわらず義歯を装着しないで、歯槽堤(しそうてい=いわゆる土手で肉など
   をかんでいる人は、食物による圧迫感に加えて咀嚼筋と顎関節の感覚などでかん
   でいる。
  歯の事情は人それぞれであるが、色々な感覚を駆使して咀嚼している。 かみ心地  
   の構成要素を理解することにより、おいしくいただく一助となれば幸いです‥。

「道の駅」始まりはトイレ

2022年11月13日 12時46分59秒 | 雑学
  「道の駅」制度発足から来年で30年。 今や年間延べ2億人以上が利用し、道の駅自体が目的地になっている。
  道の駅の制度創設に尽力した元国土交通省技監の“大石さん”は「役人ではなく民間のアイデアから生まれた」と
   振り返る。 きっかけは、ある人物の一言だったという。
  「道路にも鉄道の駅のようにトイレがある駅があってもよいのではないか‥」。 1990年に広島で開かれた
   「中国地域づくり交流会シンポジュウム」。 出席者の一人、山口県の船方総合農場グループ代表の“坂本さん”
   の発言が口火を切った。 出席者からは「地元産の野菜や干物も販売したらどうか」などと発言が相次いだ。

 坂本さんは、駐車場やバーベキュー場を設けた農場を無料で開放する
 「0円リゾート」で知られるアイデアマン。山口から広島に車で向か
 う道中、並行する鉄道の駅のトイレを使わざるを得ない機会があり、
 発言につながったそうだ。会場にもう一人キーマンがいた。地域交流
 センターの創設者、“田中さん”。「車で通過していく人々と地域の拠
 点をつくれないか」と、当時建設省道路局企画課道路防災対策室長の
 “大石さん”に持ち掛けた。大石さんは田中さんの話で初めて「道の駅
 構想」を知る。地域の話し合いで終わっていたかもしれないテーマに
 国を巻き込んだ。その時既に道の駅は生まれつつあった。大石さんが
 初めて道の駅の看板を見たのは島根県掛合町(現雲南市)だった。19
 91年から山口、岐阜、栃木県で社会実験が行われた。観光地という
 ことで実験場に選ばれた岐阜県高山市では、トイレの横に竹筒型の小
 銭入れを置くと1日2万円が集まったそうだ。これを見て「これはい
 ける」と大石さんは確信したという。社会実験は約半年間と決して長
 くなかったが、コミュニティーの活性化や地元特産のPRで効果を上
 げた。懇談会で検討され、国は道の駅の登録・案内制度を93年2月
 に創設し、同年交付された。13年には1050駅と大台を超えた。
 社会資本の中で、道の駅ほどメディアで取り上げられた施設はないだ
 ろう。ここまで発展した理由は民間のアイデアから生まれ、民間の創
 意工夫で運営されているからにほかならない。成り立ち上、24時間
 利用できるトイレは欠かせないが、制度化にあたり「くだらない基準
 をつくらないように先輩から助言された」と大石さんは振り返る。
 当時は地方分権が進んでおらず、国が基準を細かく定め地方はそれに
 合わさなければならない中央集権的な側面があった。この一言も、道
 の駅の発展に大きく寄与したに違いない。 90年代はコンビニエン
 スストア右肩上がりで成長していた時期だ。本社が一元的に戦略立案
 や商品開発を担い「どこに行っても同じものが手に入る」という価値
 観がまだ主流だった。その正反対の道を、道の駅はたどった。自家消
  費程度しか栽培していない農作物を農家が売る、地元漁師が直接魚
  を持ち込む。 はたまた伝統芸能を公演する道の駅も出てきた。
  人気が出るほどに「我が町は隣町と違っているから存在感がある」
  という地域の自覚が芽生えていったように感じられる。

  印象的だったのは2015年の日本マーケティング大賞(第7回)の受賞だ。 ユニクロのヒートテックやネス
   レ日本ネスカフェアンバサダーなど大手企業が名を連ねるなかに、公的施設として初めて選ばれた。
   受賞理由で「旅行者、地域住民、農産物生産者、地方自治体、道路管理者のすべてのステークホルダーがウ
   ィンウィンとなるビジネスモデルは斬新」とされ、「「まさに日本発のユニークなマーケティング事例」と
   評された。

  坂本さんや田中さんがつないだバトン。 道の駅にはいま、制度化当時には考えられなかった地方を支える砦
   としての役割が求められている。 人と人との絆の回復や防災設備。 さらには海外へのプロモーションを
   展開し、世界ブランド化も目指している。
  一方でこんな声も寄せられる。 「最近は道の駅もコンビニ店に少しずつ近づいているように思える」(道の駅
    のフリーペーパー、ルートプレスに寄せられた利用者の声をまとめた冊子より)
。 異なることに価値があるという流れはま
   すます強くなる。 売り上げ至上主義に走れば、その魅力は色あせかねない。 そこが難しいようです。

言葉

2022年11月12日 12時37分55秒 | 世間
  「み」が増殖中だという? 「すごみ」「おかしみ」「ありがたみ」などというときの
   接尾辞「み」だそうだ。 一部の形容詞に付いて名詞をつくるのだが、これが最近は
   いろいろな言葉にくっついている。 「やばい」から「やばみ」が生じ「つらい」か
   ら「つらみ」が出現した。
   「やばさ」「つらさ」がたんに状態を示すのに対し、「やばみ」「つらみ」はもっと
    具体的な感覚をあらわすようだ。 SNSをのぞいてみれば「やばみ、ハンパない」
    「つらみの塊」など用例にこと欠かない。 数年前から増え、いまやごく普通にこ
    うした「み」が飛び交う時代になっているようだ。 これも時代の変化なの??
    「うれしみ」「ねむみ」「かわいみ」などなど‥‥。 はぁ~あ、ガックシ。
 
  言葉の乱れなのか進化なのか。 いやいや、この種の持って回った言い方が、もともと
   日本人は好きのようだ。 ネット空間には「食べたい」が極まった「食べたみがあふ
   れる」、「よくわかる」を強調した「わかりみが深い」といった表現も散見される。
   待てよ、何かに似ていると思ったら、政治家や官僚の言葉だってこれに近いのでは?
  昨今、よく見聞きするのが「検討を加速します」です。 岸田首相も口癖の「検討」だ
   けでは素っ気ないと感じているのか、ときどき「加速」を追加するようになった。
   すごく意味のあることを言っているようで、そのじつ、なんだか抽象的で曖昧な言い
   回しのようにしか聞こえてこない。 う~ん、あざといなあ~‥‥。 もとい、あざ
   とみが加速しているんだなあ~‥‥。

  そういえば最近の閣僚や与党の役職に就かれている皆さんは、相手や世間のことなどを
   まったく気にせずご発言をなされる方が多くいらっしゃるようだ。 そして問われる
   と釈明したリ陳謝したりすることが多くみられる。 閣僚や党の重要職に就かれてい
   る先生方、己が発する言葉の意味・重要性を考えた上で発言してほしいものだ。 
   発言した言葉は重要なもの。 突っ込まれたら釈明・陳謝すればいい。 そんな軽い
   考え発信するのは止めてほしいものです。

「御来監状」

2022年11月11日 12時30分05秒 | 遊び
  門やのれんが造りの塀が明治時代の姿をとどめる前橋刑務所が、近年の御朱印集めの
   流行に注目し、訪問者向けに受刑者が印刷した「御来監状」を販売しているそうだ。
  刑務所に対する人々の関心を深めるのが狙いで、観光客らに人気が集まっている‥?

 御来監状は、1888年の施設開設時の名前である
 「前橋監獄」と縦書きで記され、購入した際には御
 朱印ならぬオリジナルの「刑務所印」が押される。
 施設の写真と沿革を掲載したカードも付いて、1枚
 300円だそうだ。 前橋刑務所は法務省により「
 犯罪傾向の進んだ者」を収容する施設と指定され、
 受刑者の約600人のうちほとんどが再犯者。
  出所者が住居や仕事を確保する上で、社会に受け入れられやすい環境をつくり、再
   犯リスクを減らすことも目標としているそうです。

  しかし、受刑者が手作りした革製品や木工品などの展示販売会は新型コロナウイル
   スの影響で開催できない状況が続いた。
  “小松看守長”は「刑務所が地域にとってますます親しみのない場所になってしまう
   のではと不安になった」として、注目されるような工夫ある企画を考えていた。
  そこで、全国的に珍しくれんが製の建造物が現存している同刑務所へ、景観を目当
   てに訪れる人が多いことに着目。 神社仏閣を巡った証しとなる御朱印を参考に
   し、政策に至った。
  小松看守長は、「写真を撮りに来る記念に買って、更生に励んでいる受刑者に理解
   を持つきっかけになってほしい」と語っている。

  もし北関東の前橋方面へ旅でもされたときに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
   くれぐれも、塀の中に入ることのないようにしましょうネ‥‥皆々様。