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津軽塗「塀の中」でも継承

2022年11月15日 12時38分37秒 | 雑学
  青森刑務所の作業工場の一角で、伝統的工芸品「津軽塗」が生み出されているという。
  漆を数十回塗り重ね、研ぎを繰り返し、一つの作品に約2カ月かけるそうだ。
  受刑者は「伝統を汚さないようにしたい」との思いで黙々と向き合っているという。
  担い手が減少する中、基礎的な技法が「壁の中」で継承されていく意義もあるようだ。

  シュッ、シュッ‥‥。 静かな空間に作品に紙やすりを当てる音が響いている。
  6月下旬、ある人が青森刑務所の「第7工場」を訪ねると、5人の男性受刑者がそれ
   ぞれの机で作業に没頭していたそうだ。

  津軽塗は国の伝統的工芸品に指定されている。 青森刑務所では、1994年に外部
   から職人を招き、刑務作業としたそうだ。 受刑者が半年間の技術訓練を受ける。
   従事できるのは、選抜された一部の人で、誇りを持つことにもつながっているとい
   う。 箸やコースター、タンブラーや印鑑を作っている。 研ぐ際に加える少しの
   力の差で製品の表情が変わるため一つとして同じ柄はないそうだ。

  日常の指導をする作業専門官は、転勤を機に津軽塗を学び始めて今年で13年目。
   「受刑者のやりがいや励みになっている。 集中力や忍耐力が欠かせず、出所後の
   生活にも必ず生きる」と指摘する。 赤い帽子をかぶる班長の50代の男性受刑者
   は「何かの技術を身につけて出所したい」と思いで約2年前から作業に当たる。
   「手にした人に良さが伝わることがうれしい」と喜びをにじませた。
  今年6月、刑罰の懲役と禁錮を廃止し「拘禁刑」に一本化する改正刑法が成立。
   刑務作業は義務ではなくなる。 男性受刑者は「社会の人は一生懸命働いている。
   自分も与えられたことを精いっぱいやりたい」と述べ、自身の更生のためには作業
   が必要と考えているという。

 法務省によると、伝統的工芸品を刑務作業で制
 作しているのは全国8施設(2021年11月時点)
 で、岡山刑務所の備前焼や熊本刑務所の肥後象
 がんなどがある。青森刑務所の津軽塗コースタ
 ーは技術や完成度の高さが評価され、22年度
 の全国刑務所作業製品の審査会で最高賞の法務
 大臣賞を受賞したそうだ。週1回の指導に当た
 る津軽塗職人は「職人は自身の技巧や個性を示
 す作品を作っている。刑務所ではむしろ基本に
 忠実なやり方で教え、作り続けている。熱心に
  取り組んでおり、昔ながらの技法や伝統を崩さず残してくれている意義がある」と話
   している。 これからのためにも、身につけた技法・技術を駆使して社会のために
   活躍してほしいと願うばかりです。 製品、求められるものなら求めたいです。

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