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強豪校も「脱・体育会系」

2024年05月30日 12時41分38秒 | 話題
  スポーツ強豪校で「体育会系」と呼ばれる理不尽な上下関係や指導者を絶対視する風潮が見直されている。
  昨夏の甲子園で107年ぶりに優勝した慶應義塾高校は高校野球では一般的な丸刈り以外の髪型も容認し
  ていることで話題を集めた。 柔道やラグビーなどほかのスポーツでも過剰な選手管理には子供のスポー
  ツ離れを招くなど負の面が大きいとみて改める指導者が増え始めているようだ。

  武道は指導者を絶対視する風潮がとくに強いイメージがあるが、滋賀県を代表する柔道の強豪、近江高校
   は一味違う。 部の年間スローガンから日々の練習メニューまで決めるのは部員たち。 監督は技術指
   導はするものの、練習の方針には基本的に口出ししない。 2020年からは柔道の強豪としては異例
   の丸刈りの強制を廃止した。 取り組みを始めた理由について、"向江村監督"は「部員が減少傾向で競
   技離れが進んでしまう危機感があったし、何より自身も選手だった時に(体育系のやり方に)違和感があっ
   たから」と話す。 主将は「いい意味で柔道部らしくない。(上から)やらされている感じがなく、成長
   できるし部内の雰囲気もいい」と語る。 取り組み前は全学年15人ほどだった部員は今では35人と
   倍以上に増え(昨年度時点)、23年には近畿高校柔道新人大会で初優勝を果たした。 向江村監督は「一
   見楽しそうに見えるかもしれないが、部員たちに求める水準は高い。 (自主性を重んじことによる)苦労は
   多かったが、結果も残せている」と話しています。

  全国高校ラグビー大会に11年連続出場している中部大春日丘高校(愛知県春日井市)ラグビー部では練習前
   の準備時間に、特に率先して働くのは上級生だ。 雑務は1年生に任せる学校が多いなか、同校では各
   学年で編成する縦割りの班ごとに雑務を分担している。 さらに班のなかでも2,3年生が中心になり
   1年生はその仕事ぶりを見ながら手伝う仕組みにしている。 23年度に主将を務めた福田さんは「ま
   だ部活に慣れていない1年生より、自分たちが働くのは当然。 上級生がだらけると全体の雰囲気も悪
   くなってしまう」と背中を見せる。 1年生部員は「先輩たちが働いているので、自然と自分たちも見
   習いたくなる」という。 「上級生が下級生を呼ぶ時はかつては名字を呼び捨てにするのが大半だった
   が今は『君づけ』が多い。 (上下関係で)やらされるのではなく、一人ひとりが当事者意識をもって働け
   るチームにしたい」と"宮地監督"。  21年からはもともと監督やコーチがしていた試合の分析や練習
   メニューの考案も立候補した部員が担い始め、上から押しつけないチームづくりを進めている。

 体育会系の象徴だった長時間練習も、最近は効果に乏しいとい
 う認識が広がって減少傾向にある。笹川スポーツ財団の調査に
 よると、高校生の1日あたりの部活の時間が平日で「3時間未
 満」と回答したのが、19年は48.7%だったのに対し、21年
 70.5%。週末も「土日(両方)とも活動」と回答したのが19
 年が50.2%だったのに対し、21年は36.4%だった。
 国学院久我山高校のサッカー部は全国高校サッカー選手権の常
 連校ながら、1日でグランドに立つのは試合時間(高校サッカーは
  80分)
とほぼ同じ。練習前に監督による訓示なども
 なく、部員たちは駆け足で移動してパス練習やミニゲームなど
                     に励む。
   朝や居残り練習も禁止で、ウオーミングアップやジムでのトレーニングを合わせても原則2時間以内だ。
   2年前からは部員をグランドでの練習とトレーニング、教室での自習をするグループに分けて交代で回
   し、限られた練習時間をさらに充実させる工夫も始めた。 主将の近藤さんも「練習中も試合のように
   時間を意識し、チーム全員が自分がやるべきことを考えている。 短い時間だからこそ、その分集中で
   きている」と手応えを口にする。

   これこそ運動の基本ではないでしょうか。 近年は高校のスポーツのなかには、指導者から「勝つ」こ
    とだけを追求しているような競技もあるようにも思えてならない。 このような事例を参考にしてほ
    しいと願うばかりです。