無添加や無農薬など食材の吟味だけでは飽きたらず、最近はしょう油や塩といった
調味料にこだわる人が増えているという。 新鮮な肉や魚はもちろん、料理に
合わせて調味料を選ぶことで「自分だけの一品」を楽しめる。 全国的な外出
自粛の要請で家庭で料理するシーンが広がっている。 生産性の思いも込めら
れた料理の"脇役"が今後、さらなる脚光を浴びそうだ。
「このしょう油はパリッとしたノリと炊きたてのご飯でシンプルに食べるのが最
高」。 都内の松屋銀座に出店する「職人醤油」(前橋市)を訪れた50代女性
は笑顔。 料理によって巧みに使い分ける「達人」だという。
職人醤油は約100種類を取り扱う専門店。 代表の"高橋さん"が全国400以
上の蔵を練り歩き、約50に上る蔵元から厳選した品々がずらりと並ぶ。
100㍉㍑の小瓶で販売する。
「しょう油とひとくくりにされるが、味わいは微妙に異
なる」。 店員の"峯下さん"はアドバイスする。以前はし
ょう油嫌いだったというが、今ではキッチンに10種類
を常備し、その魅力のとりこになったという。 峯下さ
んの一押しは「梅しょう油」(540円)だそうだ。
無農薬で栽培された「龍神梅」とみりんなどでつくられ、梅の風味が染み込んで
いる。「冷しゃぶやとんかつなどに驚くほど合う」という。
刺し身を食べる際、しょう油にこだわれば、おいしさを一段と引き立ててくれる。
淡白な味の白身魚にお薦めなのが、淡口(うすくち)と呼ばれるタイプだという。
「少量でも塩味が効いている。色が薄く、素材を目でも楽しめる」。 峯下さん
はそう力を込める。 米麹でまろやかな甘みがある「淡紫」(540円)が売れ筋。
一方、赤身には熟成期間が長い「再仕込み」と呼ぶタイプがぴったり。 深いコ
クが特徴の「鶴醤」(486円)はリピーターが多く、贈答用としても人気。
昨年、販売を始めた「透明醤油」(540円)は早くもヒット商品に成長したとか。
一般的な濃口を蒸留し、卵焼きに使えば、黄色を生かしたままうまみを加えられ
透明醤油で握るおにぎりも評判を呼んでいるそうだ。
たかが塩、されど塩‥‥‥‥。
もともと、塩にこだわる料理人は多いが、その流れが家庭にも浸透し始めた。
沖縄県に本店を構える「塩屋(ま~すや~)」は宮古島の
海水からつくった「雪塩」で知られる。 東京ソラマチ
(東京・墨田)にある支店では国内、海外の計300種類
もの塩をそろえている。(左図) 休日には、1日に約
4千人もの客がお目当ての塩を探しに足を運ぶ。
最も売れているのは「ドレッシングソルト」で、8種
類のスパイスを配合したものだという。
マヨネーズに混ぜるとタルタルソース風に様変わり。
沖縄の塩、3種類をブレンドした「おにぎりの塩」も人気だそうだ。「ほん
のりした塩気とお米の甘みの両方が感じられる」。
ソラマチ店限定の「粋な旨だし塩」は焼きアジとカツオの風味が受けている。
「医師から塩分を控えるように言われた」。 そんな相談をする来店客も多
い。 口の中でサッと溶け、少量でも塩気を感じられる細かい粒子の商品
が最適だとアドバイスするという。 「さっぱり、こってり、濃厚に。
塩の選択によって料理の味わいに変化をつけられる。体調や気分に応じて
楽しむのもいい」。「ソルトソムリエ」の資格を持つ"福本さん"はいう。
フレンチやイタリアンに欠かせないオリーブオイル専
門店の客足も最近、伸びている。 東京・銀座に旗艦
店を構える「OLIVIERS&CO」には合計33種類の商
品が並ぶ。 レモンやバジルといったフレーバー入り
の「アロマティックオイル」が11種類あるなど、食
卓に彩りを添えられる。
「パン、サラダ、料理の仕上げなどシーンによって選ぶのがコツ」(炭本ディレ
クター)。 一番人気の「エクストラヴェルト」は早摘みできれいな緑色と
力強い風味が特徴だそうだ。 「食用油でなく、調味料として独特の風味
を楽しんでほしい」。 炭本さんは強調している。
現在はいずれの店舗も休業中だが、ネットでも気軽に購入できるという。
かつては家庭のキッチンの片隅に追いやられていた調味料。 多彩な商品が
登場し、料理の引き立て役として存在感が高まっている。 丹精込めて作
り上げた生産者の顔を思い浮かべれば、おいしさに一段と磨きがかかるか
もしれない・・。
今や、"たかが調味料"・・という時代ではなくなったようです。
皆さんの好みに合ったものを使った素晴らしい味の料理を楽しみましょう。
調味料にこだわる人が増えているという。 新鮮な肉や魚はもちろん、料理に
合わせて調味料を選ぶことで「自分だけの一品」を楽しめる。 全国的な外出
自粛の要請で家庭で料理するシーンが広がっている。 生産性の思いも込めら
れた料理の"脇役"が今後、さらなる脚光を浴びそうだ。
「このしょう油はパリッとしたノリと炊きたてのご飯でシンプルに食べるのが最
高」。 都内の松屋銀座に出店する「職人醤油」(前橋市)を訪れた50代女性
は笑顔。 料理によって巧みに使い分ける「達人」だという。
職人醤油は約100種類を取り扱う専門店。 代表の"高橋さん"が全国400以
上の蔵を練り歩き、約50に上る蔵元から厳選した品々がずらりと並ぶ。
100㍉㍑の小瓶で販売する。
「しょう油とひとくくりにされるが、味わいは微妙に異
なる」。 店員の"峯下さん"はアドバイスする。以前はし
ょう油嫌いだったというが、今ではキッチンに10種類
を常備し、その魅力のとりこになったという。 峯下さ
んの一押しは「梅しょう油」(540円)だそうだ。
無農薬で栽培された「龍神梅」とみりんなどでつくられ、梅の風味が染み込んで
いる。「冷しゃぶやとんかつなどに驚くほど合う」という。
刺し身を食べる際、しょう油にこだわれば、おいしさを一段と引き立ててくれる。
淡白な味の白身魚にお薦めなのが、淡口(うすくち)と呼ばれるタイプだという。
「少量でも塩味が効いている。色が薄く、素材を目でも楽しめる」。 峯下さん
はそう力を込める。 米麹でまろやかな甘みがある「淡紫」(540円)が売れ筋。
一方、赤身には熟成期間が長い「再仕込み」と呼ぶタイプがぴったり。 深いコ
クが特徴の「鶴醤」(486円)はリピーターが多く、贈答用としても人気。
昨年、販売を始めた「透明醤油」(540円)は早くもヒット商品に成長したとか。
一般的な濃口を蒸留し、卵焼きに使えば、黄色を生かしたままうまみを加えられ
透明醤油で握るおにぎりも評判を呼んでいるそうだ。
たかが塩、されど塩‥‥‥‥。
もともと、塩にこだわる料理人は多いが、その流れが家庭にも浸透し始めた。
沖縄県に本店を構える「塩屋(ま~すや~)」は宮古島の
海水からつくった「雪塩」で知られる。 東京ソラマチ
(東京・墨田)にある支店では国内、海外の計300種類
もの塩をそろえている。(左図) 休日には、1日に約
4千人もの客がお目当ての塩を探しに足を運ぶ。
最も売れているのは「ドレッシングソルト」で、8種
類のスパイスを配合したものだという。
マヨネーズに混ぜるとタルタルソース風に様変わり。
沖縄の塩、3種類をブレンドした「おにぎりの塩」も人気だそうだ。「ほん
のりした塩気とお米の甘みの両方が感じられる」。
ソラマチ店限定の「粋な旨だし塩」は焼きアジとカツオの風味が受けている。
「医師から塩分を控えるように言われた」。 そんな相談をする来店客も多
い。 口の中でサッと溶け、少量でも塩気を感じられる細かい粒子の商品
が最適だとアドバイスするという。 「さっぱり、こってり、濃厚に。
塩の選択によって料理の味わいに変化をつけられる。体調や気分に応じて
楽しむのもいい」。「ソルトソムリエ」の資格を持つ"福本さん"はいう。
フレンチやイタリアンに欠かせないオリーブオイル専
門店の客足も最近、伸びている。 東京・銀座に旗艦
店を構える「OLIVIERS&CO」には合計33種類の商
品が並ぶ。 レモンやバジルといったフレーバー入り
の「アロマティックオイル」が11種類あるなど、食
卓に彩りを添えられる。
「パン、サラダ、料理の仕上げなどシーンによって選ぶのがコツ」(炭本ディレ
クター)。 一番人気の「エクストラヴェルト」は早摘みできれいな緑色と
力強い風味が特徴だそうだ。 「食用油でなく、調味料として独特の風味
を楽しんでほしい」。 炭本さんは強調している。
現在はいずれの店舗も休業中だが、ネットでも気軽に購入できるという。
かつては家庭のキッチンの片隅に追いやられていた調味料。 多彩な商品が
登場し、料理の引き立て役として存在感が高まっている。 丹精込めて作
り上げた生産者の顔を思い浮かべれば、おいしさに一段と磨きがかかるか
もしれない・・。
今や、"たかが調味料"・・という時代ではなくなったようです。
皆さんの好みに合ったものを使った素晴らしい味の料理を楽しみましょう。