Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

中古のオープンリールデッキ 2台目

2014年10月29日 | ピュアオーディオ


7号リールが50本余り有るので専用のデッキを準備しました。AKAI DX-230Dと云うミドルクラスのデッキです。AKAIのデッキを使って見たくて購入しました。1975年発売時\128,000円の様です。当時の給料なら約1~1.5ヶ月分です。もう40年前のデッキです。



現在入荷したばかりなので再生の確認中。40年前の機器がこうして正常に動いてくれる事は嬉しい限りです。
電子部品製造に携わって来た者から云うと、1980年頃が一つの電気機器の分岐点だと思う。1980年以前は電子部品もリード付きで手半田ではないかと思う。それ以後はリフロー方式に変わり、面実装式になっている。マイコンの普及も有り、1975年以前の製品はメカニカルな作りになっていて、信頼性が高く壊れにくいと自分なりに判断している。リフロー半田を使った1980年頃の商品は、機器としての性能は高いが、フラックスが過多に使って有り、それが腐食の原因となって意外とトラブルの原因となっている。実際に私も某有名メーカーのアンプの中を見て、「何だこのフラックスは・・・???」と驚いた事が有る。ものすごい量のフラックスが塗って有るのです。この事は修理業者の中では良く知られている事でも有る。

自分は「半田付け工程」の技術屋でも有るので、この1980年頃のフラックスについて少し述べたいと思います。この頃のフラックスは塩素系(cl)が使われていました。腐食が問題になり「水溶性フラックス」に移行した時代でも有ります。塩素系は基板やリード端子を腐食します。修理事例をネット検索で見ると良く「端子が黒ずんで・・・」と書いて有る処が有ります。この現象がフラックスの腐食だと思います。

もう1台7号リール専用のデッキを注文しています。明日には入荷するでしょう。前述の電子部品の不具合を予測していますので、明日入荷するデッキはもっと古い時代のものです。電子SWを使っていないメカニカルな機器です。「丈夫で長持ち」故障しない事を期待しています。

ちなみに次のデッキもAKAI製です。TEACも悪くないけどAKAIもテープデッキではパイオニアです。