即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

経営理念

2013年12月21日 15時33分05秒 | 仕事
先日、ある販促関連の会社の人と会いました。
いろいろユニークで面白い事業展開をしていて、創業以来ずっと業績は右肩上がり。
リーマンショックも震災も関係なく新規事業も含めどんどん数字を伸ばしている。

そんなことも聞いたので、一度伺って御社の業務内容とか特徴などをお聞きしたいと言うことで、昨日訪問してきました。

応接室に通されて、お茶が出て、偉い人から現場まで何人かで対応してくれる。
普通であれば、ちょっと雑談をした後に現場の具体的な話になっていくことが多いけど、この会社は違った。

普通に会社案内を出したところまでは同じだけど、
弊社の大切にしていることをまずご説明します、と言って、

損得よりも善悪を大切にしてます。

という話を事例を交えてかなり長いこと話すんです。

もちろん利益がなければ会社は存続できないから、そういう意味では損得もどうでもいいわけではないし気にしてはいますけど、まずは善悪を大切にして事業展開をしています。

会社案内の表紙にもでっかく「損得よりも先ずは善悪を大切にして」と書いてあります。

ここまで拘ってこんな感じでとても重要に考えてます、ということをまずしっかり話す会社って、そんなにはないと思います。
というか長い仕事人生の中で初めてかもしれないです。

ちょっと目から鱗というか、度肝を抜かれたというか、そうか、こう来るのか、と感心させられました。

その後、現在の売り物、体制などの具体的な話があったのだけど、要所要所では、なんでこのような売り物ができたかという説明があり、そこでまた善悪の話にリンクしてくる展開になっている。

その理念が末端まで浸透しているのかどうかはわからないけど、それを何よりも大切にしてきたことは伝わってくる。
しっかりした理念を持つことが大きな理由なのかどうかはわからないけど、結果として業績はすごく伸びているこの会社。

社員の方々も皆、生き生きニコニコしているように見えたし、考えさせられる貴重な経験をさせてもらいました。

バブル崩壊からこの失われた20年というもの、どうしても低価格という価値ばかりが取りざたされ、猫も杓子も、“安く早く”という先の見えない迷路に迷いこんでしまった感があり、このブログでもこんな記事ばかり書いてきました。
価格から価値へ
価格と価値のつばぜり合い
価格競争不参加表明

そんな中にあって、この会社の歩んできた道筋は多分ブレてないのだろうと思う。
いろんな局面的にはかなり悩ましいことももちろんあったのだろうけど、これだけ一貫して胸を張って標榜する姿勢は何とも素晴らしい。

現代将棋では序盤の構想、戦略、戦型は極めて重要。
研究に研究を重ねて相手の手も読みながら、中終盤まで深くシミュレーションしていく。

まず、うちの会社はこういう会社です、と明らかにしてそこから商売を始める。

企業の存在意義、存在価値を明らかにして、平易な言葉でわかりやすく伝えられること、伝えきることの重要性。
いろいろ勉強させられた貴重な時間でした。ありがとうございました。
コメント
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