The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

美味セシル・トランブレイ

2006-01-13 22:33:39 | ワイン
最近話題のセシル・トランブレイの02’ヴォーヌ・ロマネVVを開けてみました。
なにしろアンリ・ジャイエの従兄弟の孫?ロブレ・モノの当主パスカル・ロブレの嫁さん?ビオディナミの推進者・・・などなど話題は尽きない造り手ではあります!

ジャイエ家の畑を相続したという事なので、さしずめこの畑もそうなのかもしれません!

15度のセラーから取り出しまして、おもむろに抜栓いたします。口を取って、大ぶりのブルゴーニュ・タイプのワイングラスにたっぷりと注ぎます。
3メートル先からいきなりの芳香です!ミネラリーなトップにブラックチェリーの砂糖漬け、ほんの僅かですがビオ系のブケが・・・ジャイエに繋がる滋養のアローマです!
味わいは極めて繊細、かつエレガントそのもの・・・決して濃くはありません!
透明感のある流麗なフルーツであります。

ひょっとしたら、物足りなさを感じる人もいるかもしれません!
でも私には心地よい・・・ブルゴーニュのピノの見本のようなヴォーヌ・ロマネを、血筋はともかく、弱冠の女性の造り手が世に送り出たことに驚かされました。

凄い事です!!

ベノア・アントのブルゴーニュ

2006-01-09 14:17:46 | ワイン
白の造り手の赤って独特のタッチがありますよね!
ベノアはかのミュルソー、シャサーニュなどで、その実力を認められている『アルノー・アント』の弟らしい・・・

ピノ・ノワール100%のACブルゴーニュ、2000年の物ですが、どこか薄い・・・物足りない印象です。美味しいですよ・・・と勧められたのですが、水っぽいフィニッシュが気になります。

でも、ここ何回か続いている一両日の放置が、ビックリするような良い結果を招いているので、これも今晩の結果待ちと言う所であります。
実は『プティ モンド』のブラインドで出した『アルガ・ビアンカ・ペッカ カツヌマワイナリー』(甲州種100%)が、翌日にはオオバケして、あたかもソーヴィニオンの遅摘みのような、品あり、旨味ありの見事な味わいになっていました。

最近、柳の下のドジョウのパターンで、残してはどう変わるのか?の実験を繰り返していますが、概ね翌日美味しくなるケースが多いような気がします。

それだけ、最近の造りはしっかりとしているのでしょう!
皆さんどうでしょう?

ディジオイア・ロワイエの03’ブルゴーニュ

2006-01-08 18:44:26 | ワイン
他の03’ブルゴーニュ ピノ・ノワールと同様に、タンニンの多い堅固なフルーツです。しかしながらトップの香りに、気持ちの良い品・・・というのでしょうか?

とにかく、花やヴァイオレットのフルーツを連想させる、美しい香気を感じ、がつんとくる果実のアタックも・・・まあいいか!妙に納得させる説得力を持った、そんなピノ・ノワールであります。

このワインをさり気無く、まる一日放置いたしました。
ぜんぜん大丈夫です!確かに心地よいアローマは減弱するものの、味わいは蛾が蝶になる。いわゆる、蛾蝶の法則・・・

見事に美味しく変身してくれました。
畑の総所有面積3ヘクタールというシャンボール・ミュジニーの小さなドメーヌです。
ディジオイア・ロワイエ!これも見守るべき造り手でしょう!!

甘くとろけるオーヴァチュア

2006-01-03 20:53:09 | ワイン
昨日敢えて残したオーヴァチュアのデキャンターから、ヴィノム・ボルドーにワインを注ぎますと、なんと砂糖漬けのブラックチェリーの入ったビターチョクレートの香りが立ち昇りました。

一日の待ちで、オーヴァチュアが大化けしていました。
昨日は、後半の伸びに今一つの難点ありとコメントいたしましたが、なんと見事な調和であります、素晴らしい余韻であります!
その味わいは、とろけるカカオ風味のブラックフルーツのジャムのよう・・・

やはりカリカベには余力があるんですね!
何日かに分けて飲めるワイン・・・いわゆる落ちないワイン・・・
その筆頭がカリフォルニアのカベルネでしょう!

ちょっと御節に飽きた今日、鼻の曲がりそうな熟成したタレッジョとグリッシーニをかじりながら飲んでみました。

とにかくカリカベは一日待つべし!というところでしょうか?
皆さん、如何でしょう?

オーヴァチュア!オーパスワンのセカンド?

2006-01-03 01:21:46 | ワイン
セラーの奥にあった『オーヴァチュア』なるワインを引っ張り出し、キャップシールを刻んだところ、ヴィンテージがないのに初めてがつきました。

これってノンヴィンテージだったんですね!
もちろん、ムートン・ロートシルトとモンダヴィのジョイント・ヴェンチャー『オーパス・ワン』の、世に言うセカンド的なワインであります。

セカンドって言っても、普段は流通してなくて、モンダヴィのワインショップでしか売られていない代物・・・つまり主力の『オーパス・ワン』より、希少なワインと言えそうであります。なんでそんなワインが我が家にあったのか?

思い出してみると、大分前にイトウゾ神父からのゴチだったような気がします!
どうでしたでしょうか?
そんな、いわくつきのワインですが・・・キャップシールに手がかかって、やめるなんて・・・そんな自制心も持ち合わせている訳でもない訳で・・・

結局開けちゃいました!
畳返し的に、イトウゾ氏にブラインドでぶつけてやろう!などと一瞬不埒な考えも浮びましたが、そんなに私って性格悪くもないので・・・

飲んじゃうことに致しました!
さて前置きが長くなりましたが、『オーヴァチュア』なかなかいけてます!

どちらかと言えば、オーヴァーデコレーションになりがちな、ナパのカベルネですが、これは違います!エレガントに良くまとまっています。
熟したカシスやブラックプルーンのジャムのアローマに、ミネラルと土の風味・・・
スパイシーなアクセントにバラの花束の香りが心地よし!豪勢なタンニンと良く熟したフルーツです。僅かに余韻の短さに難点があるのでしょうか?

しかしながら『オーパスワン』のコストパーフォーマンスの悪さを考えれば、『オーヴァチュア』は捨てたもんじゃありません!
ネットでも『オーパスワン』はごろごろありますが、『オーヴァチュア』は見つけれないでしょう!

でも飲んじゃいました!しまった!後の祭ですよね・・・