The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

ルネ・アンジェルのクロ・ヴージョ!

2007-10-18 22:30:28 | ワイン
50ヘクタールに80もの造り手がひしめき合うグラン・クリュの地所とは、
もちろん『クロ・ド・ヴージョ』の事であります。

その中でも、斜面上部の秀逸なテロワを持つ限られた造り手の一つが、
ドメーヌ・ルネ・アンジェルである事は周知の事実でしょう!

このドメーヌの名前のルネ・アンジェル氏は、
35年間もの長きに渡りディジョン大学の醸造学の教授であり、
その息子ピエールは14年間かの地の町長を務めたとの事・・・
その後、ピエールは1981年に他界し、
ルネは92歳で1986年に大往生したらしい。

そして、なんと現当主のフィリップまでもが2005年に急逝した事は、
ブルゴーニュファンの間で大いに話題になりました。

つまり、第26回ZOOの04’クロ・ド・ヴージョは、
フィリップ・アンジェルの最後の作品なんですね!

実はここのフラッグシップはグラン・エシェゾーなんですが、
ルネ・アンジェルは力強いクロ・ヴージョの代名詞としてその名をほしいままにし、
むしろワタクシこちらに手が伸びてしまいます!

さて、ブラインドも合わせますと一挙に90’04’と御相伴に預かったわけですが、
17年経過しながらも骨太の見事な果実味を見せ付ける90’の迫力にビックリ!
一方04’はもやもやしたビオのニュアンスの底味じゅわ~~とした優しい仕上がり、
やはりアンジェル家としても04’の貧弱なフルーツではいたしかたない!
と言う所でしょうか?

いずれ、ルネ・アンジェルの一族の手によるブルゴーニュは04’が最後!
在りし日のアンリ・ジャイエ翁も一目を置いた、目の醒めるようなピノ・ノワールを、
もう1度目に焼き付けたい所であります・・・