前回はマスコミの教育環境に与える問題について、つい、くどくど書いて申し訳ありませんでした。
何故なら、学校や社会の教育の不備が、自分自身の義務や責任を考えない親を生み、その人達が次第に社会大部分を占めて来ている事。
その人達に、もっと社会に対する義務感や責任感を感じて(教育して)貰うには、マスコミしかないとと思うからです。
それで、くどい様ですが、NHKの放送から小、中学校と若者の問題について考えて見ましたので聞いて下さい。
<<何故学校に行くのか>>
昔、中学校の生徒と先生、生徒と当時の元東大の総長だった文部大臣の対談のプログラムがありました。
その中で、生徒が高校の受験勉強でに苦しめられていることに関連して、生徒が何故学校に行かねばならぬのかと言う質問が出ました。
生徒の意見は、国民が教育を受ける当然の権利だ。
だから、くだらない受験などのために学校に行く権利を放棄しても良いのではないか、と言うのです。
しかしこの意見に対して、先生達からも文部大臣からさえも明確な答えが出ませんでした。
直ぐ考えつく答えは、生徒が学校に行くのは、国民が教育を受ける当然の権利を行使するだけでないこと。
人的資源しかない日本が、弱肉強食の資本主義が主流の世界の中で、他国と同じような生活レベルを保つために、不可欠な人材の育成をするために、生徒たちは将来日本の社会全体のためになるよう勉強しなければならないことは誰も異論のないことではないでしょうか。
こんな判りきった答えが先生方や文部大臣からさえも出なかったのは、当時(今でも?)上から下まで、終戦以来から醸しだされてきた、権利のことは言っても義務や責任のことを言いにくい所謂「空気」にどっぷり漬かり過ぎていたからでしょうか。
<<生徒や若者に言いたい放題言わせる番組>>
同じNHKで生徒や若者に自由に討論させる番組があります。
それこそ生徒や若者達の言いたい放題の放送で、それもそれなりに意味があるのでしょう。
然し、自分の好きな事を遣りがちで、自分の都合のいいことばかり聞く傾向のある生徒達にとっては、このような放送は恰好な言い訳にに使われだけではないでしょうか。
自由な発言といっても、自分たちが何故勉強したり働いたりしなければならないのか。
国が何故学校教育に税金を使っているのか。
それに対して生徒はどうしなければならないのか。
自分たちが働かなくても相当程度の生活が出来るのは親だけでなく税金を収めている国民のお蔭ではないのか。
それに対してどうしなければならないのか。
自分の権利を行使するのに人の迷惑をかけて良いのか等。
出席者自身でまたは同席しているアドバイザーの責任というブレーキをかけた発言でなければ、娯楽番組ならともかく、公共放送としては全くおかしな方向に流れてしまいます。
自分らしく生きるといって勉強も仕事もせずに好きなことをやっている人の発言はカッコ良く聞こえるだけに、特に考えて貰いたいものです。
もう一つの問題は、アドバイザーの形で主に成人のタレントがいますが、若者におもねるような発言ばかりで、ろくなアドバイスがないようです。
唯一の例外?は立川談志さんで、若者との討論は面白かったのですが、今までの番組の傾向からすると、このような人は余り出てこないような気がします。
石原都知事とか評論家などで、自分の意見をはっきり言える人を入れて貰ったらこの番組も随分役立つと思うのですが。
(May 17と毎週日曜日投稿参照)
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