普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

安倍さんは非正規社員をなくせるのか。

2016-07-13 12:17:36 | 政策、社会情勢
 参院選直後の安倍さんの記者会見で「非正規と言う言葉を一掃する」と言う言葉を聞いて耳を疑いました。なぜなら彼は経団連との話し合いで、非正規社員の範囲拡大と定着化を約束していたからです。
 それで念のために読売の安倍発言の詳細を見ました。
 1億総活躍社会を切り開く鍵は構造改革の断行だ。長時間労働の是正。同一労働同一賃金の実現を進め、「非正規」という言葉を国内から一掃する。社会全体の所得の底上げを図る。
 誰が考えても同一労働同一賃金にするなら、非正規を正規社員にして企業への忠誠心を持たせ、社員のチームワークを実現し、それを元にした日本独特の改善活動を図るほうが企業にとって理想の形です。
「私の提案」
 私も「市場中心主義の経済と社会主義的国家運営」の中で次のように書きました。
・非正規社員の全てを期間を限った正規試用社員にする。非正規社員に就いては本人の希望と今回改正前の特殊技能に携わる人に限って存続。
・試用期間中の賃金は正規社員と同じ同一労働同一賃金とする。
 正規社員と同様の厚生年金の起業負担、健康・介護保険の取り扱い
 正規と試用の正規社員との違いは、身分がややが不安定なことと
・試用社員は正規社員の労働組合に入れる 
・採用条件、試用期間の決定、正規採用の有無に就いては労働組合も関与する
*この提案の社員への長所と経営者にとっての問題点
・企業への忠誠心が出来る
・自主管理・改善活動に参加で、本人の潜在能力が発揮やる気ができ、その見返りも得られ、活動の成果は企業に取っても大きな利益になる
・社員の健康の維持、余計な費用が掛かる、ブラック企業並みの非人道的な扱いが出来なくなる。
・試用社員の身分の安定、簡単に首切りが出来なくなる
・今までのように非正規社員の費用を間接費の経費として扱っていたのを人件費と言う固定経費で扱わなくてはならないので費用が一気に増えて来る。
「安倍さんの発言から考えられること
 もし安倍さんの「非正規と言う言葉を一掃する」の発言が口を滑って出たのでなければ、今までのやり方から考えれば次のようになるのかも知れません。
・大企業の人件費は社員の管理に関わる厖大な本社機能保持のために費用も含むので、中小企業の人件費の数倍になる。
・だから経費で処理出来る範囲で下請け企業を採用してきた。
*事実上の現状維持
・今まで通りの派遣会社の非正規社員を正規社員化する。
*非正規社員の範囲拡大と定着化の前の状態に戻す
・非正規社員は特殊技能を有するもの、アルバイト希望など本人の希望によるものに限る。
*非正規社員採用以前の形に戻す
・大会社は今まで派遣会社の社員を直接使っていたのを、範囲を限って正規社員で構成された下請けに全面的に責任を持たせる。
・下請け企業としては人材確保のために正規の社員として採用してきた。(と思う)
・下請け企業は場合により更に経費の安い正規社員で構成する孫請けに仕事を出す。
*正規の試用社員制度採用
・私が書いてきたように、大企業は直接雇用の従来の正規社員よりやや条件の悪い正規の試用社員の採用→将来の正規社員化
*一部の会社のように全員正規社員にする。範囲を限って外注する。
 安倍さんは「非正規一掃」で何を考え、それに対して経団連、大企業はどうするのでしょうか???

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