普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

前月号鑑賞」「洗濯物たたむと空のいい匂い」

2018-09-06 10:59:29 | 川柳

川柳くろがね」2018年8月号より
前月号鑑賞 石神 紅雀 選・評

「洗濯物たたむと空のいい匂い」     今村テルヨ
 おひさまの匂いはよく聞くが、空の匂いは初めてだ。どんな匂いだろう。青空の匂いって。

「並ぶのが嫌いで過疎の村に住む」    阿部 文彦
 私も田舎が好き。歩かなくてもいいから。ドアからドアまで車ですいすい。切符や買いで並ぶ事もない。

「五分咲きの花からもらうこころざし」  黒川 孤遊
 人間なら中学生かなぁ。未完成の中にある使命感だろうか。未来のある人問は強くてまぶしい。

「曖昧にしているそれはそれで良い」   山下 華子
 何でもきちんとされる華子さん。裁縫も華道もきっちり。でも何となくこまかすところも大事なのだ。

「生き甲斐がベンの先からほとばしる」 古谷龍太郎
 恰好いいなぁ。龍太郎さんならきっとそうだ。万年筆が似合う。さらさらと滑るペン先、インクの匂い。

「荷ほどけば妻のため息ばかり梅雨」   山崎 蘭草
 愛妻家の蘭草さん。何の荷物を解いていますか? 何を見ても奥様を思い出すのは、きっと梅雨の廿い。

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