普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

首長選挙結果から思う事

2007-02-16 22:39:03 | 政策、社会情勢

<<自民党福岡県連体制立て直し>>
私の地もとの福岡県では、福岡市と北九州市の市長選挙で自民党推薦候補が二連敗を喫した。
その為、自民党福岡県連では、選挙に敗れた責任を取る形での幹事長辞任の後、古賀誠も会長辞任し、後任に原田義昭衆議院議員が就任することになり体制の再編をするそうだ


<<首長候補者の選定>>
然し、一般の県民の一人としての私の考えでは、自民党が負けたのはその体制の問題ではなく、候補者の選定ミス の様な気がする。

<福岡市市長選>
前福岡市市長の治世時代は、人工島建設反対から所謂「けやき」刑事事件、オリンピック招致反対運動まで、必ずしも全て彼の責任では無かったか知れぬが余りにも新聞種になり過ぎた。

それに対して、市民が彼の市政に飽いてきていた、またはうんざりし始めた と言うのが、率直な所ではなかったのか。
要するに、人選が最初から誤っていたと言う事と思う。                        

<北九州市市長選>
北九州市前市長は、北九州飛行場建設や環境問題での業績を上げた。

然し、通産出身の彼の経歴を生かして次々に造ったにその他の箱もの多くが失敗に終わった。
余計な事だが、その箱ものの幾つかは奇抜なデザインで、前市長の失敗を象徴するものとして市民の顰蹙の眼に触れ続けて来たのだから尚更だ。

そのような雰囲気の中で、彼の後継者を自称する同じ通産出身の柴田さんを自民党が推したのだから、多くの市民はさぞかしがっかりした事だろう。

それに加えて、民主党の候補者が北九州市でも有数の大票田を地盤としていたこと。

また、それと同じ位の大票田を地盤とする、郵政問題で自民党を追われた、国民新党の自見さんが、民主党応援に廻った。

これで自民党が勝つ訳がないのは開票以前から新聞から予測されていたことだ。

つまり福岡県での二連敗は体制の所為ではなく、候補者の選定ミスと、北九州市の場合は、それに加えて、候補者の知名度の違いと、自民党がもと大臣までした自見さんを追い出したツケが廻ってきたのだと思う。

<<有権者の意識と知識の変化>>
勿論、首長候補者の選定には、自民党として今までのしがらみもあり、負けると判っている場合も、推さねばならぬことも判るような気がする。

然し、宮崎県の東国原さんの例を引くまでもなく、福岡県の例だけを見ても、市民、県民の考え方や政治の知識が、今までの常識が通らなくなるほど変わって来ているのでは無いだろうか。

一般国民が、マスコミ、特にテレビの報道や、インターネットからの情報により、以前よりもっと賢くなってきているのではないか。

<<増大する地方首長の責任とその選定>>
今後とも、地方分権が益々進むそうだ。
それだけにまた、県や市に取って大統領なみの大きな権限を持つ、首長に誰がなるかは、益々大きな問題になると思う。

報道で伝えられるような、
数県の県知事の汚職、
大阪市などの市職員の役得、
沖縄の基地問題、
原子力施設の問題、
今マスコミを賑わしている夕張市の破産、
同じく教育委員会との政府関係の問題など、
今後、地方にいくら問題があっても、政府や国会が介入することが今以上に難くなるのだろう。

その点を考えると地方の政党組織(特に自民党と民主党)が誰を県や市長候補に推薦するかは地方だけでなく、とそれから成り立つ国に大きな影響を及ぼすことになるだろう。

<<自民党、民主党へのお願い>>
無党派を自認する私として、二大政党の自民、民主双方ともにお願いしたい。

1.自民、民主双方の推奨する人のどちらが勝っても良いから、国民、県民、市民に取って、信頼の値する人を推して貰いたい。

2.もし選挙に勝ちたいと思ったら、支持団体の意向を聞く事も大切だろうが、最大のお客さんの有権者の意志をもっと的確に拾い上げる事。
そしてその為の体制やシステムを整備すること。

3.もし適当な人材が自党の範囲内で見つからなかったら、「対決」などとケチな事を言わずに、党優先より、市民、県民、国民優先の立場から、今までのように自民、民主共同推薦も辞さない事。


このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
愛知県知事選の場合 (山本大成)
2007-02-17 10:01:44
 私の場合は愛知県なのですが、今回の投票率下げ止まりと選挙戦が接戦であった本質的なな要因は、有力2候補者の粒がそろっていて、いずれも甲乙付けがたかった事による物だと考えています。

 愛知県民の意識は「国政は国政」「県政は県政」と言う認識で、民主党推薦の石田候補は選挙戦中も、自ら国政との関連性を否定していますし、開票速報時の出口調査のアンケートでもいわゆる柳沢問題を考慮に入れた有権者は、予想以上に少なかったと記憶しています。

 特に今回の知事選は、注力2候補が「自ら書いたマニフェスト」掲げ、政策論争を行おうという姿勢が読み取れたのも良かったのではないかと思います。

 いわゆる「三位一体の改革」以来自治体の首長の権限がかつてとは比べものにならないくらい自由度が増しました。(まだ不十分ですが!?)
 県政を真剣に考え、政策論争が出来る人しか当選が難しいという、実に当たり前の状況になりつつあるように感じます。

TBを送らさせていただきます。
返信する
Unknown (4児の母)
2007-02-17 13:44:29
エレログ→原田さんブログ→こちらへたどり着きました。私も福岡県民です。
今回の北九州市長選挙、選挙区外ですが見守らせていただきました。
いつだったか、土曜日の午前中、テレビで候補者のうち、お二人が話されてましたが、なんというか、熱いものが伝わってこないというのが実感でした。
その後、知人の議員秘書に「市長選、どうなのかしら?」と尋ねると、自民推薦のほうは難しいかも?と言っておりましたし・・・。
自民党推薦の方が市長になった場合、今までお勤めだった所から察すると、また建設に力を入れそうな気がしましたし・・・。(橋ばかり作っていた前市長と類似するのか?)

対する方のほうは、経歴とか人脈とか知名度がありそうだったし、子供が好みそうな、やわらかな表情が勝因?とまで考えてしまいました。

結局は、地域をよくするために頑張ってくれるひとが市長になればいいと思います。
返信する

コメントを投稿