普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党とみんなの党

2010-02-27 11:02:05 | 自民党

 25日の朝日新聞がみんなの党、参院選の「台風の目」?世論調査で支持上昇とみんなの党のことを取り上げていました。
・みんなの党が存在感を見せ始めている。20、21両日の朝日新聞の世論調査では、今年夏の参院選の比例区投票先を尋ねた質問で、公明、共産4%、社民1%に対し、3%と健闘。参院選では民主、自民両党に飽き足らない無党派層の支持を集め、「台風の目」となる可能性もある。
・昨年8月の総選挙直前、渡辺喜美代表らが結党。衆院5人、参院1人の小所帯ながら、脱官僚や地域主権など訴え、総選挙では比例区で社民党とほぼ同数の約300万票を獲得した。 (比例区ではもう一名当選できる得票数に対して候補者不足というみんなの党の快勝でした。)
・衆院予算委員会で江田憲司幹事長は、民主党の政治資金問題を取り上げ、「みんなの党はあなたを首相指名したが、今の状況は残念。民主党結党の精神にふさわしくない」と鳩山由紀夫首相に迫った。 (私もたまたまそのテレビを見て居ましたが、鳩山さんも江田さんの主張を認めざるを得ませんでした。)
・昨年の総選挙で支持した民主党から離反したものの、自民党にも期待を寄せられない――。参院選ではこうした無党派層の受け皿をめざす。
・民主党内からは「怖いのは、みんなの党に勢いが出ること。参院単独過半数という民主党の目標を阻む要因となりかねない」と警戒する声も上がっている。

[昇り坂のみんなの党]

  確かに朝日が指摘するようにその世論調査
(朝日は自社の主張に添う編集があることを割り引いて見ても)ある程度の世論の動きを示しているようです。
・どの政党を支持:民主党32(34)▽自民党18(18)▽公明党4(3)▽共産党2(2)▽社民党1(1)▽みんなの党2(1)(その他の小会派0)
・参院選で比例区ではどの政党に投票:民主党32▽自民党23▽公明党4▽共産党4▽社民党1(1)▽みんなの党3(その他の小会派0)
(*注記)

[みんなの党の特徴]
 みんなの党が国民の期待を集めかけているのは朝日の指摘するような、
(民主党の政策と同じ)政治主導の行政改革と地域主権への民意の期待が高いこと
・問題続出の民主党政権、頼り無い自民党に飽き足らない無党派層の支持
の他に、
・過去のしがらみに囚われない、クリーンなイメージを持っていること
・従って思い切った正論が主張が出来ること(自民党の場合その主張が正しくても過去のこと持ち出され揚げ足を取られる)
・朝日が取り上げた渡辺さんや江田さんの他にも、民主党の防衛政策を担ってきた浅尾慶一郎さん、民主党の公務員改革では2割削減どころか逆に2割経費が増えると言う文書を政府から引き出したむ柿沢未途さんなど若手の論客が揃っていること
逆にみんなの党の抱える問題点は
・党首が若いために就いてくるのは若い人に限られる傾向にある(筋論から言えば政治家は年や経歴に関係なく政策をもとに集まるべきなのでしょうが)
・党勢拡大のためにはある程度の金が要るそうなので、金に絡んでどうしてももやもやしたものが付いて廻りだす。
ことかも知れません。

[自民党へ]
  これ等を並べて見ますと、自民党は明らかにみんなの党の対極にあるようです。
  自民党を飛び出して結党したみんなの党は自民党に取っては癪の種と思いますが、彼らの良い所は学ぶ必要があるような気がします。
  何よりもクリーンなイメージを持つ政党に生まれ変わること、若手の政治家の育成と思い切った登用と経験豊富な高齢政治家のバランスなどなど、ずぶの素人から言われなくても誰でもが直ぐに判ることです。
国民と密着した自民党へ
 ただ一つ言いたいのは、自民党大敗の一因となった政治主導の行政改革の民意を掴みきれなかったことが示すように、そして選挙直前の内部紛争が示すように、国民の意識と党幹部の人達の意識の離反の問題です。
 その最近の現れが批判続出、そして民主党や一部マスコミが大喜びした自民党独りぼっちの国会審議の放棄です。
 野党の公明党、共産党、みんなの党は審議放棄がその支持率の低下に繋がることを警戒したのに、自民党だけが民意も考えずに政治と金の追及に走ったのです。
 国民の意識の傾向は上記の朝日の与論調査でも出ているようです。 (前に書いたように朝日の調査なので割引して見る必要はあると思いますが。)
鳩山首相の政治資金問題の対応: 納得できない75
・小沢幹事長の政治資金問題で国会の場で説明:説明するべき 81
・鳩山首相が、枝野衆議院議員を、事業仕分けなどを担当する行政刷新大臣に起用したことを評価するか:評価する 53 評価しない 20
・鳩山内閣を支持:支持しない 46(45)
・参議院選挙で投票先を決めるとき、小沢さんの政治資金問題を重視する:重視したい 41(44)、そうは思わない 48(48)
 鳩山さん、小沢さんの金の問題だけでなく政策面で問題続出の鳩山政権でも、国民は相変わらずその政治主導の行政改革を期待しているようです。
 その点から言えば、鳩山さんと小沢さん追及に焦点を当てた最近の自民党の方針は国民の意識から言えば少しピントが外れているようです。
自民党の奮起を
 しかし国民は
・今度の参議院選挙の結果、民主党が単独で参議院の議席の過半数を占めた方がよいと思うか:占めた方がよい31、占めない方がよい 55
の調査で見るように、一方では民主党政権の暴走を心配しているようです。
 そして民主党の過半数獲得を防ぐ中心は、みんなの党
(かっては民主党の前置詞だった)「頼り無い」自民党でありその奮起を促していると思います。
 その為には自民党18(18)と停滞している支持率をアップすること、そしてその為には政策論争で鳩山政権を圧倒するのは勿論ですが、自民党内の組織をすっきりさせて、「頼り甲斐のある」自民党に脱皮する必要があると思います。
 そして党内の改革に就いては弱小政党ですが昇り坂のみんなの党の分析し、その良い所を取り入れたら良いと思うのですが。

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*注記:国民新党のこと
 話しが逸れますが、国民新党が外国人参政権、日本郵政、金融モラトリアム、普天間基地問題なので頑張っているのに何れの調査でも党へ期待度は"0"となっています。 
 (私は国民新党の政策の一部には必ずしも賛成ではありませんが。)鳩山政権が変な方向に走らないように、国民新党に期待しているのですが、過去の例が示すように、政権に入った小政党に有り勝ちな、その良い政策は皆政権に吸い取られ、最後はその存在価値を失ってくるという傾向を、期待度"0"の数字が示しているのかも知れません。