うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

仏ダービー、安田記念

2011-06-06 20:30:59 | 競馬日記
英ダービーは父Montjeu×母父Darshaanで、父Sadler's Wells×母父Darshaanのニックスを引き継いだニックスでしたが、仏ダービーはこれの返しニックスとなる父Dalakhani×母父Sadler's WellsのReliable Manが無敗で制しました。マイル路線ではなくて仏ダービーに参戦した仏2000ギニー馬Tin Horseは5着、愛2000ギニー馬Roderic O'Connorは8着でした。

ロワイエ=デュプレ師はこのレース6勝目。父のDalakhani、祖父のDarshaanでも勝っています。恐るべし。馬主はアガカーン殿下ではなくてPride Racing Clubというところです。ロワイエ=デュプレ師が管理したPrideを生産したNP Bloodstock Ltdが2009年に設立したクラブのようです。ロワイエ=デュプレ師がアガカーン殿下以外の馬で仏ダービーを勝つのは初めてです。
Dalakhani産駒は4頭目のGI制覇。そのうちコンデュイットChinese White、Reliable Manは父Dalakhani×母父Sadler's Wells(残る1頭は母父Law SocietyのMoonstone)。既にニックスとして成立していると言っていいでしょう。Reliable Manの祖母Fair Saliniaはオークスハットトリックの名牝。

安田記念はディープインパクト産駒リアルインパクトが勝ち、GIになってから初めての3歳馬による安田記念勝利を成し遂げました。
母トキオリアリティーはMeadowlake×In Reality×Crozierで、Meadowlake×In Reality×Native Dancer×My BabuのMeadow Starと似た配合になっています。血統表内にNearcoを持たないアウトサイダーで、アメリカンなスピードを伝える繁殖牝馬です。ディープインパクトとの組み合わせでもNothirdchance 5 x 5、Native Dancer 7 x 5と米系の血が最前面でクロスし、欧州系の血を積極的に押さえると重厚な血統構成になってしまいがちなディープインパクト産駒にしてはスピードタイプに仕上がりました。
リアルインパクトはセレクトセール2009で主取だったんですね(記事)。ディープインパクト産駒としては異色の血統構成が嫌われたんでしょうか。

惜しかったのはスマイルジャック。あたかもマイラーであるかのような使われ方をされ、追い込み馬であるかのような乗り方をされていますが、元々はダービーで先行して2着になった馬。小牧太が乗っていたときが一番この馬らしい競馬ができていたような気がします。今回も最速の上がりで大外から追い込んできましたが、あの僅差ならスタートさえ決まっていれば逆転があったかもしれません。