うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

JC

2010-11-24 21:38:22 | 競馬日記
今年の外国馬は数は多くても大物はおらず、それどころか重賞未勝利馬が複数頭いるという実績的には低レベルの寄せ集めです。しかし、オープン特別を勝ち、その勢いのまま宝塚記念で初GI勝利を挙げたナカヤマフェスタが凱旋門賞を勝ちかけてしまった訳で、その逆がJCでも起こるのかどうかという実験的なレースと言うこともできるかもしれません。

一応、史上最高のメンバーが集まったと評判だった1992年と海外からの出走馬を比較してみます(調教国、勝った重賞。重賞未勝利の馬は重賞での成績)。

1992年
ナチュラリズム(豪):1991年BMWヴァーズ(豪GIII)、1992年AJCダービー、ローズヒルギニー(以上豪GI)、アリスタークラークS、ターンブルS、ジョン・F・フィーハンS、メムジーS(以上豪GII)、1993年コーフィールドS(豪GI)、アポロS(豪GII)、カンタベリーC(豪GIII)
ディアドクター(仏):1991年ジャンドショードネイ賞(仏GII)、1992年アーリントンミリオン(米GI)、ジャンドショードネイ賞(仏GII)、ゴードンリチャーズS(英GIII)、ゲルゼンキルヒェナーヴィルトシャフト大賞典(独GIII)
ユーザーフレンドリー(英):1992年オークス、ヨークシャーオークス、セントレジャー(以上英GI)、愛オークス(愛GI)、1993年サンクルー大賞典(仏GI)
レッツイロープ(豪):1991年コーフィールドC、マッキノンS、メルボルンC(以上豪GI)、ターンブルS(豪GII)、サンテーヌS(豪GIII)、1992年オーストラリアンC(豪GI)、セントジョージS、CFオーアS(豪GII)
ドクターデヴィアス(英):1991年デューハーストS(英GI)、ヴィンテージS(英GIII)、1992年ダービー(英GI)、愛チャンピオンS(愛GI)
クエストフォーフェイム(英→米):1990年ダービー(英GI)、1992年ハリウッドターフH(米GI)、サンルイスオビスポH(米GIII)
ヴェールタマンド(仏):1992年モーリスドニュイユ賞(仏GII)、エドヴィル賞(仏GIII)、1993年ガネー賞(仏GI)、ドゥケデトレド記念大賞典(西GI)

2010年
ジョシュアツリー(愛):2009年ロイヤルロッジS(英GII)、2010年カナディアンインターナショナル(加GI)
ヴォワライシ(伊):2008年フェデリコテシオ賞(伊GIII)、2009年ローマ賞(伊GI)、モーリスドニュイユ賞(仏GII)、フェデリコテシオ賞、カルロダレッシオ賞(以上伊GIII)、2010年フェデリコテシオ賞(伊GIII)
シリュスデゼーグル(仏):2009コンセイユドパリ賞(仏GII)、2010年ドラール賞(仏GII)
モアズウェルズ(仏):2007年バリサックスS、バリーローンS(以上愛GIII)、2008バリーローンS(愛GIII)、2010年ストックホルムカップインターナショナル(瑞GIII)
マリヌス(仏):2010ドーヴィル大賞典(仏GII)
フィフティープルーフ(加):2010年ノーザンダンサーターフS2着、カナディアンインターナショナル5着(加GI)
ティモス(仏):2010年シャンティイ大賞典2着、フォワ賞3着(仏GII)
ダンディーノ(英):2010年ゴードンS2着(英GIII)

恐るべき1992年メンバー。来日当時のGI勝利数、重賞勝利数が7頭の合計でそれぞれ15勝、33勝、最終的にはそれぞれ19勝、39勝まで積み上げました。来日当時、GIホースじゃなかったのはヴェールタマンドだけですが、この馬も後にGIを勝っています。これらの豪華なメンバーを蹴散らして快勝したのが我らがトウカイテイオー。脚元の弱さ、ムラっ気はあっても、集中したときの強さは世界最高クラスだったと思います。
対して今年のメンバー。8頭の合計でGI勝利数は2勝、重賞勝利数は15勝。この馬がこんなに強かったのか、という驚きを見たいのですが、さすがにちょっと厳しいでしょうか。GIホース2頭はさすがと思える内容がありますね。配合的に日本の馬場に適応しても不思議はありません。またカナディアンインターナショナル組、イタリアで実績のある馬は要注意だと思っています(前者の代表はシングスピール、後者の代表はファルブラヴ)。シングスピールは4番人気、ファルブラヴは9番人気で、評価は決して高くありませんでしたが(どちらもフランキー騎乗であったにも関わらず)、過去のレース内容からは走って当然でした。今回も見た目の戦績だけで力不足だとばっさり切り捨てずに十分なレース内容の吟味が必要でしょう。私はまだちゃんと吟味していません。