うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

なんと言っても凱旋門賞

2010-10-07 20:31:12 | 競馬日記
遅ればせながら凱旋門賞について。
既にいろんなところで語り尽くされているのでざっくりと行きますが、ナカヤマフェスタが2着、ヴィクトワールピサが7着という優秀な結果でした。特にナカヤマフェスタの僅差2着は素晴らしいという以外ないです。いろんな収穫のあるレースになりました。

1.凱旋門賞で好成績を残すのに日本で最高級の成績は必要ない。
日本での成績が良くないと向こうで通用しないという論調を見ることがありますが、日本の競馬のレベルが向上したため、ある程度のレベルをクリアしていたら後は向こうの競馬に対して適性があるかや調整がうまく行くかが重要になってきます。むしろ、日本で十分な成績を残してから遠征したのでは向こうで調子が落ちてくる可能性もあります(凱旋門賞でピークを迎えた馬はJCで凡走しますよね。凱旋門賞馬がJCを勝ったことはありません)。

2.一叩きのノウハウ。
海外遠征をする際に現地で一叩きする必要は全くないのですが(日本で一叩きした馬がJCを勝ったことはありませんし、今年のスプリンターズSでもセントウルSで好走して1番人気を背負ったグリーンバーディーではなく一叩きしなかったウルトラファンタジーの方が勝ちました)、コーフィールドCを叩いてメルボルンCを勝ったデルタブルースを管理した角居師、エルコンドルパサーで欧州長期滞在を成功させた二ノ宮師がまたもや上手に馬を仕上げました。海外遠征に興味のある調教師は彼らの遠征に合わせて自分の馬を持って行って勉強させてもらったらいいでしょう。

3.2頭出しの効果。
多頭数で全く不利のなかった馬はいないようなごちゃごちゃのレースになりましたが、内でもみくちゃにされたヴィクトワールピサに対し、ナカヤマフェスタは割とスムーズに競馬ができました。

4.適性さえあれば向こうの重馬場もこなせる。
以前、エルコンドルパサーもこなしましたね。

5.日本の騎手で十分。
蛯名騎手は本当に上手な競馬をしてくれました。凱旋門賞に2回出て2連対です。豊はヨーロッパ競馬のドツボにはまってしまいましたが(ああなるぐらいならスタートでわざと出遅れてしまえばもっと競馬をしやすかったんじゃないかと思いますが)。

1番目に関しては、日本でGIを勝てない馬でも海外ならGIを勝てることも意味しています。アグネスワールドステイゴールドコスモバルクシャドウゲイトと言った前例がいますね。最近、海外のGIレースの勝利がありませんが(シャドウゲイトの2007年5月が最後)、上手くレースを選んで海外GIのタイトルを日本に持ち帰ってくれるとありがたいです。