うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

Big Brown

2008-08-04 22:16:01 | 競馬日記
ハスケル招待Hに出走したBig Brownは圧倒的1番人気にこたえて勝利しました。
これで取りあえずはベルモントSでの不可解な敗戦を振り払えたことになったのでしょう。ただし着差は1馬身3/4で、圧勝を繰り返したきた本馬にとってはちょっと物足りないかもしれません。

ジョンC.マビーHはBlack Mambaが勝ちました。ニュージーランド産でBlack Minnaloushe産駒です。ナスルエルアラブPennekampの半弟です。Coral Danceの仔のGI馬はこの3頭ですが、全てNorthern Dancerクロスを持ちます。父方はNorthern Dancerがゼロである種牡馬を選んでいるために弊害を逃れています。
母はニュージーランドで重賞を勝っています。

独オークスはCatcher in the Rye産駒Rosenreiheが勝ちました。父は仏2000ギニー2着馬です。

カブール賞(GIII)はVerglas産駒Silver Frostが勝ちました。Verglasの父Highest Honorは先日、種牡馬を引退しました(記事)。母父はAnabaaですね。なかなか優秀な種牡馬です。

Prix Rothschild

2008-08-04 20:36:11 | 競馬日記
アスタルテ賞(Prix d'Astarté)の名前が変わったようです。今年からPrix Rothschildとして行われることになりました。
Rothschildは、英語では“ロスチャイルド”、ドイツ語では“ロートシルト”、フランス語では“ロッチルド”、とするのが標準的かもしれません。白水社仏和大辞典でもRothschildには“ロッチルド”(もしくは“ロトシルド”か?仏語の発音はよく分かりません)という感じの発音記号が書いてあります。しかしながら偉大なるシャトー・ラフィットの場合、“ロートシルト”を自称しています(DBR)。フランス・ギャロの今の会長はエドゥアール・ド・ロートシルト男爵ですが、この方はラフィットの経営者ですので(Wikipedia)、日本語表記のときに姓をロートシルトと書くのは問題ないでしょう。
で、このレースをどう呼ぶかですが、一般的に言われるフランス語発音を採用するなら“ロッチルド賞”になるのじゃないかと思います。しかし、ここで“Rothschild”の実際の発音を聞いてみるわけですが、フランス語発音になれていないので聞き取りにくいですねえ。まあ、Prix Rothschildはドーヴィルの近くにHaras de Meautryを所有するエドゥアール男爵のロートシルト家の功績をたたえて名付けられたものですから、“ロートシルト賞”でもいいかもしれません。Wikipedia日本語版ではロートシルト賞を採用しています。
最近名前の変わったフランスのレースとしてはジャン・リュック・ラガルデール賞(Prix Jean-Luc Lagardère)があります。これは2002年までグランクリテリウム(Grand Critérium)として行われていました。イタリアにもグランクリテリウム(Gran Criterium)がありますが、グランクリテリウムの前に仏とか伊とか付ける必要がなくなりました(といっても、チリにもGran Criteriumがあります)。ジャン・リュック・ラガルデールはフランス・ギャロの元会長で、2003年3月に亡くなりました。

前置きが長くなりましたが、ロートシルト賞はGoldikovaが勝ちました。2着は連覇を狙ったDarjina、3着は1番人気Natagora。GoldikovaはAnabaa産駒で、半兄にギシュ賞のGold Sound、半姉にクレオパトル賞のGold Roundがいます。祖母はサンタラリ賞の勝ち馬、母の全姉はコロネーションSのGold Splash、曾祖母は凱旋門賞馬Gold Riverという名牝系ぶりです。