土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

十念寺、異色の本堂が異彩を放っています。

2018年10月22日 | 京都の古寺巡り





(2018.10.21訪問)


今日は出町柳にクルマを置いて、久々に寺町通を歩こうと例によりフラフラと足取り重く寺町通を北へ、右側に甍を並べるお寺を一軒
一軒、ドコを訪ねようかナと山門から中を覗きながら物色 (怪しいおっさんと自分でも感じます) しつつ歩いていたと思ってください。
とある山門から中を覗くと、なんとなんとギリシャ風の建物が見えるじゃありませんか。当然ながら訪ねたお寺が十念寺でありました。





▼十念寺は寺町通に山門を構えています。左脇戸から入ります。







            [ 十念寺 ]
            ●山号 華宮山 (かきゅうざん)
            ●院号 宝樹院 (ほうじゅいん)
            ●寺号 十念寺 (じゅうねんじ)
            ●開基 足利義教 (あしかがよしのり)
            ●開山 真阿上人 (しんなしょうにん)
            ●開創 永享三年 (1431年)
            ●宗派 西山浄土宗
            ●本尊 阿弥陀如来坐像
            ▲拝観料 無料
            ▲京都市上京区寺町通今出川上る鶴山町13 Tel. 075-231-6478
            ▲京阪出町柳駅から徒歩約12分
 
             叡山出町柳駅から徒歩約12分
 
             地下鉄今出川駅から徒歩約13分





            ▼フルネーム石柱。







▼駒札。







▼鐘楼。

         





▼山門を潜ると、正面にモダーンテンプルを絵に描いたような……、







▼本堂が。パッと見にはとてもお寺の本堂とは思えません、ですが本堂なんです。
 本堂は平成五年 (1993年) 大阪一心寺住職、今は長老の高口恭行さん設計、異色の本堂と呼ばれているそうです。







▼扁額周辺は龍が彫られ彩色ゆたか、中央は金箔が敷かれ寺号が書かれている手の込んだ扁額です。
 建物の直線表現にはそぐわない扁額と感じるのはボクだけか。







▼ガラス越しの薄暗い堂内がここまで映るんです。腕よりカメラだよと寺友が云ってました。
 上部半円の中に本尊阿弥陀さんが祀られています。







▼本尊阿弥陀如来坐像。空海作とも、恵心僧都作ともいう説があるそうで平安時代作。
 (本尊写真はネットから、しかしどういうチャンスでこんな写真が撮れるんでしょうネ、お寺が撮ったもんでしょうか)







▼どう見ても堂とは……、







▼これは窓らしいです。







▼妻の上には瓦の広目天が立ってます。何故広目天か、それは判りません。







▼屋根のテッペンに、カラフル鳳凰が飛び立つ準備か。







▼決して広くない境内ですが小さいながらのお庭も造作されています。      













▼癒されますよネ。







▼開基の室町幕府六代将軍足利義教の墓標。にしては少々寂しいです。(墓標写真はネットから)







            ▼茂みの中にひっそり佇む石灯籠、天保四年の銘が確認出来ます。







▼右書院と左庫裏。







▼書院襖絵紙本墨画、曾我蕭白作「雲龍図」。せめて書院で見たいもんです。
 (襖絵写真はネットから)







▼本堂後ろに地蔵堂。タイルガラスの嵌まったこのお堂もモダンなお堂。







            ▼本尊地蔵菩薩立像。
             ボクたちがイメージするお地蔵さんとはチョット違う、全身まっさらのお姿。







▼美しいお顔を拝して気分よく十念寺オイトマです。

 




京の寺町通で少しばかり異彩を放つお寺、ドナタも思うでしょう異色の本堂。コンクリートの打ちっぱなしにフロント円柱の吹き放し
は一見ギリシャ建築風、楽しいじゃありませんか。京都イメージが持つ千年の重みは、何も従来の古刹イメージを踏襲するのがベスト
ではないでしょう。お寺がここまで思い切ったお堂デザインを採用する心意気に大拍手です。このお堂を設計された高口さんは我が大
大阪の一心寺長老、何度も訪ねている一心寺へ、又また訪ねたくなりました。


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