土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

知足院は東大寺塔頭の一つです。

2014年06月13日 | 奈良の古寺巡り



(2014.06.07訪問)

十輪院から奈良町、興福寺をスルーして東大寺大仏殿の裏手大仏池を横目に正倉院東の道を行くと、右手に
鬱蒼の緑に埋もれんばかりの参道石段が見えます。そうなんです、ここは東大寺塔頭知足院なんです。
東大寺境内のほぼ北の端、東大寺メインエリアのあの雑踏はここにはありません。人っ子一人居ないこの静
寂、古色蒼然の山門と築地塀や石段、奈良時代が今甦ってきたような、なんとも云い難い聖域がここにある、
そんな雰囲気を持つ知足院にやってまいりました。

▼本堂。





[ 知足院 ]
●寺号 知足院 (ちそくいん)華厳宗大本山東大寺塔頭
●開創 伝寛平二年 (890年)
●再興 建長二年 (1250年) 東大寺別当定親法印
●宗派 華厳宗
●本尊 地蔵菩薩立像 (重文) 愛称 文使い地蔵
▲奈良県奈良市雑司町406
▲拝観料 境内自由
▲拝観時間 9:00~16:30
▲近鉄奈良線「奈良」駅下車 徒歩20分 東大寺大仏殿からは徒歩5~6分

▼なぜか過去に吸い込まれていきそうな参道。





▼山門。時代から置き去りにされた雰囲気、しませんか。





         ▼控えめな表札。





▼山門からの参道石段。





         ▼築地塀の今、白壁だったんですね。





▼本堂。桁裄五間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺、一間向拝付。文久三年 (1863年) 再建。
 小さい境内の真ん中に堂々と建っていますが堂内は窺い知れません。





         ▼本尊 地蔵菩薩立像 (重文) 像高97.2cm、木像彩色。7月24日地蔵会で開帳。
         イヨッ 男前! お厨子に安置されているためか彩色や文様が美しく残されているようです。
         この本尊には亡き父から娘へのメッセージが託されていたと云うお話が残っているそうです。



         本尊写真はネットから貰ってきました。



▼本堂花頭窓。





▼鐘楼。





▼架かる梵鐘は新しそうです。地蔵菩薩銘が右端に見えます。





▼庫裡への石段。





▼石段脇にひっそりと石仏。





▼庫裡から山門を見ています。左の竹垣は新しいものでした。




知足院は本堂、鐘楼、庫裡があるだけ極々小さいお寺で、縁起も不詳。場所的に普段からここを訪れる人は
少ないと云うことですが、毎年7月24日の地蔵会には、東大寺全山の僧侶による法要が執行、本堂は開放さ
れ参拝者は入堂が許されて、この日だけはお地蔵さんファンで境内は溢れるそうですよ。


▼今日の大仏池。人影なし、鹿クンまでも姿なし、でした。






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