土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

仁和寺、平安雅を偲びに。

2019年01月17日 | 京都の古寺巡り





(2019.01.12訪問)


轉法輪寺から仁和寺に向かいます。仁和寺は世に御室桜の仁和寺として超有名ですが、今は冬、華やかな色彩は期待出来ないでしょう。
しかし最高位皇族が過ごした生活空間、平安の雅世界の象徴を時には偲んでみようとあの有名な「きぬかけの路」をものの5分も歩け
ばそこにある仁和寺に向かっております。





            ▼第53回「京の冬の旅」もう一つの告知ポスター。







            [ 仁和寺 ]
            ●山号 大内山 (おおうちさん)
            ●寺号 仁和寺 (にんなじ)
            ●開基 光孝天皇 (こうこうてんのう)
            ●開山 宇多天皇 (うだてんのう)
            ●開創 仁和四年 (888年)
            ●宗派 真言宗御室派
            ●本尊 阿弥陀如来坐像
            ●世界文化遺産 古都京都の文化財として平成六年(1994年)登録
            ▲京都府京都市右京区御室大内335 TEL.075-461-1155
            ▲拝観料 境内自由 御殿500円 霊宝館500円 御朱印300円
            ▲拝観時間 9:00~17:00 12月~2月 9:00~16:30
            ▲HP http://ninnaji.jp/ 
            ▲JR京都駅より市バス26番にて御室仁和寺下車スグ。
             JR京都駅より嵯峨野線(31/32/33番のりば)→JR花園駅下車、徒歩約15分。 
             嵐電北野線 御室仁和寺駅下車 徒歩約2分。 





            ▼門前の寺号大石柱。







仁和寺縁起 (仁和寺HPから抄出)
第五十八代光孝天皇によって「西山御願寺」と称する一寺の建立を発願されたことに始まります。光孝天皇は志半ばにして崩御、第
五十九代宇多天皇が遺志を継ぎ仁和四年完成。寺号も仁和寺となりました。宇多天皇は寛平九年 (897年) 譲位、出家し仁和寺第一世
宇多法皇となり、皇室出身者が代々門跡を務め、平安~鎌倉期には門跡寺院として最高の格式を保ちました。応仁の乱で、一山のほ
とんどを兵火で焼失。そんな中、本尊の阿弥陀三尊をはじめ什物、聖教などは仁和寺院家の真光院に移され、法燈とともに伝えられ
ていきました。 応仁の乱から約160年後の寛永十一年 (1635年) 仁和寺第二十一世覚深法親王は、幕府三代将軍家光に仁和寺再興を
申し入れ承諾。慶長時の御所造替で御所から紫宸殿 (金堂) 清涼殿 (御影堂) など建造物が下賜され、正保三年(1646年) 伽藍の再建完
了。創建時の姿に戻ることが出来たのです。





▼仁王門 (重文)。重層楼門、五間三戸、入母屋造、本瓦葺、高さ18.7m。徳川三代将軍家光の寄進。
 珍しい写真が撮れました。門前にタクシーがいない、通行車両が映っていない、石段上に人がいない。撮影時間にしては通常考え
 られないことなんです。







▼時間差2分後。







▼仁王門初層右脇の阿形金剛力士。







▼吽形金剛力士。







▼仁王門からの境内。柱の太さが目立ちますネ。







▼参道と云うよりも広場ですネ。







▼ピンクの中門です。三間一戸、シンプルと云えども八脚門、切妻造、本瓦葺。







▼今は見る影もナシ、御室桜園。







▼観音堂 (重文)。永らく覆屋に囲まれていた観音堂が修復修理を終えています。
 内部には彩色が鮮明に残る壁画が残っているそうですが内部拝観は出来ません。







▼内部須弥壇に祀られる本尊千手観音とその眷属たち。壁面の壁画も彩色鮮明ですネ。







            ▼本尊千手観音立像。



            (上記2点の写真はネットからもらってきました)

            非公開文化財特別公開と銘打っているのなら何故コノ観音堂、公開しないんでしょうか。
            




            ▼五重塔 (重文)。
             総塔高36.18m、一辺5.91m、寛永二十一年 (1644年) 建立。
             塔内部には大日如来、その周りに四方仏が安置されています。







▼五重塔扁額は梵字でアーク、胎蔵界大日如来を表しています。







            ▼五重塔。







▼参道途中で唯一見つけた可愛いピンク。

              





▼金堂 (国宝)。桁行七間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺、一間向拝付。
 前面総て蔀戸、御所の内裏紫宸殿を寛永年間 (1624~1643年) に移築したそうです。
 金堂へは入堂可能、中で係の方がガイドをしてくれます。残念ながら祀られている三尊は本尊ではなく仮の三尊、本物は霊宝館に
 居られるそうです。(霊宝館は春秋年2回の開館)







▼金堂正面。







こちらが本物の本尊阿弥陀三尊です。

▼本尊、阿弥陀三尊の中尊の阿弥陀如来坐像 (国宝)。







            ▼左脇侍、観音菩薩立像 (国宝)。







            ▼右脇侍、勢至菩薩立像 (国宝)。



            三尊とも剥落がヒドイですがジックリ見ると可愛いお顔です。

            (写真は三点とも、BS11京都国宝浪漫、仁和寺から複写)





▼金堂。







▼経蔵 (重文)。方三間、宝形造、本瓦葺。
 寛永~正保年間の建立。正面に両開きの板唐戸、左右に花頭窓を付け、禅宗様で統一されています。







▼内部壁画。







            ▼内部中央には八面体の回転式輪蔵を設置。

  





▼経蔵。







▼鐘楼 (重文)。入母屋造、本瓦葺、上層は高欄付。







境内から平安の雅、御室御殿へ向いましょう。

▼参道に面した勅使門。この門からは入れません。四脚唐門、前後に唐破風、入母屋造、檜皮葺。大正二年(1913年)建立。







▼どうやら御殿内は修復工事中のようですネ。







▼大玄関への参道、両脇の這松は相変わらず綺麗に植栽されてます。







▼大玄関。







▼玄関先には金屏風に御室流生花。






以下御殿内は建物修復中などで、ビニールが被さり建物やお庭の写真撮影が困難、掲載写真極少です。

▼宸殿前庭から勅使門。







▼宸殿のお部屋、これぞ平安の雅。襖絵、壁画は原在泉画伯の花鳥山水画で飾られています。







▼宇多法皇の掛け軸。







▼霊明殿。







▼霊明殿須弥壇。本尊 薬師如来坐像 (国宝) は秘仏。







▼唯一撮れたお庭。







▼ご朱印です。






高位門跡寺院の「非公開文化財特別公開」ということで、期待ワクワクでここ仁和寺を訪ねたのですが、今回ほど気分的モヤモヤが
後を引いたのは珍しい。入れないお堂、見れない本尊、修復工事中の境内と不満を言えばきりがないが、お寺も「非公開文化財特別
公開」と云う言葉をもう一度考えていただきたいのが今回の仁和寺拝観感想でした。



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1 コメント

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【Bridge坂本】紹介記事掲載のご相談 (坂本 理恵)
2019-01-28 17:42:42
ご担当者様

突然のご連絡大変失礼致します。Bridgeの坂本と申します。
弊社は旅行系サービスと広告代理事業を行う会社です。(http://www.bridge-world.jp/)

ブログ記事を見てご連絡させて頂きました。
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