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徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

24分間/天皇杯2回戦 和歌山戦

2012-09-08 17:32:33 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
キャラ「(キャプテンマークを巻いての出場に関しては)いつものサッカーに取り組む気持ちと変わらないが、いつもよりもエネルギーが湧いてきた。試合が終わった後も24分間キャプテンマークを巻いたままにしていた。そして写真も撮っておいた」(清水エスパルス公式 9月8日付

今日、明日は天皇杯2回戦。現時点では、J勢で札幌、甲府、神戸、広島(!)がやらかしてしまったようだが、我がエスパルスはアルテリーヴォ和歌山と対戦し、順当勝ち(スコア的にも)。アウスタには行けなかったのでゲームは観られてはいないけれども、白崎や柏瀬といった、同世代が多い若いチームで、競争状態にあるメンバーが(まずは結果しか求められないゲームで)きっちりと結果を残していくのは嬉しい。このままハイテンションとモチベーションを保ち続けて欲しいと思う。
広島が負けたのでちょっとトーナメントの先が見えてきたかなァ…。

それにしても何で「24分間」なんだろう…。

熱は収まらない/ナビスコカップ 準決勝 第1戦 FC東京戦

2012-09-07 01:52:12 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


水曜日は味スタでナビスコカップ準決勝第一戦、FC東京戦
キックオフぎりぎりにゴール裏に入るとすぐに汗が噴き出してきた。急いで部屋を出てきたので着替えを持って来なかったのを後悔する。しかし発汗に体力を奪われたのか、今までにないぐらいチャントが歌えなかった。オレの周囲には結構声を出す人たちが多かったのでそれでも誤魔化せたのだけれども、情けない限り。
それぐらい、再び、FC東京戦は熱くなった。

開始早々、トシが筋肉系(?)のトラブルで自爆交替したものの、23分には徳永の見事なオウンゴールで先制。そこまでは確かに悪くなかったと思うのだけれども、その後は4バックにシステムチェンジしたFC東京が積極的で、きっちりとボールサイドに人数をかけたディフェンスでゲームをコントロールする。
先制点までの序盤を除いて、結局ゲームを支配したのはFC東京。確かにそれは認める。ディフェンシブとまでは言わないまでも、ボールホルダーに2人、3人としっかりと寄せていきボールを奪取して効果的なショートカウンターを見せていた。アフシンの戦い方としてディフェンシブな選択はないのだろうけれども、幸いにも先にアウエイゴールを奪ったのだから、“前半戦”でしかないここでは(しかもアウエイだ)、清水こそもっと慎重にゲームコントロールすべきではなかったかと思う。

そして、結局、ゲームを壊したのは主審・吉田を中心にした審判団である。これを吉田は認めなければならない。相変らず副審の判断も微妙だったとはいえ、オフサイド臭い同点弾は仕方がない。しかし何度観返したって、このPKはあり得ない。またレフリーもレフリーだが、無様なシミュレーションを演じて見せた丸山も丸山である。
前回“内容が悪くとも勝てばいい”と書いたものの、それと“勝つためなら何をしてもいい”はまったく違う。近年の東京戦は高確率でこういう下らないゲームになってしまうから、前回のリーグでのアウエイ戦もまったく内容とは別の“遺恨”に熱くなったのだ。まったく東京は鹿島の亜流になろうとしているのか。



しかしアウエイゴールは奪えたので最低限の結果は残せた。来月、ホームでの第二戦では1-0、もしくは2点差での勝利でファイナル進出である(準々決勝での名古屋と同じパターンだ)。
その前に来週土曜日にはリーグ戦で東京とは再戦となる。本物のホームがどういうものか、まず瓦斯とシミュレーション野郎には味合わって頂きたい。

熱はまだ収まらない。


つまらなさの克服/第24節 札幌戦

2012-09-02 02:19:01 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


スカパーで札幌戦
もう少しゴールチャンスは合ったと思うけれども結果は順当だった。内容についてはいろいろと注文をつける人もいるだろうけれども、ゲームなどというものは相対的で、要するに相手次第なわけで、つまらない展開を望む相手ならば概ねつまらなくなるものだ(事実、互いに競り合い、走り切った鳥栖戦は勝利共に、またそれ以上に“面白かった”わけだ)。前節しかり、今節の札幌しかり。もちろん彼ら(相手)は勝つためにその“つまらなさ”を選択しているわけで、その“つまらなさ”を克服するためには兎にも角にも勝つしかないわけである。勝てば、もしくは全力を出し切った上での完敗ならばその“つまらなさ”も味になるが、“つまらない”上に負けたときの敗北感といったらない。現状で、今の若いチーム(平均年齢23歳!)にそれを内容で圧倒するほどのゲームコントロールを望むのもまた酷な話なのだろうと思う。
それでも2点目の元紀のゴールは美しいものではありましたが。

シーズン前半の快調な滑り出し、中盤の地獄の未勝利ロードのあと、現在10節を残した後半戦で何より求められるのは結果でしかない。ここからはドローの勝ち点でさえも大きな意味を持つ(前半戦のドローとはまったく意味が違う)。リーグ戦と共に今週のミッドウィークに行われるFC東京とのナビスコカップ準決勝、週末の天皇杯と、これからはすべての戦いが「結果」に直結する“トーナメント”なのである。まあ、こんなことは毎年書いていることです。
アフシンの構想とは多少違うかもしれないけれども、この成長途上のチームも場合によってはウノセロでも堂々と勝つことができるチームに成長して欲しいと願うばかりである。堂々と勝つ――それは、結局結果の積み重ねしかないのだと思う。
残るリーグ戦で明らかに対戦までに上位に残っているであろうチームはホーム仙台戦のみで、残りはすべて同じ中位、下位チームとの対戦となる。今節の札幌戦同様、決して伸び伸びと実力を発揮させてくれるようなゲームになるはずがない。特に今シーズンはリーグ全体に勝ち点差が詰まっているため、1節ごとに状況が変わる。ましてや現在猛烈な勢いで残留争いをしている(巻き込まれそうになっている)新潟、ガンバ、川崎との11月シリーズは、札幌戦以上の泥仕合になる可能性もある。もはや覚悟して勝ち切ることを最優先すべきだと思う。
きっと結果が若い彼らを成長させてくれると信じている。

後半戦のシーズンチケットがようやく到着した。
アウエイのセレッソ戦とダービーのエコパは行けるか微妙なんだが、鹿島、川崎と関東アウエイが残っていることもあるので、残りはホーム、アウエイ全戦全力で臨みたい。

ドラマチックは続かない/第23節 浦和戦

2012-08-26 05:48:28 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
スカパーで浦和戦
今回は吉沢康一さん主催の定期飲み会に参加。つまりチームはホームでゲームするってのに、オレの態勢としては完全アウエイ。まあ「アウエイ浦和」というのはJを代表する醍醐味で、オレも大好物なのでまったく構わないのだが、心配するまでもなく大人の飲み会である(まあ飲み会というかサッカーナイトか)。場所は浦和の砂時計



夕陽が綺麗なキックオフの時間に、目的地の浦和駅のひと駅手前の南浦和駅に到着。電車に乗る前に郵便局に寄っていったぶんだけ、きっかり遅刻である(よく考えたら宇都宮線で行けば充分間に合った…)。
完全にパブリックビューイング態勢で客がモニターに向かっている浦和の名所・酒蔵力を横目に通り過ぎてすぐ、キックオフから10分ほど過ぎたところで砂時計に到着。挨拶もそこそこに奥に通されると、まだスコアは動いていない…と思って安心してビールを口につけたあたりでいきなり失点した。

この日のチームは今季一番というぐらいのスクランブル状態で、岩下の移籍後(まあ、実質的には移籍前からだが)DFの要であるキャラとプレースキッカーのキジェが出場停止、代わりに村松がDFに下がり、犬飼がSBに入った。もともとDFとして加入し、ボランチとしてもリーグ随一のボール奪取力を見せる村松にそれほど不安はなかったものの、さすがに犬飼には荷が重過ぎたか。直後のPK失点は微妙なジャッジだったとは思うけれども、これから後半にかけて、とにかく先制点がすべてといった、5月の(本当の)アウエイと似たようなゲーム展開になっていく。
失点は前半10分、20分という比較的早い時間だったにもかかわらず、清水のアタッカーは拙攻を繰り返してしまう。それが若さといってしまうのは簡単な話なのだが、あまりにもPA付近で冷静さを失っていたとしか思えない。
前節こそ、あの鳥栖に走り勝ってウノセロで終えたわけだが、思えば名古屋戦2ゲーム、広島戦と、7月下旬から8月にかけて、チームはドラマチックな逆転劇という極めて強度の高いゲームを続けてきた(ホームで圧倒的な強さを見せていた鳥栖から今季ホーム2敗目を奪った)。その結果が2ヶ月にわたる勝ちなしロードからの公式戦4連勝だったわけだが、そのドラマチックさも、結局裏を返せばゲームコントロールについて、決定的に安定感が欠けていたということなのだろう。ドラマチックで勝ち続けられるほどサッカーは甘くない。“幸運”が2度や3度も続くわけがないのである(4度は続いたが)。
キャラ、キジェはそれでも攻守に渡って確実にチームの安定を支えていたピースなわけで、彼らが欠場している以上、安定感が損なわれる上に、2点のビハインドを跳ね返す“ドラマチック”な可能性もかなり低くなっていた。まあ、そんな危うい可能性をアテにするのは間違っているのだが。
また、そもそもレッズが“こんな”戦いをしてくるのは事前に、そして充分わかっていたことではないのか。

双方の監督の口論を呼んだ前回のアウエイ戦に続いて、同じようなディフェンシブな戦いを選択した浦和。
参加者の皆さんは(たぶん)ほとんどレッズの(後半の)内容には納得していなくて、それだけがオレを慰めた。もちろんあの場に甘えて、負けたチームの人間がディフェンシブに勝ったレッズ批判をするほど野暮なことはないので、それなりに同調しつつもおとなしくしていたのだけれども、リアリズムといってしまえば通りはいいが、やっぱりあれはちょっとなァ…。
このゲームの浦和を指して「質実剛健な組織サッカー」と評する某評論家(ヒゲ)もいるわけだが、後半の戦いぶりを観る限り、実によくコントロールされた、「組織」的らしきものはうかがえるものの、どこが「質実剛健」とまでいえるのか。
この日もゲーム後に吉沢さんはギドレッズへの思いを熱く語っていたわけだが、あのチームもディフェンシブなチームではあったが、文字通りの「質実剛健」な、圧倒的な強さがあった。

清水対浦和戦のあとに鳥栖対神戸戦の後半残り15分ぐらいをモニターでヲチしたのだが、これが盛り上がった。フォアチェックのショートカウンターとガチムチディフェンスのカウンターの応酬なのだから、質はともかく、清水対浦和戦のあとに観るゲームとしては面白くないわけがない。

おそらく清水のゲームは観ていないであろうレッズの皆さんに(まあ、大抵サポーターなどというものはホームチームのゲームしか観ていないものである)若きゴトビエスパルスの本物の躍動を観ていただきたかったんだが、実に残念な内容になってしまった。これは二重の敗北感である。
ちなみにゲーム後に「ゴトビでいいのか」というようなことを言われたけれども、マネージャーとして、またメッセンジャー、アジテーターとしてのアフシンをオレは高く評価しているので、この程度のことではまったく信頼は揺るぎようがない。移籍制度の変化を経て、クラブライセンス制度の導入を控えて、そしてポスト健太時代の真っ只中でチームは今も変化の中にある。
目先の話は、要するに元紀が、トシが、アレックスが決めるべきところで決めていればいい話である。
タカや伸二の話も出たが、



その後は浦和、埼玉のユース年代サッカーのディープで、超ローカルなトークが続いた。さすがに…サッカー王国…。



↑は吉沢さんが経営しているショップLUCKY&Beautiful Life浦和炎上)のサプリ「マカ」。
今日のデモに行く前に飲んでくか…。

オレたちは消費者ではない

2012-08-18 14:17:35 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


<(略)著書「ネットと愛国」で、ネットを通じた“愛国心”の高まりを分析したジャーナリスト安田浩一さんは「ネット発のデモや集会が、企業にとって大きな脅威になっているのは間違いない」と話す。(中略)「ネットでは短絡的で過激な情報ほど人気を呼ぶ。いかに荒唐無稽な理由でも、参加者は真剣。デモには子連れ女性の姿も目立ち、政治デモというより消費者運動になっている」と分析する。(中略)「企業は誤解を解くために反論すべきだが、イメージダウンを気にして自粛に走る。毅然とした態度をとるべきなのに」 ロンドン五輪の男子サッカーでは、韓国の朴鍾佑選手が竹島の領有権を主張するメッセージを掲げて、問題になった。Jリーグの清水エスパルスが、韓国の五輪代表、金賢聖選手の獲得を十四日に発表すると、抗議の声が寄せられた。エスパルスの担当者は「問題の選手とは別人。これで獲得をやめるということはない。むしろ、政治とは関係ないのがスポーツで、政治的理由で選手を差別するのはスポーツマンシップに反する」と話した。>(東京新聞8月17日付け「こちら特捜部」より)

コメントしているのが強化部長の原さんなのか広報担当者なのかはわからないけれども、この件に関するエスパルス、またサポーターのスタンスというのは赤字の部分に尽きると思う。感情論としてならば反発も想像に難くないけれども、個人事業主としてのプレーヤー、または一個人として属性を持って差別するのはサッカーの理念、そしてスポーツの理念に反するものだ。
サポーターは、クラブの恩人であるオジー(オズワルド・アルディレス)を思い出してみるべきだと思う。スパーズ時代にフォークランド紛争が起こり、一時的であれ不遇を囲ったオジーだが、それでも彼はフェアな精神を持ち続け、スパーズに愛された。もちろんそのフェアなメッセージはエスパルスに今も残っていると信じる。
サポーターとして、クラブと共に生きていくのならば目先の感情で動くべきではない。

オレたちは「消費者」ではないのだから。

ベビィフェイス、そしてヒールとの別れ/第21節 名古屋戦

2012-08-17 02:06:41 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
最近全然更新できていないが久々に書く。
“先週”の土曜日は久しぶりの静岡、久しぶりのホーム・アウスタで名古屋戦



前節広島戦の劇的勝利でチームはようやく未勝利ロードを脱し、さらにミッドウィークのナビスコカップ準々決勝・名古屋戦では広島戦を凌駕する、アディショナルタイムの逆転劇で準決勝へ進出した。いくらなんでもこんなゲームを続けていたらチームもサポーターも身が持たないので、健太時代のような“ウノセロ”が見たいところではあった。
そしてこの3週間で3回目の名古屋戦。ナビスコカップ敗退の雪辱戦という名古屋の目先のモチベーションも理解できなくもないが、こちとらは開幕戦での痛恨のPK負けのリベンジに尽きるのである。

もう6、7年の付き合いであるシーチケのご近所さんのおじさんはこの日は欠席で、隣にはゲーム中でも途切れることなく話し続ける解説屋の兄ちゃんが彼女を連れてゲーム観戦という実に悩ましい環境になった(何で解説したがりの連中ってのは2ちゃんあたりで仕入れたような中途半端な知識を自慢気に話すんだろうか…)。とはいえ、いつも以上にオレも吼えましたが(吼えるような席じゃないんですが)。何しろ主審は、去年の夏にアウスタ発狂のセレッソ戦を“演出”した松尾一氏だった。

ゲームは開始早々、名古屋のオウンゴールで始まった。すぐに同点に追いつかれたものの、概ねゲームを支配していたのは清水で、中でもジミーの動きは出色だったと思う。移籍の噂は流れていたものの、同時にここのところのコンディションの良さは記事やネットで読んでいたのだけれども、確かにそれを裏付けるような動きだった。
またトシと元紀が揃ってゴールを決めた。これは「自信を取り戻した」と言ってもいいような見事なゴールだった。
残念ながらジミーは今回もゴールを決められなかったが、ゲーム終了後の勝ちロコが終わってもしばらくひとりゴール前に立ち、涙を流しながらサポーターに挨拶し続けた。あまりの独壇場っぷりに「早くゴール決めろよ!」とは叫んだものの、そのときは、これが本当にジミーの最後とは思わなかった。
その日のTwitterでジミーは移籍をつぶやいた。
決して満足できるような結果を残したプレーヤーではなかったし、個人的にはそれほど感傷的になることもなく、正直記憶に残るのかも定かではないプレーヤーなのだが、あの夜のジミーは間違いなくアウスタ最高のスターだったのは間違いない。
いや、“いい人”なのかもしれないけれども、プレーヤーってそういうものじゃないし。

本来ならば移籍に発表されるたびにブログにも書くべきだったのだろうけれども、この夏はヴェルディに移籍したジミーの他にも岩下、枝村、辻尾らが移籍(レンタル含む)していった。
特に健太時代に、次代のエスパルスを背負う2005年組として加入した岩下、枝村が、年齢的にもこれからというときに移籍していったことは残念でならない。しかしアフシンの構想外になりかけていた枝村はともかく、岩下に関しては直前のプレーがあまりにも不安定過ぎた印象は否めず、移籍やむなしの雰囲気が漂っていたのは確かだろう。岩下はチームの魂になるべきプレーヤーだったと思うが、あれではどうしたって擁護のしようがない。
岩下はジミーとは違い、チームのヒールを自任していたのだから、それでも踏ん張って欲しかったと今でも思うけれども(移籍後にチームの状態が上向いて、自信を取り戻すってのはどんだけ皮肉なことだろう)。

一方でナビスコカップでも短い時間で結果を出した大学生の瀬沼(彼は本当に“持っている”のかもしれない)や六平など、来季正式加入予定のプレーヤーも徐々に決定し始めている。
選手ヲタの皆さんには気の毒だけれども、チームってのはやはり永久革命なんだよね。

次節はホームで実に素晴らしい戦い振りを見せてくれた鳥栖戦。決して楽な戦いになるとは思えないが、自信を取り戻したチームが鳥栖戦、そして後半戦をきっちり戦い抜いて結果を出してくれることを祈っている。



終了後は清水シャトルが予想以上に時間がかかってしまったので日帰りは諦め静岡で呑み(良く考えたら呑み代で新幹線に乗ればいい話なんだが)。久々におでん街に行って幸多郎のお母さんのところにも顔を出し、五輪サッカーの決勝を観る。良く考えたら去年の女子ワールドカップも静岡のネカフェで観たんだった。というわけで今回もネカフェで始発まで。

ゲームプランは狂う/第20節 広島戦

2012-08-05 04:13:13 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
アフシン「ここ2ヶ月間、美しいサッカーを表現できてはいたが、その中で結果を出すことができていませんでした。ただ、私たちは(自分たちを)信じ続け、団結して勝利をつかみました。人数が少ない中でも勝利できたことが嬉しい。この先もしっかりと闘っていければいい、と思っています」(J's GOAL 8月4日付

アウエイ広島戦で2ヶ月ぶりの勝利。
いつもならばいくら負けが込んでいてもゲーム当日になればモチベーションも上がるものなのだけれども、今朝は岩下の移籍という実に胸糞の悪くなるようなニュースが入ってきたのでゲームを観るのもなかなかテンションが上がらなかった。
まったく何てタイミングだと思った。

しかしキジェの退場はきっかけになったのかもしれないと思う。
またゲーム開始早々、前半2分で失点。それは「絶対に勝たなければならない」清水にとっては痛恨の失点であったと思うけれども、広島にとっても微妙にゲームプランを狂わせたのではないか。何よりも、攻め続けるしかない清水に対して、広島はホームでカウンターを徹底した、重心の重いゲーム運びをしたにも関わらず、結局、前半2分以降追加点を奪うことができなかった。
開始早々の得点(失点)など後生大事に守るような得点(失点)ではない。“実質90分間無失点”というのはあながちジョークでもないのである。

後半11分のキジェの退場はチームに悲壮感すら漂わせた。正直ほとんど諦めかけた(さすがに)。しかしタカとトシの投入にFC東京戦を思い出したのも確かだ。圧倒的不利な状況はチームのミッションをさらに明確にさせる。ここまでチームに負荷をかけて追い込まれないと結果が出ないのは悩ましいところではあるのだけれども。

元紀「首位に立つためには首位のチームに勝たなければいけないので、勝てて良かった」(清水エスパルス公式 8月4日付

楽観主義者、と言う意味ではなく、元紀の言葉を支持したい気分ではある。何てったって2ヶ月勝ちなしのチームが、首位にアウエイで勝ったんだぜ(今晩だけは言わせてもらう)。今週はミッドウィークに瑞穂で名古屋戦、さらに週末にはホームでまたしても名古屋戦がある。今日の勝利が本物のきっかけになることを祈る。

言葉を失う/第19節 横浜FM戦

2012-07-29 13:29:47 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


日産スタジアムで横浜マリノス戦
後半からは徐々に言葉を失っていくような展開になってしまった。
ここのところの湿度の高いあまりサッカー向きではない気候の中、清水はナビスコカップから中二日ということでフィジカル的には横浜にアドバンテージがあったのは当然で、その横浜のゲームプランの中で自滅してしまった感は強い。
勿論アフシンがコメントしているように前半はいつもながらの「内容は悪くない」ものだったとは思うけれども、「内容は悪くない」とはいえ、ゴール前の攻防と言う意味では一歩後退したように思う。あの内容では、ちょっと点が入る匂いはしなかった。横浜の樋口監督が言うようにワイドに展開してゲームを構成していくことはある程度までできていたと思う。それが「内容は悪くない」ということなのだが、ペナルティエリア手前から先にまったく怖さがないというのは、ちょっと重症と言わざるを得ない。
後半に入ると目に見えて運動量が落ち、ミスが増えた。それでも後半30分までは何とか堪えていたと思うけれども、大黒のゴールは実に痛かった。もう3失点目のPKはもはや怒る気にもならなかった。ひとつのゴールを獲るために四苦八苦している状態では、2失点目を決められた時点でゴール裏にも落胆や諦めの空気が濃厚に流れていた。
まだ、あと15分以上あるのに、である。
これでまたしても勝ちなしロードは継続された。昨シーズンの川崎を彷彿とさせる状況になってきた。これなら3ゲーム連続0-4負けの方が余程マシだったと思えなくもない。
本当に言葉を失う、声が出なくなるということはあるのだ。
まあ、それでも振り絞らなきゃいけないんだけれども。

終了後の挨拶でトシは、しばらくゴール裏の前を去ることなく、ひとりずっと頭を下げ、涙を流した。
もはやコメントを残すプレーヤーも少ない。プレーヤーも言葉を失っている。
もちろん監督というのは結果における全責任を負うものではあるけれども、しかし今シーズン、サポーターは改めてアフシン・ゴトビという理想主義者を支持したのだし、事実彼の作ったチームも魅力的で、そのポテンシャルを示すように前半戦を戦ってきた。個人的には、このチームを更に成長させるべきだと思うし、こんなところでおじゃんにするにはあんまりである。
問題はあの男…というか、あの「枠」を使い切れていないフロントの問題は小さくないと思うんだが。



次節は再びアウエイで首位広島。

         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
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    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}
   ゛、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゛:::::l{   あきらめたら
.    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!   そこで試合終了ですよ・・・・
  ,.ィ'´ト.´     ´`"`"`゛″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         "'   :::/
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石ころ/第18節 柏戦

2012-07-17 23:50:31 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
<誇り、哀しみ、希望、そして失望。試合内容と同じように、私の心のなかにも様々な感情が渦巻いているが、私はエスパルスの選手たちが見せてくれたファイティングスピリットと精神力に心から敬意を表したい。>(アフシン・ゴトビ公式サイト「アフシン・ゴトビ 戦いの記憶『痛恨の思い』より

土曜日は柏戦。ゲーム展開はJ's GOALで前島さんがレポートで書くように実にドラマチックで、悲劇的なものになった。
この何年も柏にはまったく勝てない。柏が降格したシーズンですら手痛い敗戦を喫している。大量失点というよりも、手痛いどころか胸に深く傷を負うような負け方ばかりなのだ。決して内容が悪かったとは言えないだけに、かつての鹿島以上に天敵という印象を持っている。まあ柏戦に勝って残留したシーズンもあったのだけれども、それは健太体制一年目の話である。
それっきり、まったくいい印象がない。
そもそもまともな11対11で戦った印象がない。
そういえばシーズン序盤のアウエイでも実に酷いレフリングで逆転負けを喰らい完全に喉が嗄れた。
贔屓目抜きで現在の柏と清水がフェアな状態で戦ったのならばリーグでもトップクラスのファイトが観られると思うのだけれども、状況は決してそうさせてくれない。今回もそうだった。

勿論柏も昨シーズンのリーグチャンピオンだけに素晴らしいチームであることは理解している。
この日も不動のサイドバックである酒井がチームを離脱しても、圧倒的な数的有利の状況で、堂々と実力通りに2点差のビハインドを跳ね返した。本当に強いチームというのはこういうものである。9対12でも負けちゃうようなチームとは違うのだ。
そして、いくら何でも9人では、そんな柏相手に勝てるわけがない。
それでも終了間際、浩太のシュートが決まっていたらどうなっていただろうか。前半あれほど素晴らしいフィードやクロスを見せていた敬輔がもう少し冷静だったらどうだっただろう。チームがファイトしていなかったとは絶対に思わない(ファイトし過ぎてから回りしたプレーヤーもいたけれども)。5失点目はもうどうしようもないとしか言いようがないが、スタジアムにいたとしたらオレも拍手していた。必ず。
内容は悪くはなかった。しかし内容が結果にそのまま現われるとは限らない。それはピッチに転がっている石ころに突然ボールが弾かれてしまうようなものだ。もしそんな石ころが転がっているとしたら、ボールはどこに転がるかはわからない。

でもオレらはどうしたって「悪くなかった」って言うしかない。
オレら以外の誰が言ってやれるんだよ、と思う。
この敗戦が本当に糧になるかどうかはシーズン終盤までわからないが、それが糧になるであろうことは信じるべきだと思う。

願わくばナビスコカップか天皇杯でもう一度柏と対戦したい。
確かに柏は強かった。しかし鳥栖と戦った時のような清々しさはない。

(追記)
日本一のアウスタのピッチに石ころは転がっていないと思いますが。

勝てなかった≠負けなかった/第17節 川崎戦

2012-07-08 13:22:54 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


アフシン「カリフォルニアにいるかのように感じました。夏になり、太陽が出て来て、雨もあまり降らずに日照りが続いてしまって乾いてしまうようなものが、それが我々のゴールにもあると思います。(中略)日照りが続いた後、そして雨が降り出すとそれがどんどん続いて行くと思います。そのように雨が降り出したかのように、我々がゴールが決まり出したら、そして後半戦は多くのゴールを決めて行ければと良いと思います」(Sの極み 7月7日付)

リーグ折り返しの17節川崎戦をスカパーで観戦。このゲームは7月4日を「誕生日」とするクラブ創設20周年のバースデイ・ゲームでもある。
しかしこの日も勝てなかった(≠負けなかった)。

去年の0-4の3連敗という怪記録を彷彿とさせるような苦しい状況が続いている。乾坤一擲の戦いであったアウエイ仙台戦に勝って以来、これでリーグ戦7戦勝ちなし。ここのところの傾向ならば連勝中の仙台を清水が止めて、以降仙台はズルズルと順位を落とすというパターンなのに、皮肉にも勝った清水の方が勝ち点を伸ばせずズルズルと後退している。前半戦、ドローが極めて少なく勝ちか負けという「結果」を出してきたチームがまるで結果を出せなくなってしまっている。順位も一気に2ケタ順位に落ち、上位との勝ち点差もそれなりに離されてしまった(17節終了時点では9位に上昇…!)。
さらに連勝中だったナビスコ予選も、予選通過が決定したクラブ同士の消化ゲームともいえる最終節でわけのわからないジャッジで逆転負けを食らう。これで公式戦8戦勝ちなしである。先週は鹿島戦、大宮戦で完全に喉が潰れた。



ゴール裏のブーイングは、まあ、当然である。オレらは「熱い」のだからその熱さを表明せずにはいられない。
だからと言って内容が悪いのかといえば必ずしもそうとは思えないところが悩ましい。
未勝利ロード序盤のセレッソ、浦和戦あたりはゲームの組み立てのレベルで対策を打たれた印象はあるものの、それ以降のゲームはむしろ内容的には圧倒したゲームの方が多かったと思う。この日、川崎の風間監督が「面白くなかった」とコメントしているのも、チームの出来の悪さと共に清水が川崎に「自分たちのゲーム」をやらせなかったことも大きいのではないか。前半戦から続く失点の少なさはもっと評価されてもいい。途中交替したとはいえ、この日ようやく復帰した岩下の存在も心強い。

ゴールが決まればチームは動く。もはやリーグ戦1000ゴールなんてどうでもいい。とにかくゴールを、なのである。
次節はまたもやホームで柏戦。リーグは後半戦に入る。次は行く。何が何でも勝つ。

取ってからから早いか、取られてから早いか/第15節 鳥栖戦

2012-06-25 21:24:28 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
土曜日はスカパーで鳥栖戦
これでリーグ4戦勝ちなしということでネガティブな意見が少なくないけれども、テレビで観る限りチームが戦っていないとは感じられなかったし、むしろ連敗を阻止したいという鳥栖の意気込みとコレクティブなサッカーが緊張感を感じさせる好ゲームだったのではないかと思う。アフシンの言う通り、75分間「自分たちのサッカー」はさせてもらえなかったのかもしれないが、前節の新潟戦のように、圧倒的に攻め込みながらも打つ手なしの状況に比べたら、面白いゲームだったし、ストレスの少ない、スリリングな展開だったと思う。それほど鳥栖はいいチームだったと思う。これが、「ボールを取ってからが早いサッカー」と「ボールを取られてからが早いサッカー」の戦いである。

今シーズンの前半戦、あれほどドローのなかったチームがなかなか勝てないでいる。
もちろん勝てなかったことは残念だけれども、いや、しかし、まだそんなに悲観的には思っていないのだけれどもね。


循環/ヤマザキナビスコカップ第6節 大宮戦

2012-06-10 19:11:33 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
土曜日はアウスタで大宮戦。水曜日の札幌戦に勝利したことで予選リーグの勝ち抜けをほぼ確定させていたとはいえ、きっちり勝って決勝トーナメント進出に勢いをつけたいところ。まあこの日行かなければ次のホームゲームは23日までお預けということもあったので、前夜に急遽行くことにした(もちろんシーチケなのでチケットは確保済みだが)。リーグ戦ではないので観客が少ないのは仕方がないとはいえ、大宮サポーターはちょっと危険すぎる少なさで、まるでJ2かJFLかと思った。


ほとんど寝ずにアウスタへ行ったので正直途中眠くなるような展開もあったものの、概ね安定感のある勝ちっぷりだった。先制されても慌てることなくセットプレーで前半のうちに追いつき、後半最初の大宮の攻勢も徐々に押し返し、突き放していく展開にはちょっと負ける気がしないぐらいの雰囲気がスタジアムに満ちていたと思う。
特に浩太が投入されたあとの安定感(大輔と浩太の関係はまるでかつてのテルとエダの関係ように見えた)はチームの新しい形を見せていた。この日の浩太や石毛、白崎のように、今季のナビスコカップはリーグ戦で使われていない戦力や若手を中心に、ニューヒーロー賞狙いのようなチーム構成で戦ってきた中で、5連勝で予選突破というのは実に前向きになれる大会になっている。ナビスコカップなんて大したことないという意見もわからないでもないが、その「大したことない」実戦をいかにチーム力アップに活用できるかというチーム(クラブ)の総合力が問われているのだと思う。
その意味で、来週再開するリーグ戦に向けても、素晴らしい循環を見せている。

これで清水のいるグループBは最終節を残して清水と鹿島の決勝トーナメント進出が決定した。
そして最終節はその鹿島戦。形としてはトレーニングマッチのようになってしまったが、前回の対戦ではボロ負けしただけに、鹿島はセレッソや浦和のような勝負に徹したようなつまらない戦い方は選ばないと思うのだが(希望)。
消化ゲームでしかない最終節だが、意外と期待しちゃったりしているのだが。もちろんカシマへ行く。

それは価値観の争いという/第12節 浦和戦

2012-05-19 23:49:40 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
スカパーで浦和戦

まるで前節セレッソ戦をプレイバックするような展開で、文字通り、元紀とトシの両ウイングに「蓋をする」形で清水のパスワークを低い位置でいなしながら、ロングボールでカウンターを繰り出してくる戦いで、結果的にほぼ完全にゲームをコントロールされてしまった。
前節があまりにも「劇的」だっただけに、ホームとはいえ浦和が「清水のストロングポイントを消す」という堅い(ネガティブな)ゲームプランを選択する可能性も予想されただけに、もう少し何とかならなかったのかという思いは強い。
前半戦10節をハイプレスと両ウイングの活躍でかなり順調に戦ってきただけに、中盤戦では研究・対策されてくることも充分に考えられた。セレッソ戦、浦和戦はまさにそんなゲームになってしまったわけだ。
仙台が名古屋に爆勝してしまったので、首位との勝ち点差はまたもや開いてしまったが、まあ、まだシーズンは半ばにも達していないので(上位をキープしている限り)順位で一喜一憂しても仕方がない。まずは今後も続くであろう清水シフトに対して、いかに突破口を見出していくか。アフシンの腕の見せ所ではある。まあ、こんなときにエダがいたらなァ…とは思ったのだが。

しかし、改めて埼スタの「芝の重さ」は気になった。ゲーム前に水を撒いたそうだけれども、あのボールの走らなさ加減は間違いなく「浦和仕様」で、「アウエイ」なのだろう。それほどスピード感を感じさせない浦和のカウンターもあの芝の重さがあってこそなのだろうと思う。高速ピッチの日本平を見慣れているだけに久々にアウエイを感じさせた。

ということで話は変わる。
変わらないかもしれないが。

ゲーム後の記者会見でアフシンは浦和の(ネガティブな)戦い方に噛み付いた。

アフシン「浦和のようなプレーをして勝つよりも、清水のような戦い方をして負ける方がいいと思っている。我々のスタイルそのものがポジティブな要素だと思う。(中略)10人になっても我々はコンビネーションでチャンスを作れていたし、ビジョンも戦術も正しいものだと思う。今日は結果が出なかったが、次に出せればいい」(J's GOAL 5月19日付

この意見にはまったく異存はない。なぜならアフシンはオレたちのリーダーなのだから。

サッカーというのは価値観の戦いでもある。
そういう意味でアフシンの発言は当然なのであって、そんなものはクライフ翁の言葉を持ち出すまでもなく、古今東西どこでも熱く語られてきたテーマでもある(まあ、さすがにクライフ流に「美しく戦っていた」とまでは思わないけれども…)。
ましてや清水には、良くも悪くも愚直なまでに「フェア」を尊ぶ土壌がある。それは保守的もいえるもので、それこそなかなかタイトルが取れなかった要因とも…いえなくもない。しかし、これは<とにかく何をしたって勝てばいい>という文化(マリーシア←死語?)とは対極にあるもので、オレたちが、天敵でもあったかつての鹿島や磐田のサッカー観を忌み嫌うというのもそういうことである。
そんな土地のクラブチームで指導者をしているアフシンがそう語ったって当たり前だし、それは正しいと思うのだ。

しかし、ペトロヴィッチが、今日のゲームのそれを「正しいサッカー観」だと言うのならば、<負け犬の遠吠え>と言わんばかりの反論はするべきではないんじゃないか。

ペトロヴィッチ「私は清水は素晴らしいチームで、ゴトビ監督も素晴らしいと思っているが、負けたあとで少し感情的になっていたのではないかと思う。我々は相手のやりたいサッカーにはまりたくないと思っていた。清水がやられたら嫌だと思うことをやるのがサッカーだと思う。相手のやりたいサッカーにはまれば負けるし、負けてしまえばそのあと何を言っても負けは負けだと思う」(J's GOAL 5月19日付

そもそも彼の言う<やられたら嫌だと思うことをやるのがサッカー=ネガティブなサッカー>は、ペトロヴィッチがかつて広島で作り上げ、メッセージしてきたサッカー観にまったく反していると言えないか。
そして彼自身も理想に燃える指導者として広島時代にアフシンのような<遠吠え>を繰り返してきたはずではないか。

まあ、アフシンもここまで言い切ってしまったら後には引けないわけだ。
もちろん負けは負けで認めるべきだと思うが、理想に燃えるリーダーはそれでいいと思うのである。
もちろんオレは断固支持する。
今日出せなかった結果は、来週土曜日の次節マリノス戦で出す。

なぜ彼らはゲームを終わらせなかったのか/第11節 C大阪戦

2012-05-13 22:55:48 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はアウスタでセレッソ戦
キックオフぎりぎりで何とか現場には到着。コパルちゃん運転による「ベンツでキックイン」という、浮かれた、強引な企画がまずもって嫌な感じがした…とはいえ、コパルの運転が荒すぎて笑ったが。

連戦の条件はどのチームも変らないが先制点を獲られた後のパスのズレは疲労の影響もあるのかもしれない。しかしゲームの入りは悪くなかったと思うし、セレッソの先制点までのゲームコントロール、パスワークは決して悪いものではなく、むしろ連勝の勢いさえ感じさせるものだったと思う。いかに先制点が、ゲームコントロールはもちろん、メンタルに与える影響が大きいか。だからこそ「何が何でも」といったふうに、文字通りのラストプレーで同点に追いついた場面のスタジアムは、ドローながら、勝ちに等しい盛り上がりを見せ、あの「発狂ゲーム」だった去年のホームでのセレッソ戦を彷彿とさせるものがあった。

序盤戦のドローは負けに等しいが、まあ10節も過ぎたし、ドローでもオッケーか、とか。

先制されたまま、後半10分から30分にかけてタカ、ジミー、大悟を投入した時点で清水の圧力はさらに強まり、アディショナルタイム突入前から決定的なチャンスを作っていく(外していく)。
タカはゲーム後のコメントでパワープレーを否定的に語っていたけれども、パスの起点となる大悟が投入されたとはいえ、清水の圧力でセレッソのラインが下がり、徐々にスペースがなくなっていく中、元紀、トシを外してタカ、ジミーを投入したということは、それはどう考えてもパワープレーを選択肢の中に入れろというアフシンのメッセージだったのではないか(もちろん、それ一辺倒にすべきとは思わないけれども)。例え「自分たちの美しいサッカー」の中にパワープレーという選択肢がなくても、あの場面ではもっと放り込む場面が増えても良かったはずだと思う。思うように「自分たちのサッカー」でゲームをコントロールできない場面で、力づくでもゴールをもぎ取るというのはそういうことである。

アフシン「チャンピオンになれるチームというのは、こういうことができるのだと思います。34試合美しいサッカーをやって、自分達のやりたいことだけができるわけではなく、やはりこういう試合もあるということです。そこで、我々が闘争心を持ち、最後まで諦めずに戦い続けて行くことだと思います」(Sの極み 5月12日付)

「チャンピオン」かどうかは年末にならなければわからないけれども、アフシンのいう「チャンピオンになれるチーム」というのはそういうことだろう。

しかし信じられないことにセレッソは、この清水の猛攻の中で何回かカウンターの決定的なチャンスを掴みながらきっちりと「シュートで終わる」、または「相手エリアでボールつなぐ」といった、時間を使う定石プレーをほとんどせず、点を獲りたいんだか獲りたくないんだか、わけのわからない中途半端なカウンターで追加点のチャンスを潰し続ける(もちろん林の好守も光った)。
去年のホームでの対戦でもそうだったのだけれども、清武が交代時にちんたら歩いてタッチまでやってきて交代の吉野と抱き合う前に小さくガッツポーズをしたのも、ラストプレーの同点ゴールでまったく意味がなくなってしまった。
またGKのキム・ジンヒョンのつまらないアピールも終始そうだったが、定石プレーはしないくせに、なぜそういう余計なアピールで時間を浪費しようとするのか。アンチフットボールなアピールプレーでは時間など消費できないのがわかっているはずなのに、である。その姿を見てすっかり頭に血が上り、去年に続いて清武やキム・ジンヒョンに対して大人気なく罵声を浴びせかけたスタンドの連中はすっかり溜飲を下げた。
なぜセレッソはプレーで鹿島らなかったのか。鹿島ってくれた方が余程、正しくフットボールらしいというものである(あれは相手の闘志を萎えさせる効果がある)。
ということで、いくらソアレス監督が、

「我々はロスタイムも含めて、しっかりと耐え切ることができたのですけれども、そこでレフリーの方が試合が終わったにも係わらず、試合を続けられて、試合がおわった後に同点ゴールを決められてしまったと。そういう不運があったかと思います」(Sの極み 5月12日付)

と愚痴ったところで、要するにレフリーが、ではなく、セレッソが「ゲームを終わらせなかった」ということになる。

ミッドウィークでナビ予選神戸戦を挟んで、今週末は埼スタでレッズ戦。
劇的な、今季初ドローを意味あるものにするために勝つ。ドローの次のゲームというのは、それを「負けなしドロー」にするか、「勝ちなしドロー」にするかの瀬戸際だからね。
3分「も」している仙台が現在首位にいるのは、要するにそういうことである。