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徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

そこに「勝ちたい気持ち」はあった/第33節 川崎戦

2012-11-25 23:29:22 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


アフシン「いい流れだった。コンビネーションフットボール、スペースを作る動き、素晴らしかった。/ただもっと危険な所へとび込んでいけ。/我々のサッカーをこのまま続ければ追いつき、そして勝てる。勝ちたい気持ちを見せろ。」(J's GOAL11月24日付 ハーフタイムコメント

等々力で川崎戦
湯浅さんのコラムじゃないが、他サポが観てもエキサイティングなゲームになった。結果的にはまたもや「内容は良かったが…」を証明するようなゲームになってしまったが、ガンバ戦ではできなかった「内容」が十分できていた(前節のガンバ戦でオレが期待していたのは「こんな内容」だったのだ…)。この日の吉田と平岡の対応や出来には疑問を持たざるを得なかったけれども、全般的にゲームをコントロールしていたのは清水だったし、勝ちに値する内容だった。
プレーヤーたちは十分に「勝ちたい気持ち」を見せていたと思う。
願わくば同点に追いついてからの10分、15分程度の怒涛の波状攻撃の時間帯にゴールが決まっていれば…久々に起用されたタカのゴールへ向かう姿勢も素晴らしかったのだが(タカのチャントは本当に盛り上がる)。ガンバ戦後の「次の一点」は川崎の先制点だったが、やはり追いついてからの清水の「次の一点」が勝負の分かれ目だったような気がする。最悪の11月はとにかく次の一点に泣かされた。
それでもオレたちはサポートし続けなければならない。



「勝ちたい気持ち」を見せてアグレッシヴにプレーを続けるプレーヤーにゴール裏はエキサイトしていた。結果的には11月の戦いは無残にも終わったわけだが、11月の戦いに呼応するようにこの日の等々力でのゲームのゴール裏は一番声が出ていたように思う(個人の感想です)。
つまりサポーターにとっては声の大きさや感情の爆発こそ、剥き出しの「勝ちたい気持ち」に他ならない。
ブーイングや「オフサイドコール」に批判があるようなのだけれども、スタジアム全体が「発狂したときの日本平」っていうのはこんなものだろう。ゴール裏以外のサポーターが個々に叫び始めるときにスタジアム全体は本物の熱狂に包まれる。その功罪はあるし、中には聞くに堪えない野次もあるだろう(オレだって少なくともゲーム中での味方への口汚い野次には言い返すこともある)。まあ、それだって熱狂の一部だし、それが「本気で勝ちたい気持ち」ということでもある。
昨夜の川崎戦のゴール裏にはそれがあったし、結果にはがっかりしたとはいえ案外ポジティブになれたのは、そういう本気の声に包まれたからだと思う。ゲーム終了後にプレーヤーへ拍手を送ることができたのも、やせ我慢して、エエカッコせずに、きっとオレたちも本気で燃焼したからだと思うのだ。
キックオフ前の他会場の結果を受けて、勝ち点3で上位再浮上の可能性もあったにも関わらず、ほとんどすべての可能性を失った11月の最後にこんな負け方をしたにも関わらず、だ(中継で観ていたら欲求不満が溜まったことだろうけれども、テレビってのはそもそもそういうものだから仕方がない)。
批評する気持ちはわからないでもないけれども、「行動」を批判する気持ちにはなれない。

チャントはコールリーダーにコントロールされているものだし、ある程度はそうすべきものだとは思うけれども、個人の「熱狂」は一部のグループにコントロールできるものじゃない(逆に言えば、そこまでのコントロールの責任をリーダーが感じて、背負う必要はないと思うです)。

今季のリーグ戦は残すところあと1ゲーム。この日の川崎戦も優勝(ACL圏内)にも残留にも関係ない「消化ゲーム」だったわけだが、伝統的にこういうときの清水は大概素晴らしいゲームをするものだ。もはやACL圏内もなくなった清水、さらに最終節の対戦相手である大宮も(今季も!)この日のゲームで無事残留を決め、ノープレッシャーでの「消化ゲーム」になった。
残されたチャンスである天皇杯のためにも、素晴らしいゲームになることを期待している。

一緒に走るということ

2012-11-18 20:42:51 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
オレのエスパルスクラスタリストのTLに昨夜のコレオ批判と2002年から2005年頃までの“暗黒期”のゴール裏を回顧するツイートがいくつか見られた。
2ちゃんの罵倒スレの常連でもないので詳しいゴール裏事情はわからないけれども(まあ、そもそもわかる必要はないけれど)、まあ“あの時代”ネットでもゴール裏批評が熱く盛り上がっていたのは確かだった。それは大きく分けてシャペウ的サポートのあり方に対する批評とコールを主体にしたサポートの提案だった。“あの時代”が熱かったのは、それはチームの低迷に対して「自分たちがチームのために何ができるか」自分たちのあり方について考え続けたからだと思う。
結局この10年、批判されつつも(振り付け)サンバとコールは共存し、最初の10年とは違う新しいエスパルスのサポートスタイルは継続している。サポーターがプレイするわけじゃないんだから応援なんてどうでもいいというわけにはいかない。それは意志表示で、やっぱり自分たちも一緒に“走っている”ってことなんだから。

それはあの頃よりも余程チームのヴィジョンがはっきりと見えている今でも、それでも考え続けなければならないことだろうと思う。昨夜はあの暴風雨の中で1万2000人がスタジアムに集まった。それは12000人「も」なのか、12000人「しか」なのか。観客動員が下がり続ける中で改めて考えてしまう。暗黒期を受けて健太時代のサンバとコールが共存したゴール裏は素晴らしいサポートができていたと思う。アフシン時代の今、それはできているのだろうか。

次の一点のために/第32節 G大阪戦

2012-11-18 15:05:31 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


アフシン「「どこから話し始めていいかわかりません……。まず、最初からすべてがうまくいかなかった点があると思います。(中略)彼らは日本最高のクラブのひとつだと思いますし、こうした状況にいるべきではないと思います。ただ同時に、われわれは自分たちのベストを出せなかったと思います」(J's GOAL 11月17日付


昨日は暴風雨のアウスタでガンバ戦
前日まではとても行けそうもない体調だったが、雨予報でも有志によるコレオグラフィも企画されているという情報もあったし、何によりも連敗している状況では行かないにはいかない。
1万人台前半のアウスタのスタンドはオレンジ色のポンチョで人数以上に“コレオ”されていた。しかし風雨は想像以上に酷く、ピッチの上空で雨が文字通り渦巻き、屋根のないメインスタンドではあっという間に雨が沁みこんで来るのがわかった。

ゲームは熱が上がるどころか時間が経つごとに醒めていくような内容になった。今となっては、そもそも序盤に浩太が負傷交替したのがとても痛かったように思う。神戸戦と同じように“いつも通り”、ガンバにゲームを支配されると、若者たちは熱くなるどころかどんどん萎えて淡白なプレーを繰り返した。決してガンバが怒涛の攻撃を繰り返したというような内容ではなく、まったく、“いつも通り”のアウスタのガンバ戦で、彼らの思う通りにゲームをコントロールされたといった印象だった。
11月に入って驚愕の公式戦3連敗。ナビスコカップ決勝での敗退からACL圏内後退まで一気に状況は悪化した。

今野(G大阪)「グラウンドがすごくいいから、芝生の状態が。だから、濡れていても水は浮いてなかったので、ちょうど良い感じでした。(今日はガンバらしいサッカーができたという感触がありますか?)そうですね。そう思います」

遠藤(G大阪)「ピッチ状態が良かったので、あんまり雨も風も気にならなかったですし、基本的にロングボールでどうこうというチームではないので、あんまり気にはならなかったですね」
(以上J's GOAL 11月17日付


どう考えても清水がガンバに分が悪い要因として、日本平のピッチがガンバのサッカーにはおあつらえ向きの高品質ピッチにあることは間違いない。ただでさえ良好が保たれている上に、普段はキックオフ前(ハーフタイム中)に散水までする日本平の高速ピッチはガンバ相手には両刃の剣だといえる。

激しい風雨だけが理由ではなく、ゲームの終盤に席を立つ人は少なくなかった。そしてゲーム終了後のスタジアムはメイン、バックの一部の拍手をかき消すようにブーイングと野次が飛んだ。当たり前だ。こんな最悪のインポテンツなゲームを見せられて最後まで見届けろという方が無理というものである。
最後まで全員が全力でファイトし続けた完敗ではなく、自ら萎えてしまったような完敗である。

体調も良くなかったのにアウスタまで行って良かったのか、それとも行かなきゃ良かったのか。
これは結果だけ(じゃなくて今回は内容も、だけれども)を見れば行かなきゃ良かったと思うし、やっぱり“それ”を見るだけでも、行って良かったのだと思う。
それでもサポーターはチームの「最悪」を共有するのである。「最高」は今日の「最悪」のその先にある。まったくサポーターというのは業が深いマゾヒストである。ブーイングと野次と罵声を飛ばしながら、それでもオレはまたスタジアムへ行く(次節は体調も少しは回復しているだろう…たぶん)。24日は等々力で川崎戦。

次のゲームの「次の一点」がとてつもなく重要になる。
多くの目標を失いかけている11月だが、川崎戦で最高の一点を見せて、状況を吹っ切って欲しいと思う。

トシ「まあ追い付く場面とか、あの最初の時間帯とかは『自分達はまとまっている』と感じたんっすけど、すぐに逆転されてから個人になってしまった…バラバラ。(中略)シュートも撃つカタチまで上手く行ってないなら個人的に誰かが撃って流を作るしかないと思ったし。自分はそういう姿勢は出そうとは思いましたけど。(Qその姿勢は大事だと思うけど、個人で突破できる限界があるでしょ?その辺は感じている部分はある?)感じ過ぎてますね。今は…」(Sの極み 11月17日付)

今度こそトーナメント/第31節 新潟戦

2012-11-11 03:03:44 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
ミッドウィークに行われた新潟戦
ゲーム終了後、twitterでは「個人的にはナビスコ決勝での敗退以上のショック」とツイートしたものの、これ、実は結構な数の清水サポの感想だったと思う。勿論決勝の勝ち負けがどうでもいいわけではないけれども、トーナメントではまずファイナリストになる事が最大の目標でもある(勿論優勝が最終的な目標)。
数字上とはいえまだ優勝の可能性があり、結果によってはACL出場圏内の3位に浮上できたかもしれないゲームだった(事実、3位の浦和は負けた)。ナビスコ決勝から中3日、降格圏内という難しい相手を差し引いても、アウスターー日本平でゲームをする以上負けてはいけなかったゲームだった。

それは勿論アフシンだって、プレーヤーだってそう思っていた事だろう。
ホームで負けてはいけない、その言葉通り前半は素晴らしい「内容」で攻め続けた。そもそも後半勝負という新潟の戦略的なゲームプランがあったとはいえ、「不運な事故」以外には負けようがない内容だったと思う。
しかし失点したCKのあの瞬間、セカンドボールへの反応が全員遅れていた。まるでエアポケットにでも入ったように。圧倒的に攻めながらも、いくら「内容」が良くても「結果」を出せずにいると、こういう「不幸な事故」が起こり得る。

こういう時こそ、現場に行けなかったことが悔やまれる。
テレビでは伝わらない、映さないものがスタジアムには確実にある。結局テレビが映しているのは内容ではなくて結果なのだから、結果が出ない時、視聴者にはストレスだけが残る。
サポーターならば現場の空気感に触れたり、それに関与するってのが大事だと思うんである。ブーイングするにしても、拍手するにしても、である。

このショックはトーナメントの準決勝か、準々決勝で敗退したような気分だろうか。
しかしこの敗戦でも順位は5位、まだまだ3位は射程圏にある。まあ、さすが優勝はとんでもない奇蹟が起こらない限りは夢レベルの話だったけれども、残り3節の戦いは本当のトーナメントになる。
最終節の大宮戦(対戦までに残留を決めていて欲しいものだが)はともかく、降格圏とはいえガンバはガンバ、中位でも風間スタイル貫く川崎は、戦略的にも組みやすしと見ているんだが…。

何かを残すということ/2012 ヤマザキナビスコカップ決勝 鹿島戦

2012-11-05 10:40:01 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はナビスコカップ決勝戦



またしても1-2である。
鹿島は先週のゲームとは打って変わって「アウエイ」のようなゲームマネジメントで決勝を戦った。一発勝負の戦い方というのはそういうものだろうし、鹿島の勝負強さというのは伝統的にそういう戦い方を選択できることなのだろう。戦前はヤングエスパルスと老練なアントラーズという構図で報道されていたけれども、結果的には皮肉なことに柴崎というヤングアントラーズに決められてしまった。これもまた絶えず流動的に若手への切り替えを進めた清水とバランス重視で「伝統」の継承を進める鹿島とのチームコンセプトの違いを鮮明に見せた(リーグでの不振が続く鹿島はそれでいいのかとは思わないことはないけれども)。



浩太が出ていたらとも思うし、2つのPKがなかったらとも思うし、若い連中が気負いも感じさせず素晴らしいファイトを見せた前半のうちにゴールを決めることができていればとも思う。それでもカップファイナルに進出できるのは2チームしかないのだから、その1チームになれたことは誇ってもいいことじゃないかと思う。

アフシン「我々のチームには限界はありません。このチームのビジョンの始まりであり、この先多くの試合で優勝できるクラブになると思います。ですから、天皇杯の決勝に進めればいいと思っています」(J's GOAL 11月3日付



トシ「まだ何も取れていないので、何かひとつでもタイトルを獲りたい、何か残したいという気持ちが強くなりましたね」(J's GOAL 11月3日付

サカダイ(11月13日号)ではナビスコウィークだってのに<2013年移籍マーケット大予測>などという不埒な特集を組み、今季末で契約切れとなる(0円移籍可能な)元紀とトシの移籍についても言及している。
2年前、他クラブに先駆けるような大移籍劇を経て、清水はアフシンの言う新たな「ヴィジョン」の中にある。そしてJリーグの全てのクラブも移籍ルールと新たに導入されるクラブライセンス制度の変化の真っ只中にある。フロント(強化部)とマネージャー(監督)がどのような「ヴィジョン」をサポーター(やスポンサー)に提示し、メッセージするのか。それは20年を迎えたJがこの先50年、100年続くためには最も重要なことだと思われる。
オレはメッセンジャーとしてのアフシンを高く評価しているので、何の不安もない。

しかしサポーターを残して、時は流れ、人はまた去る。思えばあれほど愛した(第一期)健太エスパルスがなぜ無残な最期を迎えたのか。あれほど素晴らしく、感動的に成長したチームやプレーヤーがなぜ愛憎を持って語られるのか。それは、移籍金という意味ではなく、結果的に「何も残せなかった」からだ。
トシや元紀はカッコ付で「今季中に」という前提で、「何か残したい」という。それが何を意味するのかは“今は”わからないが、彼らにはきっと、何かを、“ここ”に残して欲しいと心から思う。
2013年の元日に再びこの場所に来れることを願う。

いや、その前にミッドウィークの水曜日にリーグでの新潟戦がある。
決勝直後の優勝報告会に行くよりも7日のアウスタに行く方が余程大事だろうと思っていたけれども、もはやファイナルで負けたからこそアウスタに行くべきだと思う。といいつつ、オレは現状だと行ける見込みはないんだけれども、静岡の衆や当日行ける人たち、数多くの人たちにサポートして欲しい。
ACL出場権のために、そして元日まで勝ち続けるためにも、ここが正念場だからね。

次は「ホーム」/第30節 鹿島戦

2012-10-29 05:16:35 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
土曜日は鹿島戦
最近、特にアウエイでは意識的に“内容よりも結果”のリアリズムを見せる清水。他サポの皆さんにとっては、90分を通して観れば決して印象はよろしくない場合もあるのだろうけどれども、ぎりぎりの戦いを迫られるシーズン終盤の局面ではどう考えたって、まずは結果が求められる。前節の神戸に倣ったというわけでもないだろうが、勝利のためにはコイントスでコートチェンジだってするのである。
とはいえこのゲームでも先制点までの序盤、同点に追いつかれてから再び勝ち越し弾を決めた前半の終了まで、決めるべき局面では清水らしさを見せながらきっちりと結果を出した。まだフィードやクロスへの対応や露骨にファウルを貰いに行く姿勢に不満が残るもののヒョンソンのプレーは格段に良くなっている。チームに絶対的な安定感を与えていたキャラが腰痛のためにベンチスタートだったにも関わらず、平岡、大輔は鹿島のパワープレーを抑え切った(しかし、あの絵に描いたような、鹿島だからこそできるパワープレーというのは敵ながら見応えがあった)。また途中出場の来季のエース候補である大器・瀬沼も圧され気味の展開の中、チャンスを作り続けた(決定的なチャンスがあっただけに決めて欲しかったところではある)。

昼のゲームで上位3クラブと、勝ち点で並んでいた柏、名古屋が負け、ドローで軒並み勝ち点を落としたので、これで再び単独4位、3位浦和とは勝ち点差1、首位広島とは勝ち点差7まで迫った。残り4節でリーグ優勝のためには他力本願でとんでもない神展開が必要なのだが、これでACL出場権は充分射程圏内に捉えた。シーズン中盤の勝ちなしロードが実に悔やまれるところだけれども、そのシーズン中にチーム構成をドラスティックに改革しながらも、ここまで結果を出したチームに不満はない。こんなにラディカルなチームが一体他にどこにあるってんだ、というほどである。

さて鹿島との戦いは今週末のナビスコカップファイナルにつながる。監督やプレーヤーは「別の大会」とは言うが、前哨戦とも言われる直近の対戦結果が影響しないわけがない。その意味でファイナルに出場できない浩太が、この日も闘将ぶりを発揮して、チームを鼓舞し続けながら「結果」をつないだことは心強いものがあった。

ホームの鹿島戦は今季ベストゲームのひとつである(本物の清水らしさを観たいのならばそちらを観ていただきたい)。そして国立でのファイナルは清水のホームになる。カップ戦の「ホーム」というのは単純にトーナメントの勝ち上がりの区分でしかないのだが、今回ばかりは文字通り、オレたちが国立を「ホーム」にしなければならない。
一旦完売のリリースはあったものの、一般発売から一週間が経ちダフ屋、転売屋が流したチケット販売も徐々に復活している模様。11月3日は国立をオレンジに染めましょう。



今週も必勝祈願行くか…。

そして(いつもの)神戸/第29節 神戸戦

2012-10-24 05:04:01 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
土曜日。熱にうなされながらスカパーで神戸戦

の前に、午前中は後援会先行でもJリーグチケットでも取れなかった鹿島とのナビスコカップ決勝のチケットをゲット。
まあ早く手に入れておくことに越した事はないので…てな程度でひとまず10時から電話してみると10分過ぎからチケットぴあもローソンチケットも徐々に予定枚数終了のアナウンス。あとから情報を遡って見ると早い時間ならば一般の衆と奪い合いしなくとも、公式サイトのチケット申し込みはかなりスムーズだったようだ(気づいたときにはすでにお子様チケットしか残っていなくて、後の祭りだったけれども)。こちらはハナから指定でのんびり観るつもりはなかったのだがさすがに自由席、パノラマサイドまで、そんな状況だとは思わなかったので、近所のファミマへ直行。はっきり言って外出できるような体調ではなかったのだが、こうなると不思議と早足で歩くことができるもんだね(その後、3日は高熱と痛みに苦しみつつ完全な寝たきり状態になったが…)。
なぜか希望の自由席は取れなかったのだが、自由席に極めて近いパノラマサイド指定をひとまず確保。部屋に戻って改めて席を確認して、ここなら立ってチャントを歌ったり、コールしても大丈夫か…と思うが、どうだろう。

そして神戸(戦)。
ゲーム当日までに大久保、伊野波、北本などの大駒が負傷(及びカード累積で)離脱し、誰がどう見たって満身創痍の神戸をホームに迎えた清水。油断するなと言っても、勝てるだろうと思う。正直。しかし結局のところ、今回の神戸戦も「いつも通り」の神戸戦になってしまった。これで数字上の優勝の可能性も、こちらが全勝する前提で広島と仙台が2007年の浦和程度にやらかしてくれない限り、ほぼ、なくなった。
ただし結果的には前節よりも首位との勝ち点差は詰まっているわけだし、同じ勝ち点で名古屋と柏に並ばれたとはいえ、3位との勝ち点差も充分逆転可能ではあるので、ネガティブになる必要はないのだが、しかし、この状況で「いつも通りの神戸戦」というのは、実に、心身にダメージを与えた。

神戸の西日を意識したコートチェンジなども含めて、戦評はJ's GOALの前島さんのレポート参照なのだが、このゲームでの清水のFKは31回の大台に乗った。レフリングの妥当性は抜きにしても、いかに神戸が身体を張ったディフェンスを繰り返していたかというものである。しかしチーム状態が満身創痍のスクランブル状態ということで、それどころではないのだろうけれども、西野朗が監督に就任してもやはり神戸は神戸ということなのだろうか。西野ヴィッセルというよりも、まるでいつもと変わらぬ神戸であった。
後半は概ね清水ペースでゲームが進み、まるで鎌田が退場し、上本が負傷交替したあとの仙台戦の後半のような展開になった時間帯も決して短くはなかった。つまり、“そこ”でゲームを決めることはできたはずなのだ。

まあ天皇杯、ナビスコカップ準決勝という“一発勝負”を経て、リーグ再開の“休み明け”初戦だからという見方もできないことはない。今週、来週はさらに大事な鹿島とのタイトルを賭けた連戦も控えている。プライオリティをどこに置き、モチベーションをいかに保つのか、それは難しい問題だとは思う。
しかし、やはりどうしたってカップ戦の乾坤一擲と同じように、リーグでも“勝てる相手”にはきっちり勝っていかなければタイトルを取れる強さなんてものは見えてこない。(現在の)リーグ1位、2位を相手にダブル喰らわせたところで、それを覚えているのは当事者だけだろう。若さを抜きにしても、本物の強さってのはそういうことだろうと思う。

頭に血が上り、ゲーム終了後から体調はさらに悪化した。

4年ぶり、5回目/ヤマザキナビスコカップ 準決勝 第2戦 FC東京戦

2012-10-14 23:26:22 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はナビスコカップ準決勝第2戦、FC東京戦。久々にアウスタのゴール裏へ行く。どうせほとんど座りゃしないので最上段で声を出す(うろうろしたいのでそっちの方が都合がいいのだ)。
キックオフ直前の「雷神」で喉が開くような感覚があった。ハイテンポのショートコールやチャントをいきなり大声で、思ったようなテンションで歌おうとしてもなかなか声は出ないものだ。ゆったりとしたメロディで長く、太い声を出していると段々声域が拡がって行くのがわかる。いや、声のストレッチは大事ですね。ということでキックオフ直前に戦闘態勢完了。

第1戦の結果が1-2ということで負けているとはいえ、清水にとってもアウエイゴールが利いている状況での第2戦。どちらにとっても先制点が大きく流れを決めるていく。その先制点はFKの流れからトシのクロスは競り合いをすり抜け、フリーの元紀が合わせて大きなバウンドでボールがゴールに吸い込まれていく。
とはいえ「3-0」にならなければまったく気が抜けない状況は変わらない。
ゲームはアディショナルタイム突入までスリリングな展開が続く。特に後半の序盤、東京にCKを立て続けに奪われたときには25節の東京戦の失点が蘇った(正直覚悟した)。それでもディフェンスは緊張感を保ち続け、逆に再びトシからのロングパスを元紀がしっかり受け取り、丸山の股間を抜いてパーフェストカウンター(!)を見せた(これで丸山の呪いは解けたと言っていいんじゃないか)。
とはいえ、まだまだ「3-0」にならなければまったく気が抜けない状況は変わらないのだが。
そしてアディショナルタイム、再びカウンターから抜け出した亜人夢が森重に倒されPK獲得。これでようやく180分に渡るセミファイナルの戦いは趨勢を決した。いや、アウエイゴール2倍等は、あまりサッカーを見ない人にはわかりにくいシステムではあるのだけれども、これがあるからリーグカップは面白い。
FC東京の連中にも「アウエイ」を感じさせることができたのではないだろうか。

これで4年ぶり、5度目のナビスコカップ決勝進出。20回目の記念大会で、2年前の天皇杯決勝以来の鹿島との戦いとなる。マッチメイクに新鮮味がないと言っても、残念ながらこれがクラブの格というものである
(新鮮味がないと言えば、決勝の一週間前にリーグでの鹿島戦があるという方が新鮮味がなさ過ぎるだろう)。



決勝ではこれまで伸二に替わってチームを牽引してきた浩太が出場停止となる。

浩太「一番良いところのカップを掲げるところだけやらせてもらえれば(一同笑)」(Sの極み 10月14日付)

また元紀のハットトリックのうち、トシが2アシストを決めたとはいえ、全体的にはまだ消え気味でやはりまだ物足りない。

トシ「ハッハッハッ、そうっすね(笑)でもチームが勝てば良いっすけど……『誰か、良いボールちょうだい!』って感じです(一同笑)」(Sの極み 10月14日付)

しかし、ふたりのこのコメントから感じられる雰囲気は、前回ファイナルの大分戦とは違う「若さと緊張感」があって、やはり期待してしまう。今回こそ優勝しましょう。それでまたオレたちの若きチームは大きく成長するはずだ。

そして本日、後援会先行の決勝戦チケット発売日。
まあ、発売初日はイベントみたいなものだし、相手は関東圏のチームといってもファイナル常連の鹿島で、浦和や東京、川崎とは違うので焦って入手する必要もないとは思ったけれども(そもそも自由席のゴール裏のつもりだし)、20分で完売しちゃったら後援会先行の意味ないよなあ…。



今週土曜日はリーグ再開。再びアウスタで神戸戦。こちらも勝ち切っていきたい。

ダービーの意味

2012-10-12 07:28:34 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


<長谷川 本当に<静岡ダービー>を意識し始めたのは、監督になってからなんです。就任1年目の鹿児島キャンプでジュビロと練習試合をやって、2-7でボロボロに負けたんですよ。その時の印象が強くてですね。そこで改めて「ジュビロだけには」と思いましたね。
山本 やったなあ、そう言えば(笑)。
長谷川 そのあと各方面から散々たたかれて、「ダービーだけには負けられないぞ」と強く思うようになりました」>
(Jリーグサッカーキング 2012年11月号 激闘静岡ダービー「特別対談 長谷川健太×山本昌邦 静岡ダービーを再び日本の頂上決戦に」より)


遅まきながら「Jリーグサッカーキング」の静岡ダービー特集を読む。
対談での健太のこの発言を改めて読んでうすうす感じていたことがはっきりと見えてきた。90年代(というか第一次健太体制以前)のエスパルスに物足りなさを感じていたのはプレーヤー(クラブ)とサポーターとの距離感だった。
健太やノボリ世代の静岡のサッカー選手というのは、もうそれだけで圧倒的に日本のサッカーエリートで、それでいながらも身近な存在でもあった。静岡、特に清水在住者は、そもそも“サポーター”になる以前に健太やテル、ノボリのように小学生レベルから注目される“近所のスター”が存在していたわけだ。
Jリーグ以前から、静岡にはすべての“システム”が出来上がっていて、後援会というファンの視点はあったとしても、サポーターという思考、視点が入り込む余地はなかったのではないか(エスラップの件はひとまず置いておくとして)。何てったって、リーグ設立当初からビルバオ化していた清水は、他の地域ではあり得ないほど地元に根付いて、地域で支えられて、すでに自己完結していた。まあ、サポーター(ファン)は黙って見とけ、と。
だからと言って健太の発言の良し悪しを言っているわけではない。それがサッカー王国というものである。

99年前後から日韓ワールドカップ前までの短い黄金時代、そして2、3年の低迷期を経て、健太はクラブ、サポーターからかなり切迫感を持って監督に迎えられた。それは期待感というよりも「もう健太が監督ならJ2に落ちても諦める」「落ちるなら健太が落とせ」といった類の悲痛なもので、そこで初めて健太が「ダービー」を意識したというのは合点がいく。
ダービーを意識するということは、サポーターを意識するということでもある。ダービーというのはピッチ内で完結するものではなく、サポーターの戦いでもあるのだから。
特集では最近のダービーはかつてと比較してあまり盛り上がっていないような発言が見られるが、そんなことはないだろう。特集でもたびたび挙げられる、伝説的な99年のチャンピオンシップは静岡サッカーのひとつの総決算であったがためにあそこまで感動的になったわけだが、2005年以降のダービーだって、それまでよりもずっと素晴らしい盛り上がりを見せていると思う。そこにはチームとサポーターの一体感があるから、である。

まあ、静岡の場合、中部と西部の諍いというのはサッカーでなくとも熱くなるものだけども。

いまだ、ハーフタイム

2012-10-10 23:08:00 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
くだらないものを見せられた!もう十分だ!
・エネルギー、魂が出ていない!汗かいているのか?
・2連勝で周りの期待値は上がっているんだぞ。みんな仕事が終わってから観に来ているんだ。プロの試合を見せろ!誇りを見せろ!
J's GOAL 10月10日付 【第92回天皇杯 3回戦 清水 vs 東京V】ハーフタイムコメント


まだゲーム終了後のコメントも出ていないし、ゲーム映像も観ていないわけだが、このアフシンのハーフタイムコメントだけで充分なような気がする。今週土曜日まで続く連戦の中で、最低限のスコアで、90分間で、最低限の結果は出した。これがすべてである。ここで負けでもしたら、優勝しない限りは12月第一週のリーグ終了と共に今シーズンは終了なのだ。
ひとまず、これでリーグが終了しても12月半ばまで戦う権利は得た。
これから週末に向けて、天皇杯2回戦負けのFC東京戦とのナビスコカップ準決勝に全力を傾けたい。

準決勝もまだ“ハーフタイム”中である。
必ず行く。

2005年から継続中

2012-10-07 06:27:09 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
<監督ではなくて去年まではやはりブラジル人の問題があったんじゃないでしょうか、このチーム(エスパルス)は。でまあすごく有名な選手とかがいて、周りの期待が大きかったんじゃないでしょうか。清水は今回監督が決めて、若い選手を多用しているということで、そういう意味では優勝するとかそういうことじゃなくて、やはり清水のクラブとしてのプランによって、そういう風に若い選手を使い続けることによって、今シーズンが終った頃には若い選手が一人前の選手になっているんじゃないでしょうか。そういう意味では「清水というのは若い選手がたくさんいるよ」という一つの方向性が生まれるということでも良いことではないでしょうか。あとはまあそれで、どうゆう結果になるかっていうことですけど。まあただ、やはりこの自分たちの地方の選手が良いプレーをしたときにはやはり良いものですよね。>(Sの極みより 2005年4月23日ジェフ対エスパルス戦後、オシムのコメント)

過去記事をチェックしていたら…確かにこういうこと言ってましたね、オシム。<「清水というのは若い選手がたくさんいるよ」という一つの方向性>というクラブのコンセプトは、健太時代からやはり今もなお継続中ということか。
まあ、健太時代の強化部長も言っていたように「時々はタイトル」も真剣に実現してくれないと困るわけだが。
やっぱり2005年から始まっているんだよ、オレたちの永久革命。

「舞台」の話/第28節 磐田戦

2012-10-07 05:57:57 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
アフシン「まず『ファンタジーなサッカー』という話しをされましたが、それにはまず良いピッチが必要だということです。エコパは申し訳ありませんが、少しコブがあります。そして芝も長いこともあり、ボールがそれほど速く動きません。良いピッチの上で戦うことができれば我々はそういったファンタジーなサッカーというものができると思います」(Sの極み 10月6日付)

スカパーで静岡ダービー。5位以下(から2桁順位まで)とは勝ち点差はほとんどないとは言え、今日の勝利で単独4位に上昇。ここ1、2ヶ月前から伸二、アレックスの移籍まで煮詰まった雰囲気もあったのだけれども、これで8月以来の連勝。ダービーなんだから、内容は置いておいても、まずは結果である(とはいえ大輔のゴールは実に素晴らしい展開と内容だったけれども)。

しかし「自分たちのサッカー」を表現するには「舞台」の状態にも影響される。
中継でも言及していたのだけれども、現在エコパのピッチは芝が長いそうなのだが、これはピッチ状態の悪さを(ある意味)誤魔化すための方策なんじゃないかと、中継を観ながら思っていた。やはりアフシンや浩太のコメントを読む限り状態は悪かったようだし、一方で、芝の長さも含めて、このピッチをジュビロが得意としていたのならば話もわかるが、どうもジュビロ側のコメントを読んでもそんな気配は覗えない。いくら動員とエコパ稼動のためとはいえ、そんなものは本末転倒でそれで負けていたら洒落にもならない。そもそも、一体何のための「ホーム」なのか。まあ、勿論、どんな舞台でも、どんな状態でも「自分たちのサッカー」ができるのであれば、それ以上のものはないと思うけれども。

最近はあまり聞かなくなったけれども、以前は「日本にホーム&アウエイはない」などという妄言を吐く人間が少なからずいた(自称サッカー好きの芸能人、SさんとかSさんとか)。それは欧州贔屓であるがために、Jリーグのサポーターを含めたスタジアムの雰囲気をdisっていると思われるわけだが、アウエイというのは、そういう主観的な「雰囲気」の話ばかりではなく、当然、舞台――ピッチそのものも指す。
スカパーの中継だったか、仙台対ガンバのコメントでも状態の悪いピッチに対する言及があった。
「ガンバさんには申し訳ないが我々はこのピッチに対応して勝ってきた」みたいな。
それはプロの舞台として決して褒められるものではないと思うけれども、しかし、それが彼らの「ホーム」なのだから仕方がない。仙台があのピッチで勝利を重ねて優勝争いしているように、やっぱし、ホームで圧倒的に強い清水のサッカーを表現するには日本一の日本平のピッチが必要なのだよね。逆に今シーズンの清水はアウエイで実に成績が出ていない。それだけに今回アウエイでも「内容はともかく結果」が出たことはまったく悪いことじゃない(日本平ではちと許されないことだが)。

リーグは残り6ゲーム。来週の天皇杯3回戦、ナビスコカップ準決勝を含めて、ホームでの戦いが続く(残りのアウエイも鹿島、川崎と比較的近場の関東圏である)。もはや上位との対戦は残されておらず、今季不得意としている、さらには終盤に対戦するには実に面倒な降格圏内の相手と、今季(も)得意なホームで対戦する。日本にも、というか日本平(アウスタ)にはホーム&アウエイがある、ということを見せつけるにはうってつけの展開じゃないかと思う。

大輔「この時期にまたJリーグの順位も上がりますし、それがいちばん大きいと思っています。優勝もまだわからない状態なので、まずは優勝を狙って、一戦一戦大事に勝っていきたいと思います」

河井「そうですね。また上を狙えるポジションに来たので、モチベーション高くやっていけると思います」
(以上J's GOAL 10月6日付


ホームでの戦い/第27節 仙台戦

2012-10-01 18:15:02 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はアウスタで仙台戦。ここ数日の涼しさは13時キックオフでも何とか…とも思っていたが台風接近の影響もあるのか、(雨は降らなかったからいいものの)初夏のような好天で陽射しが強かった。これではピッチ内には少なからず影響は出る。
気温だけではなく、ゲームも相当熱くなった。

そういえばセレッソ時代の上本はアウスタでバックスタンドのサポーターとやり合ったったことがあったなとか、そんなことを思い出しながら観始めた。主審が東城ということもあり先制点を奪われた直後から、ピッチ内のみならず、スタンドもかなり熱くなって来た。
こう書くと嫌がる人もいるかもしれないけれども、アウスタのスタンドというのは相当口が悪い。しかもスタンドはピッチにも実に近い。良くも悪くもスタンドの雰囲気がダイレクトにプレーヤーに伝わる。アウスタ=日本平が日本有数のホームスタジアムだと思うのはそういうことである。この雰囲気を嫌がる人がいるというのは、このダイレクトな反応が相手チームのみならず、自分たちのチームにまで悪影響を及ぼすケースも少なくないという事実があるからなのだが、こればかりはホームスタジアムの醍醐味なのだから仕方がない。
ホームの雰囲気はオレたちが作る。そういうことである。
とはいえ優勝争いをしている仙台相手に12000人程度しか観客が入っていない事実は情けない限りなのだが、それでも、この日のアウスタは「ホーム」の名に相応しい攻撃的な雰囲気になった。

前日にはアレックスの移籍が発表され、伸二の移籍もほぼ確定として報道されていた(本日オフィシャルで公表)。これまでも岩下、枝村といった「期待の05年組」の放出が続いている中で、アレックス、伸二の移籍によって、これまでの「若手中心ながらベテランとの共存、融合を目指す」コンセプトを、「完全に若手に切り替えた」と報じられたアフシン、そしてプレーヤーたちはどんなパフォーマンスを見せるのか。
「切り替え」自体は、もともと若手を主体に起用してきた中でソフト・ランディングか、ハード・ランディングかという程度の違いしかないので、個人的にはクラブの経営に負担にならない程度に、アフシンが全力でマネージメントし易い方向で進めればいいと思っている。しかし結果は別である。近2試合で1分1敗、前節のセレッソ戦ではほとんど為す術なくセレッソの勢いに押し切られての敗戦といった状況で、相性の良い仙台相手と言っても、まず、そして、もはやホームでの負けは許されない。
当然のことながら、アフシンは掲げたコンセプトが正しいことを結果で証明しなければならないし、起用されたプレーヤーもまたそれにプレーで応える必要がある。スタンドの怒号に煽られたのか、今や不動のキャプテンである浩太や闘将キャラはもちろん、元紀までもが、相手やレフリーに対する厳しい表情を隠さない。
これは「荒い」のではなく、「激しい」という。

オレたちはプレーヤーの背中を押し、相手チームを(時にはレフリーをも)揺さぶることはできただろうか。
前半こそ後ろに重心をかけた、バランスを崩さない戦いを続けた仙台に主導権を奪われた感はあるが(まあ、ぶっちゃけミス待ちカウンター…)、後半からはゲーム全体が激しさを増した。言うまでもなく、その雰囲気を作ったのはチームの闘志とスタンドの声だったと思う。
鎌田(仙台)が退場してからあまりにも一方的な内容になり、優勝を争うチームである仙台としてはいかがなものかと思うような内容になってしまったが、清水にとってはホームで激しく結果を求めるのならば、ゲーム中に多少チームコンセプトを修正しながら、ツインタワー(金&瀬沼)という選択肢は当然あっていい。そしてこの日、完璧と言っていいほどふたりは結果を残した(特に、あの、瀬沼の“持ってる感”は一体何なのだろう)。前半、なかなかバランスを崩さない仙台相手にボランチで苦しんでいた河井も、後半に入って慣れた右サイドで息を吹き返した。
久々にホームらしいゲームが観られたと思う。

そして勝ちロコの後、メインとバックスタンドの客が姿を消し始めた頃、ゴール裏では伸二とアレックスのチャントが歌われた。
もちろんふたりともピッチにも、スタジアムにもいるわけではない。しかし、清水のために戦っていた彼らを快く送り出すためには、どうしたって“そこにいた彼ら”に向けて、歌わずにはいられない。
こちらも実に、清水のホームらしい光景だと思った。オレは熱くて激しいホームとスタンドを誇らしく思う。


軌道修正はいつ起きたのか?

2012-09-27 02:02:22 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
セレッソ戦後から伸二がオーストラリアのクラブに移籍するというニュースが流れている。ここ最近の状況から言えば移籍止むなしだとは思うけれども、だからといってアフシンを責めるような言説には同意できない。勿論リーグの中でもスタメンの平均年齢がかなり若いチームである清水にとって、伸二やタカといった日本でもトップクラスの経験値を持つベテランが融合することは、チームの成長という意味でも理想ではある。
先週対戦したセレッソも清水同様に若いプレーヤーが多いチームだが、その若さを突破力のある強力な外国人プレーヤーと老獪なブラジル人監督が支えている。若さという部分では共通しているが組織力と個の突破力という意味ではコインの裏表のようなチーム同士だからこそ、このマップアップはいつでも、それなりに面白くはなる(まあ、天敵とも言えるチームだけれども)。
だからと言ってセレッソのようなチームになれとはまったく思わない。伸二が入っても、タカが入ったとしても、このチームはディシプリンを重んじたプレイを見せるだろう。ただし間違いなくゲームコントロールという意味では幅が拡がる。これまでも拙いゲームコントロールで落とした勝ち点がいかに多いか…。伸二やタカを使えというのは当然の話である。

それでもアフシンにとって、もはや伸二とタカというチーム内に影響力の強いプレーヤーが使いづらくなっていた(る)のも事実だろうと思う。これが外国人プレーヤーならばもっとフレキシブルに、そして残酷に起用することもできるのだろうけれども、これが日本人で、さらにずば抜けたキャリアを持つスーパースターでは、結果が出るにしても出ないにしても、チームをマネージメントする上でリスクが高いのは言うまでもない。
この辺りは5月から7月にかけての勝ちなしロード、そして本来ならばチームを支える存在であって欲しかった岩下の移籍というのも大きく影を落としているような気がする。追い討ちをかけたのは何人かの主力プレーヤーの離脱(移籍は別として…)と強化部の中途半端な夏の補強にもよる(新人獲得に関しては、例年通りずば抜けて優秀なのだが…)。去年の「0-4」三連敗以上に、深刻な軌道修正の必要性をアフシンが自覚したのではないか。
しかしこれが絶好調だった序盤からわずか2、3ヶ月ほどの間に起こったことなのだからチームのマネジメントは難しい。オレはマネージャーとしても、スポークスマンとしてもアフシンは優秀な監督だと思っているし、若いプレーヤーが多い中で、それなりのチームを作り続けていると思っている。だからこそ、今年こそは結果を残して欲しい。

次節は29日、アウスタで仙台戦。必ず行く。

残り9ゲーム、勝ち点差9/第25節 FC東京戦

2012-09-18 03:43:01 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はアウスタで東京戦
前半は実にホームでの戦いらしく、東京に付け入る隙もほとんど与えずゲームをコントロールしていた。味スタでのナビスコカップ準決勝第一戦のように高い位置でボールを奪われてカウンター、といった場面もそれほど多くなく丸山にスタンドも野次を飛ばす余裕もあったわけだ。
それが後半に入ってポポヴィッチはヴチチェヴィッチを投入したあたりから流れが変わり始める。立て続けにCKを奪われた挙句にヴチチェヴィッチにミドルを決められて同点。勿論お互いに決定的なチャンスは何回もあったとはいえ、失点の匂いが濃厚したのはどう考えてもあの時間帯だけだったと思う。このゲームでは精彩を欠いていたのが村松と平岡に細かいミスが続き、そのまま悪い流れを断ち切ることができないまま失点、これには何だか案の定といった感じではあった。
それでも浩太の出来はまだまだ素晴らしく、石川を寸止めし続けたキャラの安定感も光った。これはもう前半、もしくは後半の早い時間で決めるべきゲームで、どうしたって勝ち点を“落とした”感が強い。
とにかくここのところ東京とは相性が悪い。

東京のゴール裏は、ゲーム中は丸山コールを繰り返し、終了後はカップ戦に関するチャントを歌っていたような気もするんだが、何だかそんなものはどうでも良くなってしまった。まあ東京のサポーターは「サポーターは煽り合い」というゴール裏のマナーが徹底しているので、煽るのは構わないのだが、こちらが(それほど)反応しないのでは張り合いもないだろうが…。まあ、どちらにしてもこれでリーグ戦は1勝1分(順位も上)、残りのゲームもホームでの対戦である。今回の結果と内容を考えれば決して準決勝第一戦の結果はひっくり返せないことはない。大丈夫、大丈夫(今回も権田のコメントに腹を立てつつ…)。

この日は19時キックオフのナイトゲームだったので、日帰りは諦めて久しぶりに駅南酒場のカウンターで呑む。
たまたま隣に東京サポーターが座ったのだけれども、とても話かける気にはなれず。



ネットカフェに入って順位を確認。
ゲーム終了後、シーチケご近所のおじさんに「勝ち点差と残りゲーム差が一緒ならまだ優勝もわからない」と慰められた。確かに残りは9ゲーム(!)で、首位広島との勝ち点差は9。いつもならそういう前向きに話すのはオレの役目なんだが、必勝を期して東京戦を迎えただけに、ホームで勝ち点1しか伸ばせなかったのはやはり痛い。さらに今季もいろいろと好不調の波が激し過ぎて、まだ残り9ゲームもあるのが信じられない。
まあ、それでも確かにまだまだ可能性は残っているわけで(三冠の可能性も)、次こそは金賢聖の爆発を期待したい。



ということで、さすがに負けたような気分で、始発で帰ると疲れる…。



次は22日、アウエイでセレッソ戦。また次のホームゲームは首位争いを続ける仙台を迎える。
残り9ゲーム、勝ち点差9を信じるならば、もう簡単には落とせない。