マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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天理・武蔵町の郷神さん調査

2023年08月29日 07時45分29秒 | 楽しみにしておこうっと
天理市杣之内町に住むN氏もが編集の一員としてまとめた『天理市の歳時記』の控えが手元にある。

平成22~23年度・天理市社会教育委員会(生涯学習・人権部会)が編集した史料(仮版)に、7月16日に行われる地域行事がある。

「郷神さん」の名称がある武蔵町の行事。

「地区の東の入り口にあたるところに、「太神宮」の文字を彫った石塔の灯籠。5組の伊勢講加入所帯から1名が代表に参加する。宮座5人衆とともに祈願する行事。終えた講中は、各組の当番家で伊勢神宮に祈願し、会食をする」と、ある。

平成23年の7月16日の午後6時に「ゴウシンさん」のメモ書きがあった。

何かの具合に、武蔵町の行事を知ったからメモしていた、と思うのだが、記憶にあるのは、その「太神宮」塔に、しめ縄を張った四方竹を通りがかりに、目撃したからであろう。

その日は、明日に行われる毎月の営みに準備していた田原本町・伊与戸の大師講の人たちにゴウシンサンの件を聞いていたから、海知町に武蔵町などに行っていたのだろう。

コロナ禍の時代に、さまざまな行事は中止されているが、「郷神さん」はどう対応されているのか、も知りたくて車を走らせた。

尤も、武蔵町の「郷神さん」も中止の判断をされているなら、そのまま戻ってくるワケにはいかないから、外したときを考え、その先にある柳本も調べることにした。

自宅からおよそ40分で着く武蔵町の太神宮。

人影もなく、四方竹を張った形跡すらない。

この状況で吹きさがるわけにはいかない、と判断して近くの民家を訪ねた。

奥から出てこられたY家婦人が云うには、先週日曜の11日。

午後5時だったか、6時か覚えてないが、実施していた、という。

16日の固定日から、みなが集まりやすい日曜日に移していたのだった。

実施しているとわかったが、来年はどうなるのか、村でいろんな意見が出ている、という。

コロナ禍もあるが、若いもんから意見が出ているそうだ。

数組が交替する年番組によって実施してきたが、組自体を辞退するような動き、もあるらしい。

史料によれば、5組が交替する年番対応だったが、おそらく組によって、軒数の隔たりが出てきているのではないだろうか。

また高齢化への片寄り。

或いは、若いもんばかりの組では、仕事で村の行事に参加し難くなったのか。

県内、どこも同じような問題を抱える課題に、今、大きく変容しようと協議を重ねているのかもしれない。

もしかとすれば、だが来年の「郷神さん」は中断している可能性もあるようだ。

(H23. 7.16 記)


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