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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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當麻六十人講注連縄

2007年08月17日 09時19分13秒 | 葛城市へ
昨日梅雨が明けて天神さんの暑い夏がやってきた。

當麻寺町並みのお家の軒先には大きな注連縄が飾られている。

注連縄は道真の誕生日にあたる25日に當麻寺前の菅原神社で行われる「天神講」祭に供えるもの。

注連縄は厄を清めはらう意味があり、飾ると家の中が清められ「家内安全」が守られるといい祭事後に飾られるもので、六十人講とも呼ばれる天神さんを信仰する天神講中から前年に選ばれた2軒の当家に飾られる。

江戸時代初期から続く天神講は御酒と御膳の二組の当家が担っている。

天神講の歴史は古く、元禄時代から400年間にわたり継承されて現在に至る。

今は四十人をきったほどに減った講中は元々六十人から始められたので六十人講という。

それぞれの組には付廻しと呼ぶ昨年当家を務めた者で今年の指導的役割。

それにお手伝いとなる5人の年番が加わり総勢12人で祭事される。

昼過ぎ六十人講の提灯を掲げた当家宅に集まった御酒組。

茶菓子をいただいたのち注連縄を編んでいく。

四十ほどの藁束で注連縄作りは藁のゴミを除去する藁叩きから始まります。

細いサンバイコを編んだり、「シビ」を中に入れて太くした注連縄の下部に取り付ける紙垂(しで)と呼ばれる三つの房を作ります。

うまく形が整ったわいと皆に見せる講衆。

一方、神職と女性方は神が宿るという御幣細工作り。

水引で括った三本の御幣は真竹を裂いて細く模った竹に挿して完成。

本来なら御酒と御膳の二組の当家に別れて行う作業、今年は講中に入っている神職が御膳組にも担っている関係で合同の作業となった。

朝に外した古い注連縄を見本に、細いサンバイコを注連縄に通すため竹に挿して糸を通すように紙垂房を取り付ける。

上部に御幣を挿したら出来上がり。

二つの注連縄が一時に出来上がった。

(H19. 7.25 Kiss Digtal N撮影)