goo blog サービス終了のお知らせ 

マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

曽我町日待講

2008年02月27日 08時56分00秒 | 橿原市へ
民間信仰のひとつにお日待ちがある。

前夜から会所などに集まって翌朝の日の出を拝む行事で、太陽の恵みに感謝し、五穀豊穣、無病息災を祈る。

お日待ち籠もりとも称され、在所地区のお日待ち講衆の行事。

橿原市曽我町では、天高市神社の神職を迎えて神殿を設えた真菅公民館に集まる。

一般的には一日で終えるのだが曽我町では地区がさらに細かく別れて、十日戎の日から月末頃まで毎夜に亘って続けられる。

曽我町には25地区で700軒もあるが、クジ引きで順が決まった本町、昭和町、南新町、北町、東一丁目、大橋町、中橋町、東二丁目、東町、東朝日町、西新町、中新町、北新町、八幡町、元町、西町、戎町の17町。

農業に就いていた旧村関係者で、今でも続けられている。

町内ほぼ全域に亘って行われる日待講はたいへん珍しいもので、今日は東一丁目の年度初めの儀式。

献饌、祝詞奏上、玉串奉奠など厳かに神事が執り行われる。

(H20. 1.14 Kiss Digtal N撮影)

曽我町のとんど

2008年02月26日 07時40分28秒 | 橿原市へ
大和のとんどは成人の日に行われているところが多い。

とんどの日は本来、小正月の15日で同一日だった。

ハッピーマンデー制度が導入され2000年からは第二月曜になり、それに合わせて毎年とんどの日が変わるんでカレンダーをよう見やなあかんという人が多い。

橿原市曽我町のとんどは毎年14日。

曽我川と高取川が合流する川原に大きなとんどが組み立てられる。

役員3人は宗我坐宗我都比古神社で神事のお火かりをいただいた提灯を下げてやってくる。
川原に集まった地区の人、凡そ200人。

手に提灯を持つ人は少なくない。定刻時刻にならんと火は点けんとおっしゃる役員。

とんどが待ち遠しい人は更にふくれあがって300人にもなってきた。

点火されるとまたたくまに上昇する。

ひっきりなしに橋を通行するクルマの運転手はなにごとかいなと窓から眺めている。

燃えさかりもすぎて火が落ち着くと持ってきた提灯にお火かりをいただく。

家へ帰って神棚やかまどに火を移しぜんざいを炊いていた。

かまどがなくなった現在は神棚だけにしてるんじゃとおっしゃる。

(H20. 1.14 Kiss Digtal N撮影)

五井町のノガミ

2008年02月23日 08時35分45秒 | 橿原市へ
橿原市五井町の高取川土手のヨノミの木に巻き付ける野神さんの祭り。

早朝から春日神社境内に集まる水利組合の方々は「しび」と呼ばれるワラを手に持ってやってくる。

1時間半ほどで30mばかりの蛇姿のワラを撚っていく。

出来上がるとヨノミの木に恵方に向けて上から下まで巻き付ける。

ヨノミの蛇巻きと呼ばれる祭事は、戦後まもないころまで本殿で大きな塗りの椀に七種御膳をこしらえて供えていたが、今は見られない。

先代ヨノミの木は橋の西側にあったが、50年ほど前に川の付け替え工事のときに土手に埋められた。

今年、橋の付け替え工事で発掘された化石のような雄、雌のヨノミの木は神社の傍らに置かれている。

(H20. 1.14 Kiss Digtal N撮影)