本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

オールド・ボーイ

2014-07-05 14:01:39 | Weblog
■本
62 健全な肉体に狂気は宿る――生きづらさの正体/内田 樹 春日 武彦
63 人生はニャンとかなる!-明日に幸福をまねく68の方法/水野敬也、長沼直
64 家族の悪知恵 (身もフタもないけど役に立つ49のヒント)/西原 理恵子

62 いつもの内田樹さん節ですが、対談相手が精神科医の春日先生で「心の問題」についての話題が多かったので、私の個人的な興味とも一致してとても楽しめました。対談形式ですがあまり議論としては噛み合っておらず、それぞれの(特に内田さんの)持論の応酬になっているのはご愛嬌です。春日先生が挙げられる人間が精神的に健康でいられる条件(「自分を客観的に見られる」、「中腰の姿勢で耐えられる」、「秘密をもてる」)はなかなかに深いお言葉だと思いました。「保留する勇気」の大切さが理解できる本です。

63 偉人達の名言とそのエピソードを簡潔に紹介する「人生はワンチャンス!」の続編です。今度は猫の写真とともに名言が添えられています。個人的には犬よりも猫の写真の方が表情豊かな気がして楽しめました。まあ、お手軽な自己啓発本と言ってしまえばそれまでですが、字ばかりの本を読む元気のないときに気楽に読むにはよい本です。

64 西原理恵子さんが、読者の家族に関する悩みに答える本です。こちらも相変わらずの西原理恵子さん節で下ネタを交えながら、非常に現実的で歯切れのよい回答を聞かせてくれます。「親子関係は希薄な方がいい」といった内田樹さんとも通じるような発言もなされていて興味深いです。「厳しい世の中をサバイブしていくのに最も最善の道を取る」、という観点に徹されていて、それ以外の優先順位は捨てる潔さが読んでいてとても気持ちよいです。


■CD
30 Sing to the Moon/Laura Mvula
31 Vapor Trails-Remixed/Rush

30 シングル「Green Garden」が気に入ったので買いました。もっと土っぽいサウンドかと思っていたら、アルバム全体としてはかなり洗練されている曲が多くて驚きました。逆にこのシングル以外はさほど引っかかりがなく、ツルっとした印象が残ります。スケールの大きい能力が高いアーチストだと思うのですが、圧倒するような個性に少し欠けると思いました。

31 息の長いバンドで数年に一度くらい名前を聞くのでいつか聴きたいと思っていました。この作品がAmazonでとても安かったので購入しました。独特の高い声のヴォーカルに壮大なサウンド、プログレっぽい技術力の高さを感じますが、ポップさも失われていません。カナダ出身のバンドということもあるのかもしれませんが、メインストリームからほんの少しだけずれた感じが、このバンドの個性だと思います。


■映画
44 オールド・ボーイ/監督 スパイク・リー
45 真夏の方程式/監督 西谷弘

44 原作漫画と韓国で映画化された作品が大好きなので観に行きました。韓国版を上回ることはないな、とあまり期待してなかったのですが、その通りでした。ストーリーの骨組みがしっかりしているので、それなりに面白いのですが、主人公はチェ・ミンシクの方がはるかによかったです。スパイク・リーらしいメッセージ性もあまり感じなかった点も、もの足りませんでした。ヒロインのエリザベス・オルセンは魅力的でよかったのですが、ゴージャス過ぎる点がこの作品にそぐわない気が少ししました。まあ、衝撃の結末を知っていたので、幾分辛い評価になるのも仕方ないと思います。

45 こちらも原作がしっかりしているので、重厚的なストーリー展開がとても楽しめました。過去の事件に直接関わった親子関係だけだとよくある話ですが、そこに親戚の少年を現代の事件にからませたところが秀逸です。そしてこの少年役がこの作品で最もよい演技をしています。福山雅治さんがハマリ役を自由に演じ、前田吟さんと風吹ジュンさんといった名優が脇を手堅く固めて、他のテレビドラマのスピンアウト映画とは一線を画しています。ヒロイン役の杏さんも溌剌とした演技をされていて、こうなると吉高由里子さんが割を食ってしまい他の作品ほどの存在感が出せていない点が少し残念でした。
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