■本
65 間抜けの構造/ビートたけし
66 ソーシャルな資本主義/國領二郎
65 気楽に読めて実は奥が深い、ビートたけしさんの地頭のよさを実感できるよい本です。日本独特の概念である「間」について、たけし軍団や相方のきよしさんの間抜けなエピソードといった親しみやすいところから入り、次第にテレビや映画といった、たけしさんが活躍された各メディアでの間の取り方についての考察へと進み、さらには日本人論、人生論にまで展開していきます。これらの幅広いテーマを「間」という概念で突き刺して、しかもエンターテイメントとして面白く読ませる手腕はさすがです。「間」を日本人独特の美徳と安易に片付けるのではなく、とがった発想の「イノベーションを妨げる」マイナス面にも触れていて、その功罪を考察されているところも見事です。ご自身の人生を振り返り、「生きている理由をを探すよりも」、「人生は、生と死の"間"であると思った方が楽になる」という落ちもきれいにきまっています。売れているのも納得です。
66 タイトルは壮大ですが、スマートフォンやソーシャルメディアの普及によりヒトやモノがより容易に繋がるようになった世界で、企業がどのようにプラットフォーム(本書では「多様な主体が協働する際に、協働を促進する情報交換の基盤となる道具や仕組み」と定義されています)をデザインして、競争優位を形成するかということが主に書かれています。抽象的な概念が中心で、直接行動に繋がるタイプの本ではありませんが、俯瞰してソーシャル化した社会が与えるインパクトを理解するにはよい本だと思います。
■CD
67 Room for Squares/John Mayer
John Mayerのメジャーデビュー作。一曲目の「 No Such Thing」から開放感と疾走感溢れる爽やかなサウンド満載で、この季節に聞くには最高です。確かな技術に裏打ちされた親しみやすい楽曲ばかりで、聴けば聴くほど好きになる味わい深さも兼ね備えています。若干かすれのある伸びやかな声も魅力的です。John Mayerの作品の中では個人的には本作が一番好きです。
■映画
50 のぼうの城/監督 犬童一心 、樋口真嗣
51 ホビット 思いがけない冒険/監督 ピーター・ジャクソン
50 もっと弱者が強者を負かす「策略」に焦点があたった作品だと思っていましたが、一見無能に見える主人公の人間的魅力の方により焦点が当てられている作品でした。その魅力に敵味方を問わず周囲が影響され、自体が好転していきます。当然戦なので、残酷なシーンもありますが、現在の破壊優先の戦争と違って血の通った牧歌的な戦に美学すら感じます。もう少しテンポよく展開した方が、私好みですが悪くない作品だと思います。
51 「ロード・オブ・ザ・リング」の前章的作品の映画化。作品の世界観を存分に表現したCGは完璧ですし、演出も丁寧ですが、丁寧すぎて冗長な感じが否めません。「ロード・オブ・ザ・リング」よりもターゲットを低めに、あえてわかりやすく作っているのだと思いますが、ここまで親切設計にせずに、ストーリーの展開スピードをもう少し上げてもよかったのではないかと思います。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズではほとんど感じなかった戦闘シーンの長さが苦痛に感じました。三部作だそうなので、次作、次々作のテンポアップを期待します。
65 間抜けの構造/ビートたけし
66 ソーシャルな資本主義/國領二郎
65 気楽に読めて実は奥が深い、ビートたけしさんの地頭のよさを実感できるよい本です。日本独特の概念である「間」について、たけし軍団や相方のきよしさんの間抜けなエピソードといった親しみやすいところから入り、次第にテレビや映画といった、たけしさんが活躍された各メディアでの間の取り方についての考察へと進み、さらには日本人論、人生論にまで展開していきます。これらの幅広いテーマを「間」という概念で突き刺して、しかもエンターテイメントとして面白く読ませる手腕はさすがです。「間」を日本人独特の美徳と安易に片付けるのではなく、とがった発想の「イノベーションを妨げる」マイナス面にも触れていて、その功罪を考察されているところも見事です。ご自身の人生を振り返り、「生きている理由をを探すよりも」、「人生は、生と死の"間"であると思った方が楽になる」という落ちもきれいにきまっています。売れているのも納得です。
66 タイトルは壮大ですが、スマートフォンやソーシャルメディアの普及によりヒトやモノがより容易に繋がるようになった世界で、企業がどのようにプラットフォーム(本書では「多様な主体が協働する際に、協働を促進する情報交換の基盤となる道具や仕組み」と定義されています)をデザインして、競争優位を形成するかということが主に書かれています。抽象的な概念が中心で、直接行動に繋がるタイプの本ではありませんが、俯瞰してソーシャル化した社会が与えるインパクトを理解するにはよい本だと思います。
■CD
67 Room for Squares/John Mayer
John Mayerのメジャーデビュー作。一曲目の「 No Such Thing」から開放感と疾走感溢れる爽やかなサウンド満載で、この季節に聞くには最高です。確かな技術に裏打ちされた親しみやすい楽曲ばかりで、聴けば聴くほど好きになる味わい深さも兼ね備えています。若干かすれのある伸びやかな声も魅力的です。John Mayerの作品の中では個人的には本作が一番好きです。
■映画
50 のぼうの城/監督 犬童一心 、樋口真嗣
51 ホビット 思いがけない冒険/監督 ピーター・ジャクソン
50 もっと弱者が強者を負かす「策略」に焦点があたった作品だと思っていましたが、一見無能に見える主人公の人間的魅力の方により焦点が当てられている作品でした。その魅力に敵味方を問わず周囲が影響され、自体が好転していきます。当然戦なので、残酷なシーンもありますが、現在の破壊優先の戦争と違って血の通った牧歌的な戦に美学すら感じます。もう少しテンポよく展開した方が、私好みですが悪くない作品だと思います。
51 「ロード・オブ・ザ・リング」の前章的作品の映画化。作品の世界観を存分に表現したCGは完璧ですし、演出も丁寧ですが、丁寧すぎて冗長な感じが否めません。「ロード・オブ・ザ・リング」よりもターゲットを低めに、あえてわかりやすく作っているのだと思いますが、ここまで親切設計にせずに、ストーリーの展開スピードをもう少し上げてもよかったのではないかと思います。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズではほとんど感じなかった戦闘シーンの長さが苦痛に感じました。三部作だそうなので、次作、次々作のテンポアップを期待します。