本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

子どもは判ってくれない

2010-12-27 05:37:29 | Weblog
■本
101 子どもは判ってくれない/内田 樹

 楽しく読めました。「話を複雑にする方が話は早い」や「熱く戦争を語ってはいけない」というフレーズが印象に残りました。自分の考え方の癖を考慮しつつ、クールにものごとを単純化し過ぎずに考えることの大切さを学んだ気がします。必ずしも私の考えとぴったり合わないところもあるのですが、それでも納得感の高い論理的でかつどこかユーモア(と毒)のある文章に引きこまれるのだと思います。こういうわかりやすくて深みのある文章を書けるようになりたいです。
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ためらいの倫理学

2010-12-20 05:43:10 | Weblog
100冊の目標達成!

■本
99 ためらいの倫理学―戦争・性・物語/内田 樹
100 ビジネスで信頼される ファーストクラスの英会話/荒井 弥栄

99 引き続き内田樹さんの本を読んでいます。本作は個人名義としての処女作らしいですが、そのためか後の作品より若干難解で、力が入った文章が多いような気がします。少し長めの論文も収録されていて読みごたえがあります。今より少しでも緻密に論理明快にものごとを考えそして表現できるようになりたいと思って読んでいるのですが、なかなか難しいです。「自分の正しさを常に疑ってかかる」という姿勢は見習いたいと思います。

100 文庫本でざっと英会話について学びたかったので、ネットで一番安い本をと思い購入しました。ビジネスクラスの表現、ファーストクラスの表現という区分はあまり好きではないですが、階層ごとに分けて表現の仕方が説明されているので、英語も表現によって丁寧さや上品さが演出できることが良く理解できます。JAL国際線の元CAさんが書かれた本で、CA時代の自慢話が挿入されているのが、最初は鬱陶しかったのですが、そのエピソードでどこまで学習したかが思い出せるので、役に立ちました。若干鼻につくところがありますが、切り口がユニークな良い本だと思います。


CDについては今年は買いすぎました。

■CD
50 Barking/Underworld
51 COSMONAUT/BUMP OF CHICKEN


50 カラフルな印象の明るく楽しい楽曲が多いです。作品を通して捨て曲がなくて楽しめます。でも、過去の「Born Slippy」や「Jumbo」のような引っ掛かりのある攻撃的な楽曲はないです。メンバーが50代になったということを考えれば、仕方がないし、それでもこういうハイセンスな音楽を作れることに感嘆すべきなのだと思います。

51 50と非常に良く似た印象です(カラフルというよりもスケール感の大きさが際立っていますが)。ヒット曲も多く捨て曲なしで全体で楽しめます。過去の「ダイヤモンド 」や「オンリー ロンリー グローリー」のような引っ掛かりのある攻撃的な楽曲の不在を丸くなったと取るか、成熟と取るかにより評価が分かれるような気がします。バンド自体が楽しんで作っているのが伝わってきて、リラックスして聴けます(リラックスして聴けることもこのバンドの場合賛否が分かれそうですが)。
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さよなら渓谷

2010-12-11 10:54:11 | Weblog
■本
97 さよなら渓谷/吉田 修一
98 「おもてなし」のIT革命/田中 達雄

97 人生の目的が「幸せになること」だけでないことを教えてくれる傑作です。母親による幼児殺人事件の取材の過程で明らかになる、隣人夫婦の過去がサスペンスタッチで描かれていて、引き込まれて一気に読みました。登場人物のほとんどが不幸なのに、人生に対して真摯に挑もうという気になる不思議な作品です。「悪人」のように激しく心揺さぶられるタイプの小説ではないですが、地味なだけにかえって筆者の力量が感じられます。

98 訪問者にやさしいWEBサービスを提供する上で、有用な技術動向を網羅的に知ることができ、頭の整理に役立ちます。技術をブランディングなどに活かす方法論についても触れられていて参考になります。日進月歩する技術動向なので、すぐに陳腐化する可能性もありますが、現時点でWEBサイトの改善や新規ネットビジネスを考えている人は読んで損はない本だと思います。


■CD
49 Tron Legacy/Daft Punk

 よくも悪くもサントラで重厚で無難な内容です。これまでの作品のようなキャッチーなポップさを期待すると必ず失望します。Daft Punkの別な面を知りたいコアなファン向けの作品。
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宗教が往く

2010-12-06 05:57:33 | Weblog
■本
95 宗教が往く〈下〉/松尾 スズキ
96 ユーザ中心ウェブサイト戦略/武井 由紀子 遠藤 直紀

95 評価は分かれるでしょうね。ストーリーのクライマックスに再び筆者の実体験(これもフィクションかもしれませんが)が挿入されるなど、かなりの実験作です。個人的には「斬新な傑作」と無条件に賞賛する気も、「とっ散らかった失敗作」と酷評する気もしません。「傑作になり損ねた作品」という印象を持ちました。漫画的で荒唐無稽なストーリーでありながら、読者の人生に対するスタンスを変え得る何らかのパワーを持っていますが、やはりそのアプローチの球種が少ないところが目に付きます。しかし、これだけ複雑で長大で執筆に長期間をかけた作品にもかかわらず、細かい伏線を全て回収しているところはすごいです。逆に伏線を律儀に回収しすぎた感もありますが。でも、この作品があったので、後の傑作が生まれたのだと思います。

96 ユーザにとって使いやすいウェブサイトを作成するための方法論が整理されています。基本的には、戦略を明確にして、それをユーザへの調査により、検証していきましょうというスタンスです。目的に応じたいろんな調査方法やそのノウハウが掲載されていて、実際にこの本の通りいろんな調査を複数回行えるサイトがどの程度あるかという疑問を別にすれば、とても参考になります。ただ、同じことがあちこちで繰り返し書かれていてかなり冗長です。目次を見て気になるところを斜め読みするタイプの本だと思います。


■CD
47 Recovery/EMINEM
48 Resistance/MUSE

グラミー賞に多くノミネートされていたので、この2枚を衝動買いしてしまいました。

47 勢いよりも楽曲の完成度に重きを置いた感じの作品です。「成熟」という言葉が頭に浮かびます。バラエティに富んでいて楽しめます。とはいえ、テンションはかなり高いので、聴く側の体調は選びそう。僕は月に1度くらいでいいです。

48 こちらもハイテンションで重厚なサウンド。初期の繊細な音の方が好きですが、ウェルメイドな作品であることは認めます。クイーンみたい。
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