本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

Reflections

2012-01-30 06:20:32 | Weblog
■本
6 放送室 その二/松本 人志、 高須 光聖

 松本人志さんと高須光聖さんのラジオ番組のトーク内容をおさめた本の2冊目。帰宅時の疲れた頭でも楽しく読めます。毎回の自己紹介時の松本さんからの振りに、無理やり応える高須さんの対応が面白いです。ラジオで聴いた方がもっと楽しめたのでしょうが、ユルイ雰囲気の中でも随所に光る松本さんの笑いのセンスが楽しめます。


■CD
2 Reflections/Mary J Blige

 Mary J Bligeのベスト盤的位置づけの作品。ジョン・レジェンド、ジョージ・マイケルやU2とのコラボもある豪華な内容です。これらのコラボ曲もよいのですが、やはり、Real LoveやBe Without Youといったヒット曲の完成度の高さに感心します。単に歌がうまいだけでなく、常に新しいことにチャレンジしていて、いそうでなかなかいない独特の存在感が際立つ素晴らしいアーチストだと思います。ソウル、R&Bファンだけでなくロック好きにも楽しめる作品です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幸せな未来は「ゲーム」が創る

2012-01-23 05:55:10 | Weblog
■本
4 桃尻娘/橋本 治
5 幸せな未来は「ゲーム」が創る/ジェイン・マクゴニガル

4 昨年、橋本治さんの新書の評論本にはまっていたので、小説の方も読んでみようと思い手に取りました。怒涛のモノローグ中心の文体に慣れるまでは読みにくく、2話目まで読むのに2ヶ月かかりましたが、慣れ始めるとこの情報量が心地よく、最後は一気に読み終えました。情景描写はさすがに古びていますが、心理描写は今読んでも新しく、30年以上前に書かれたとは思えません。読者を選ぶ作品ですし、正直僕も完全にしっくりとは来ていませんが、才気溢れる作品だと思います。他の誰もこんな小説は書けないと思います。

5 ゲームに比べると現実は、ハマれないし、自分の力を発揮できないし、周囲ともうまくつながれない、のでゲームのノウハウを活かして、現実を変えて行こうという、刺激的な内容の本です。シナリオの作り方や参加者をうまく巻き込む方法など、ゲーム作りに用いられているテクニックの紹介だけに留まらず、環境問題、貧困問題といった地球全体の課題解決につなげていこうという志の高さを感じます。ヘロドトスの「歴史」に書かれている、飢饉対策としてサイコロゲームを普及させた国の話(ゲームに没頭することにより空腹を紛らわせて、食事の頻度を減らす)から、「ヘイロー」など現代の具体的なゲーム内容の紹介まで、筆者の教養と関心の幅広さに感心します。「テトリス」を例に上げて、人は失敗を楽しむためにゲームをしている旨の指摘がなされているのですが、人生にも通じる示唆に富んだ指摘で興味深かったです。ゲームや広告表現だけでなく、人の共同作業により課題解決していくあらゆる組織にも応用できる、とても有益な知見が書かれている本だと思います。お勧め。


■CD
1 color bars/東京事変

 メンバーそれぞれが曲を書いたということで、今ひとつ散漫な印象ですし、クオリティもまちまち。5曲ということで食い足りなさも残ります。ただ、「タイムカプセル」や「sa_i_ta」など椎名林檎さんのボーカル曲は、思わず引き込まれます。泥くさいものからハイセンスな曲まで、全て自分のものにする力量はやはり凄いです。コーラスワークも抜群で解散はやはり残念です。


■映画
5 カイジ 人生逆転ゲーム/監督 佐藤東弥

 借金を負った主人公が自分の人生をかけて、じゃんけんや単純なカードゲームに挑み、その緊迫した心理戦に勝利する話。原作は読んだことはないですが、自分の地下帝国を作ろうとするかなりぶっ飛んだ大金持ちのパトロンなど、リアリティのない極端な設定は漫画的で面白いと思います。ただ、ゲームの心理描写は単なるハッタリに留まっていて、大きな驚きはなかったです。それよりも、藤原竜也さん、香川照之さん、天海祐希さんといった大物俳優がこのチープなストーリーで、異常なテンションの演技をしていて、結果的に大滑りしているところが見物です。下手したらこれまでの評価を下げてしまいそうなリスクを負うだけの魅力がこの作品にあるとは思えませんが、何かしがらみでもあったのでしょうか? そんな中、松尾スズキさんのいつもどおりの異質感タップリの演技は逆に安心感がありました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

2012-01-15 07:07:33 | Weblog
■本
2 分析力を武器とする企業/トーマス・H・ダベンポート、ジェーン・G・ハリス
3 グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ/デイヴィッド・ミーアマン・スコット、ブライアン・ハリガン

2 先週読了した「マネー・ボール」と平行して読んでいました。この2冊は合わせて読むにはとても相性がよく、この本でもアスレチックスは「分析力を武器とする企業」の例として取り上げられていて、分析力の用い方の具体的なイメージアップが容易にできました。「分析力を武器にするまでの五つのステージ」など、米国の教授・コンサルタントらしく、若干強引な分類をしているところもありますが、企業を変革するための具体的な手順が書かれていて、かつ、事例も豊富なので参考になります。個人的には「データ分析手法」や「分析ツール」が網羅的に書かれている部分が、これまでの知識の棚卸に役立ちました。

3 書かれている内容は、ソーシャルメディア普及後のマーケティング本に既に書かれている内容(情報をオープンにする、ブランドの管理をゆるめる、ファンを作る、クチコミを活用する、など)ばかりでさほど目新しいところはないですが、ロックバンドの「グレイトフル・デッド」をその事例としているところが秀逸です。装丁にも凝っていて、写真も豊富でとても楽しく読めます。人と同じことをしていてもダメで、自分に合った自分の好きなやり方を見つけることが重要であるという勇気をもらえる本です。


■映画
3 ハリー・ポッターと謎のプリンス/監督 デヴィッド・イェーツ
4 ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル/監督 ブラッド・バード
 
3 先週「ハリー・ポッターと死の秘宝」を観たのですが、本作を観ていないことに気づき慌てて観ました。当たり前ですが、ストーリーの欠けていたピースがピタッとはまって、心地よかったです。シリーズとしては繋ぎに当たる作品で、ロンの恋愛にまつわるドタバタなど初期のコミカルな雰囲気をまだ残しつつも、次第に終幕に向かっての暗い雰囲気が増しています。そこらあたりの、明暗のバランスがシリーズの中で最もよい気がしていて、個人的にはかなり好きな作品です。ダンブルドア校長とハリーがヴォルデモートの謎に迫っていくところも緊迫感があってよいです。ただ、リアルタイムに劇場で観ていたら、このエンディングはフラストレーションがたまったと思います。

4 劇場に行くほどの作品ではないと思っていたのですが、アメリカでかなりヒットしていて、評判もよさそうなので観に行ってきました。細かいリアリティや物語の整合性などを無視して、アメリカン・コミックばりにド派手なエンターテインメントに徹した点が功を奏して、テンポよく非常に楽しめる作品となっています。このシリーズは予告編の映像だけは派手だけど、後は見所が少なく尻つぼみな印象がありましたが、本作は映像面の見所も満載で、最後まで飽きさせません。トム・クルーズもこれまでで一番マッチョに肉体を鍛えていて、アクションシーンも迫力があります。お正月映画らしく、頭を空っぽに素直に楽しめるよい作品だと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マネー・ボール

2012-01-08 06:39:33 | Weblog
今年も週2冊くらいのペースで楽しく読書できればと思います。
CDはレンタルも上手に組み合わせながら、いろんな楽曲と出会っていきたいです。
映画もテレビ、レンタル、劇場を組み合わせて年間50本くらいは観たいです。

■本
1 マネー・ボール/マイケル・ルイス
 
 映画がそこそこ面白かったのと朝日新聞に書評が出ていたので読みました。「自らの乏しい能力を活用して、いかに社会を渡っていくか」を生きるテーマの一つとしている僕としては、まさにツボの本でした。予算が乏しいアスレチックスのGMであるビリー・ビーンが、データ分析やはったりを駆使して、いかに、勝ちにつながる選手を集め、予算が潤沢なヤンキーズなどの強豪と戦えるチームを作っていったか、といった、単なる野球というスポーツでの話を超えて、ビジネスや人生においても有益な示唆を与えてくれるとてもよい本です。読み物としても滅法面白く、ビリー・ビーンを中心におきながら、それを支えるアナリストや実際にプレーする選手など、どれも一癖ある登場人物が魅力です。また、単なるドキュメンタリーではなく、筆者の作家性が強く表れている点もこの本の特徴だと思います。「事実を伝える」ことよりも「筆者の伝えたいことを伝える」方に重きが置かれていて、それは一方では非常に危険な考え方ではあると思いますし、実際この本の出版によって、おそらく、ビリー・ビーンにとってはメリットよりデメリットの方が大きかったと想定できますが、それらを踏まえた上でも、この本はこのようなかたちで書かれるべき本だったと思います。扱われるエピソードも網羅的ではなく、実に恣意的に選択されていますが、そうであるが故に、登場人物の苦悩や喜び、信条のようなものがくっきりと浮かび上がってきます。結局人はみんなそれぞれ違う特徴を持っていて、大きな欠点や苦悩を抱えていても、使える自分の強みを磨き上げて、人とは違う視点で活用していくしかない、という諦念とささやかな希望を与えてくれる本です。


■映画
1 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1/監督 デヴィッド・イェーツ
2 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2/監督 デヴィッド・イェーツ

 正月休みにハリー・ポッターの完結編を2作続けて観ました。これまでのコミカルなシーンがほとんどなく、全編を通してダークな話ですが、展開がスピーディーでテンポよく、映画としてはよくできていると思います。以前の作品を観てから時間がたっているにしても、登場人物で知らない人が多すぎると思っていたら、どうも前作の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を観ていないことに気づきました。ただ、この2作だけ観ても楽しめる内容になっているところは、原作の魅力に加えて監督の力量だと思います。エンディングもこれまでの伏線が見事に解消されて心地よかったですし、妙にドラマティックに引っ張りすぎないところもよかったです。ファンタジーの持つ力を再認識させた点でこの作品の持つ功績は大きいと思います。原作も小説で読んでみようと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする