本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

新ネットワーク思考

2009-01-25 07:09:13 | Weblog
■本
7 新ネットワーク思考/アルバート・ラズロ・バラバシ
8 くりぃむしちゅー語入門/有田 哲平 上田 晋也

7 最新のネットワーク理論をわかりやすく解説してくれるとてもいい本です。翻訳も適切ですごく読みやすいです。遺伝子、細胞、人間、組織、インターネットのノード間などの関係性を調べていくと、スケールフリー・ネットワーク(たくさんの関係性を持つ少数のノード-ハブ-と少ない関係性を持つ多数のノードが分布するネットワーク-少数のハブに多数のノードが接続されるイメージ-)という同じような傾向が現れてくるということが、筆者の発見時の興奮とともに、明らかになっていきます。知的好奇心が満たされ、わくわくしながら読み進みました。単純に読み物としても優れていて、読書の喜びを再発見できました。ベキ法則と言う言葉が物理学や経済学でよく聞かれるようになった理由もよくわかります。

8 7との落差が激しいですが、、、。くりぃむしちゅーが新潮文庫に、ということで何か特別の内容があるのかと思ったのですが、くりぃむしちゅーのフリートークや漫才以上に面白いことは何もないです。書籍と言う特性も活かせているとは思えませんし。まあ、暇つぶしに読むにはいいです。
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ポテト・スープが大好きな猫

2009-01-19 06:28:41 | Weblog
■本
5 赤(ルージュ)・黒(ノワール)―池袋ウエストゲートパーク外伝/石田 衣良
6 ポテト・スープが大好きな猫/T. ファリッシュ、B. ルーツ、 村上 春樹

5 外伝とあるように、池袋ウエストゲートパークシリーズの主要登場人物が重要な役どころで登場しますので、IWGP読者なら、まあ楽しめます。IWGPシリーズは中編が多いですが、本作は長編で読みごたえもあります。ストーリーはびっくりするほど予定調和で、どんでんがえしのようなものは皆無ですが、そこが逆に安心感につながっているとも言えます。少年ジャンプの漫画のように、ある枠組みの中での筆者の個人技を楽しむといった種類の本かもしれません。漫画を読む感じで気楽にどうぞ。

6 村上春樹さん翻訳の絵本。文庫化になったので読みました。たんたんとクールにおじいさんとその飼い猫(老いた雌猫)との絆を描いた作品です。あくまで、人間と猫が対等なところがいいです。じわっと心にしみこんでくるような作品です。「ポテト・スープ」というところだけで、子供たちの食いつきもよかったです。ただ、絵本はやはり文庫ではなく、大きな本で読むべきですね。

 すみません、この厚さで一冊とカウントするのは若干反則な気もしますが、今、平行して厚めの本を読んでいるので、勘弁してください。

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家族関係を考える

2009-01-12 07:46:46 | Weblog
■本
3 iPhoneの本質 Androidの真価 /日経コミュニケーション編集
4 家族関係を考える/河合 隼雄

3 iPhoneとAndroidの日本での動向を手っ取り早く知りたい人にお勧めです。セミナーの内容を収録したこういう本は鮮度が命なので、すぐに内容は陳腐化するでしょうが、少なくとも現時点では読む価値はあると思います。文系の僕にとってはAndroidよりもiPhone(特にアプリケーションの世界規模での流通が可能となっている点)に可能性を感じますが、技術系の方にとってはAndroidの方が熱いんでしょうか。Androidは携帯よりも組み込み技術(カーナビや他の家電などへの応用)への応用に可能性を感じました。実現すると家電の利用機能や利用時間帯のログも全部googleに握られるんでしょうか? いずれにしても今後の技術のオープン化の流れは避けられないんでしょうね。その中でいかに差別化要因を見出すか、技術開発の世界の競争もさらに激化しそうです。

4 30年近く前に書かれた本とは思えない、現在の家族問題を考える上でも有意義な示唆が得られる良書です。読みやすいですが、家族関係にとどまらず、日本社会全体の課題について考えさせられます。今、子育て中の方には是非読んでいただきたいです。子育てをする上での覚悟や癒しが得られます。今年も河合隼雄さんの本はできるだけたくさん読みたいと思います。家族間で生じるさまざまな問題への対応策に万能薬はなく、真摯に腰をすえて取り組むしかないのだと思いました。安易な解決策は別の問題を誘発し、また、問題の解決のためには、時には家族のメンバーのなんらかの犠牲(「いけにえ」ということばが衝撃的でした)を強いることがあるという点が印象に残りました。家族関係は、ルーティーンに陥りがちですが、自分の成長を促してくれるものだと喜びを持ちながらかつ常に気を配りつつ、築いていくことが大切なんでしょうね。無理せず、かつ、ポイントでは無理をしつつバランスを取っていくことも必要だと思いました。


■映画
1 X-MEN:ファイナルディシジョン/監督: ブレット・ラトナー

 X-MENシリーズは最近の映画では珍しく、頭を使わずリラックスして観られるので結構好きなのですが、本作は正直イマイチでした。2作目はスケールも大きくキャラの特徴も立っていて、面白かったのですが、本作は悪役のマグニートがショボくなっていて、CGも意味不明(ゴールデンゲーブリッジを動かすところが山場)でトンでもな内容です。監督が変わった(前作までの、ブライアン・シンガーは僕の好きな監督)ことにより僕の好みに合わなくなったという影響もあるのでしょう。JUNOでブレイクした女優エレン・ペイジが出ている点だけが前2作に比べて優れているところでしょうか。かわいいです。
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沖で待つ

2009-01-04 12:53:17 | Weblog
■本
1 沖で待つ/絲山 秋子
2 経営の未来/ゲイリー・ハメル

1 大好きな絲山秋子さんの芥川賞受賞作。文庫本になるのを待ってましたが、我慢できずに購入しました。年の始めにほっこりとした気分になれました。いい本です。表題作は同期の絆を描いていて、組織に仕えるのもいい面もあるかなと思えるような作品。幼なじみや学生時代の友人との関係も大切ですが、会社の同期って同士のような感覚になり、確かに独特の関係になりますね(当然相手によってその距離感が鬱陶しくなることもありますが)。この作品のように異性の親しい同期ってのは僕にはいませんでしたが、家族や恋人だけでなく、いろんな「関係」が小説の題材となり得ることを気づかせてくれました。ただ、他の絲山さんの作品と比較するとウエルメイドすぎる気も少ししました。しかし、相変わらず文章がとても上手で、いつも思うことですが、こんな文章が書けるようになれたらなあ、とあこがれてしまいます。もういっぺん収録されている「勤労感謝の日」は、コメディタッチで、無職となった30歳過ぎの総合職の女性を描いた作品。主人公のぶっ飛びぶりが痛快ですが、バブル世代の人も大変なんだと切ない気持ちにもなります。こちらも素敵な作品です。

2 新年くらいは「経営」という高い視点からものを考えてみようと1年近く積んでいたものを引っ張り出してきて読みました。単純に言うと、経営にもWEB2.0的な要素(集合知の活用やフラット化)を導入して常にイノベーションが起こる環境を作る、というのがその論旨です。事例も豊富で自分のおかれる環境でどのようなアクションにつなげるべきかということにも触れられており、高い視点から身近な視点まで参考になる要素が満載です。実際に活用するには日本化する必要はあると思いますが、自分の仕事をよりやりがいのあるものにしたいと考えている方にもお勧めの本です。
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