■本
52 明日のプランニング/佐藤 尚之
53 ウケる日記/水野 敬也
54 沈黙のWebマーケティング/松尾 茂起、上野 高史
52 コミュニケーション・ディレクターである「さとなお」さんがコミュニケーション・プランニングについて書かれた本です。「明日の広告」、「明日のコミュニケーション」といった過去の著書からさらに踏み込んで、情報洪水時代(さとなおさんは、1年間に流れる情報量を「世界中の砂浜の砂の数」に例えて、我々が伝えたい情報はその世界中の砂浜の中のたった一粒に過ぎないという例を引いて「情報”砂の一粒”時代」という造語で説明されています)では、情報は「伝わらない」という圧倒的絶望から始めないといけないと主張されています。とはいえ、そのような「情報”砂の一粒”時代」に生きている生活者は、検索エンジンやソーシャルメディアを使いこなす、比較的デジタルリテラシーの高い国民の約半分の人たちで、残りの半分はこれまでのマスメディアでも十分情報が伝わるので、要はそれぞれの層を分けて情報の伝え方を考える必要がある、という指摘が斬新です。「情報”砂の一粒”時代」の人たちへの情報の伝え方も「ファンベース」や「オーガニックリーチ」という概念を用いながら、いかに「共感」してもらいポジティブなクチコミを広げてもらうか、について具体的に丁寧に説明して下さっていて参考になります。全体にポジティブな雰囲気に溢れた読んでいて元気が出る本です。
53 「夢をかなえるゾウ」で一発当てた水野敬也さんのブログを書籍化したものです。下ネタや恋愛失敗ネタを中心に抜群に面白い回もあるのですが、そうでもない回もあり、玉石混交なところがまさにブログ的です。そういう意味では、わざわざお金を出して書籍版を読むのではなくてブログを読んでおけばよかった(といっても長文ブログを読むのは苦手なのでどうしても書籍を買ってしまうのですが)と少し後悔しました。この本の内容には全く関係ないですが、コンテンツとメディアの関係について少し考えさせられました。面白い回はお金を出す価値のあるクオリティだと思います。
54 こちらもWEB連載が電子書籍化されたものを読みました。電子書籍の文字が小さくて(電子書籍なので当然文字サイズを調節できるのですが、ページごとに調整をやり直す必要があって面倒でした)WEB連載を読めばよかったと、また少し後悔しましたが、WEBにない解説記事が秀逸でとても参考になりました。SEO、コンテンツマーケティング、ソーシャルメディア運用から、レンタルサーバの選び方まで、詳細かつ具体的に書かれてあり、わかりやすいです。劇画タッチのストーリー部分も馬鹿馬鹿しいながらも「メジャー感」があり楽しめました。
■CD
29 Brian Wilson/Brian Wilson
ビーチボーイズの中心人物であったブライアン・ウィルソンの1988年発売の初ソロアルバムです。薬物中毒で20年近く第一線から遠ざかっていたにもかかわらず、恐ろしくイノセンスな作品です。キラキラしたメロディの楽曲が続き、とてもハッピーな気分になる反面、いろんなことを考えさせられて、胸が痛くなるほどの美しさです。シンプルなポップアルバムですが、とても複雑な味わいがあります。名盤です。
■映画
40 チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像/監督 星野和成
このシリーズは竹内結子さん、阿部寛さん主演の映画版しか観たことがなかったので、テレビ版の出演者である、伊藤淳史さん、仲村トオルさんで制作されたこの作品は最初少し違和感を感じました。病院を舞台とした事件物という固い内容の上、男性の登場人物が大半を占めるので若干息苦しさを感じます。そういう意味では主役の性別を女性にして、竹内結子さんを起用したこれまでの映画版は英断だったと言えます。といっても伊藤淳史さん、仲村トオルさんの演技が悪いわけではなく、生瀬勝久さんの怪演にも負けない安定感がありました。桐谷美玲さんは個人的には苦手なタイプの女優さんですが、この作品ではとても魅力的でした。ストーリー的には、主要登場人物の過去のいろいろな関係性を詰め込み過ぎで、テレビ版を観てない人には若干不親切な展開でしたが、コアなファンの満足を考えると仕方がないのかもしれません。トリックと犯行動機に捻りがない気がしましたが、謎解きロジックの美しさを楽しむというよりも、医療知識を得ながら各キャラクターの個性を楽しむタイプの作品なので、まあ、無難な仕上がりだと思います。
52 明日のプランニング/佐藤 尚之
53 ウケる日記/水野 敬也
54 沈黙のWebマーケティング/松尾 茂起、上野 高史
52 コミュニケーション・ディレクターである「さとなお」さんがコミュニケーション・プランニングについて書かれた本です。「明日の広告」、「明日のコミュニケーション」といった過去の著書からさらに踏み込んで、情報洪水時代(さとなおさんは、1年間に流れる情報量を「世界中の砂浜の砂の数」に例えて、我々が伝えたい情報はその世界中の砂浜の中のたった一粒に過ぎないという例を引いて「情報”砂の一粒”時代」という造語で説明されています)では、情報は「伝わらない」という圧倒的絶望から始めないといけないと主張されています。とはいえ、そのような「情報”砂の一粒”時代」に生きている生活者は、検索エンジンやソーシャルメディアを使いこなす、比較的デジタルリテラシーの高い国民の約半分の人たちで、残りの半分はこれまでのマスメディアでも十分情報が伝わるので、要はそれぞれの層を分けて情報の伝え方を考える必要がある、という指摘が斬新です。「情報”砂の一粒”時代」の人たちへの情報の伝え方も「ファンベース」や「オーガニックリーチ」という概念を用いながら、いかに「共感」してもらいポジティブなクチコミを広げてもらうか、について具体的に丁寧に説明して下さっていて参考になります。全体にポジティブな雰囲気に溢れた読んでいて元気が出る本です。
53 「夢をかなえるゾウ」で一発当てた水野敬也さんのブログを書籍化したものです。下ネタや恋愛失敗ネタを中心に抜群に面白い回もあるのですが、そうでもない回もあり、玉石混交なところがまさにブログ的です。そういう意味では、わざわざお金を出して書籍版を読むのではなくてブログを読んでおけばよかった(といっても長文ブログを読むのは苦手なのでどうしても書籍を買ってしまうのですが)と少し後悔しました。この本の内容には全く関係ないですが、コンテンツとメディアの関係について少し考えさせられました。面白い回はお金を出す価値のあるクオリティだと思います。
54 こちらもWEB連載が電子書籍化されたものを読みました。電子書籍の文字が小さくて(電子書籍なので当然文字サイズを調節できるのですが、ページごとに調整をやり直す必要があって面倒でした)WEB連載を読めばよかったと、また少し後悔しましたが、WEBにない解説記事が秀逸でとても参考になりました。SEO、コンテンツマーケティング、ソーシャルメディア運用から、レンタルサーバの選び方まで、詳細かつ具体的に書かれてあり、わかりやすいです。劇画タッチのストーリー部分も馬鹿馬鹿しいながらも「メジャー感」があり楽しめました。
■CD
29 Brian Wilson/Brian Wilson
ビーチボーイズの中心人物であったブライアン・ウィルソンの1988年発売の初ソロアルバムです。薬物中毒で20年近く第一線から遠ざかっていたにもかかわらず、恐ろしくイノセンスな作品です。キラキラしたメロディの楽曲が続き、とてもハッピーな気分になる反面、いろんなことを考えさせられて、胸が痛くなるほどの美しさです。シンプルなポップアルバムですが、とても複雑な味わいがあります。名盤です。
■映画
40 チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像/監督 星野和成
このシリーズは竹内結子さん、阿部寛さん主演の映画版しか観たことがなかったので、テレビ版の出演者である、伊藤淳史さん、仲村トオルさんで制作されたこの作品は最初少し違和感を感じました。病院を舞台とした事件物という固い内容の上、男性の登場人物が大半を占めるので若干息苦しさを感じます。そういう意味では主役の性別を女性にして、竹内結子さんを起用したこれまでの映画版は英断だったと言えます。といっても伊藤淳史さん、仲村トオルさんの演技が悪いわけではなく、生瀬勝久さんの怪演にも負けない安定感がありました。桐谷美玲さんは個人的には苦手なタイプの女優さんですが、この作品ではとても魅力的でした。ストーリー的には、主要登場人物の過去のいろいろな関係性を詰め込み過ぎで、テレビ版を観てない人には若干不親切な展開でしたが、コアなファンの満足を考えると仕方がないのかもしれません。トリックと犯行動機に捻りがない気がしましたが、謎解きロジックの美しさを楽しむというよりも、医療知識を得ながら各キャラクターの個性を楽しむタイプの作品なので、まあ、無難な仕上がりだと思います。