■本
76 はじめたばかりの浄土真宗/内田 樹、 釈 徹宗
77 「社会を変える」を仕事にする/駒崎 弘樹
78 生きる悪知恵/西原 理恵子
76 「いきなりはじめる仏教入門」の続編です。「歎異抄」の解説が秀逸で読んでみたくなりました。親鸞ってかなり毒のあるぶっ飛んだ人なんですね。人を救うには、正論だけではなく時には毒を含んだ変化球の表現の方が、人の魂に入っていけるのかもしれません。内田さんの本を読むといつも思うのですが、自分の思考や常識と考えているものの癖や偏りについては、自覚的でありたいと思います。
77 「病児保育」(病気の子どもは普通の保育所では預かってくれないので、そのために仕事を休まざるを得ない方々を支援し、さらには子どものために仕事を辞めたり、就職できない人を支援する活動)という社会問題を解決するNPO法人フローレンス代表理事である駒崎さんの本です。「社会起業家」というのはどういう人たちで、また、どのような活動をしているかがよくわかります。駒崎さんご自身の体験やお考えが、すごく具体的に書かれているので、これからNPO法人を立ち上げたり、関わって行きたいという人にはとても有益だと思います。また、NPOに関わらず、自分が社会に対して何か働きかけたい(それは会社の業務を通じてもできるでしょうし、家族との関わりかたを変えるだけでも可能だと僕は思っています)と考えている人にとっても役に立つと思います。読み物としても面白く、高い知性と志に支えられた魅力的な本です。特に若い人にお勧めの本です。
78 西原理恵子さんが回答する人生相談集です。いつも通りの西原さん節です。基本的なメッセージは、「多少の嘘はついてでも、したたかに自分で自分を守れる強さを持って生きていくべし」というものと、特に女性に対しての「男に寄りかからず生きていけるために職に就くべし」というものです。新書なのでイラストは少な目で、西原さんのイラストが楽しみな方には物足りないかもしれませんが、簡単に読めて楽しめます。
■CD
54 Flaming Lips & Heady Fwends/Flaming Lips
55 Overexposed/Maroon 5
54 フレーミング・リップスの他のアーチストとのコラボレーション集です。Bon IverやErykah Baduさらにはオノ・ヨーコといった癖のある人とのコラボですが、それ以上にフレーミング・リップスらしい、アバンギャルドでサイケなエッセンスがタップリです。斬新で驚きに溢れる作品ですが、フレーミング・リップス単独名義作よりも、ポップさに欠けるので若干繰り返し聴くには疲れてます。Ke$haといった超売れ線の人と組んでも、コマーシャルな作品にならない軸のぶれなさがすごいです。
55 こっちはどポップな作品。これまでの作品の中で最もキラキラしたサウンドかもしれません。非常にコマーシャルな作品ですが、不思議と嫌味がないのはこのバンドのセンスの良さだと思います。その軽薄さをけなすのは簡単ですが、「ニーズに合う作品を作り続けよう」という覚悟のようなモノが感じられるのでこのバンドは結構好きです。
■映画
49 ダークナイト ライジング/監督 クリストファー・ノーラン
あっという間の3時間弱でした。緻密な計算と圧倒的な映像の力技で作品世界に引き込まれました。クリストファー・ノーラン監督は右脳と左脳のバランスが素晴らしいです。ストーリー的にもどんでん返しがあって驚かされます(結末はいい意味で予想通りでしたが)。主人公のバットマンの見せ場も当然ありますが、基本的は群像劇的要素が強く、強いていえば、監督が主役の映画だと思います。衆愚政治といった今の日本にも通じる強いメッセージ性もありますし。前作「ダークナイト」は大ヒットしたので、観た方が多いと思いますが、本作は「ダークナイト」よりも「バッドマン ビギンズ」との関連性が高いので、観られてない方は予習してから行かれた方がよいと思います。アン・ハサウェイのキャット・ウーマンはミスキャストと思っていましたが、セクシーさと誠実さが絶妙にマッチしていてとてもよかったです。マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンはいつも通りの名演技でしたが、若い警官を演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットの演技も素晴らしかったです。米国では不幸な事件がありましたが、多くの人に見ていただきたい傑作です。
76 はじめたばかりの浄土真宗/内田 樹、 釈 徹宗
77 「社会を変える」を仕事にする/駒崎 弘樹
78 生きる悪知恵/西原 理恵子
76 「いきなりはじめる仏教入門」の続編です。「歎異抄」の解説が秀逸で読んでみたくなりました。親鸞ってかなり毒のあるぶっ飛んだ人なんですね。人を救うには、正論だけではなく時には毒を含んだ変化球の表現の方が、人の魂に入っていけるのかもしれません。内田さんの本を読むといつも思うのですが、自分の思考や常識と考えているものの癖や偏りについては、自覚的でありたいと思います。
77 「病児保育」(病気の子どもは普通の保育所では預かってくれないので、そのために仕事を休まざるを得ない方々を支援し、さらには子どものために仕事を辞めたり、就職できない人を支援する活動)という社会問題を解決するNPO法人フローレンス代表理事である駒崎さんの本です。「社会起業家」というのはどういう人たちで、また、どのような活動をしているかがよくわかります。駒崎さんご自身の体験やお考えが、すごく具体的に書かれているので、これからNPO法人を立ち上げたり、関わって行きたいという人にはとても有益だと思います。また、NPOに関わらず、自分が社会に対して何か働きかけたい(それは会社の業務を通じてもできるでしょうし、家族との関わりかたを変えるだけでも可能だと僕は思っています)と考えている人にとっても役に立つと思います。読み物としても面白く、高い知性と志に支えられた魅力的な本です。特に若い人にお勧めの本です。
78 西原理恵子さんが回答する人生相談集です。いつも通りの西原さん節です。基本的なメッセージは、「多少の嘘はついてでも、したたかに自分で自分を守れる強さを持って生きていくべし」というものと、特に女性に対しての「男に寄りかからず生きていけるために職に就くべし」というものです。新書なのでイラストは少な目で、西原さんのイラストが楽しみな方には物足りないかもしれませんが、簡単に読めて楽しめます。
■CD
54 Flaming Lips & Heady Fwends/Flaming Lips
55 Overexposed/Maroon 5
54 フレーミング・リップスの他のアーチストとのコラボレーション集です。Bon IverやErykah Baduさらにはオノ・ヨーコといった癖のある人とのコラボですが、それ以上にフレーミング・リップスらしい、アバンギャルドでサイケなエッセンスがタップリです。斬新で驚きに溢れる作品ですが、フレーミング・リップス単独名義作よりも、ポップさに欠けるので若干繰り返し聴くには疲れてます。Ke$haといった超売れ線の人と組んでも、コマーシャルな作品にならない軸のぶれなさがすごいです。
55 こっちはどポップな作品。これまでの作品の中で最もキラキラしたサウンドかもしれません。非常にコマーシャルな作品ですが、不思議と嫌味がないのはこのバンドのセンスの良さだと思います。その軽薄さをけなすのは簡単ですが、「ニーズに合う作品を作り続けよう」という覚悟のようなモノが感じられるのでこのバンドは結構好きです。
■映画
49 ダークナイト ライジング/監督 クリストファー・ノーラン
あっという間の3時間弱でした。緻密な計算と圧倒的な映像の力技で作品世界に引き込まれました。クリストファー・ノーラン監督は右脳と左脳のバランスが素晴らしいです。ストーリー的にもどんでん返しがあって驚かされます(結末はいい意味で予想通りでしたが)。主人公のバットマンの見せ場も当然ありますが、基本的は群像劇的要素が強く、強いていえば、監督が主役の映画だと思います。衆愚政治といった今の日本にも通じる強いメッセージ性もありますし。前作「ダークナイト」は大ヒットしたので、観た方が多いと思いますが、本作は「ダークナイト」よりも「バッドマン ビギンズ」との関連性が高いので、観られてない方は予習してから行かれた方がよいと思います。アン・ハサウェイのキャット・ウーマンはミスキャストと思っていましたが、セクシーさと誠実さが絶妙にマッチしていてとてもよかったです。マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンはいつも通りの名演技でしたが、若い警官を演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットの演技も素晴らしかったです。米国では不幸な事件がありましたが、多くの人に見ていただきたい傑作です。