本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

つっこみ力

2007-02-25 09:07:50 | Weblog
■本
17 つっこみ力/パオロ・マッツァリーノ 
18 行動経済学/友野 典男

17 相変わらず、面白い語り口で一気に読ませてくれます。かなり毒が効いていますが、読後に少し元気になります。ただ、旧作と比べ新書と言うこともあるのか、内容よりも漫才形式で語るなど演出面での面白さの比重が高まっているような気がしました。この人の本を読むと家を買う気がしなくなります。

18 行動経済学の基礎を膨大な実験結果や実例を踏まえて丁寧に解説してくれます。経済学に拒否反応のある僕にとっては最初の100ページくらいは読んでいて結構つらかったですが、そのフレームに慣れてくるとだんだんと面白くなってきました。人間の「合理性」ではなくて「感情面」に焦点をあてているので、日常生活に即した納得感もかなり高いです。人間は「物質的満足だけでなく、感情がもたらす快を含めたいわば総効用を最大にしようとしている」という仮説はシンプルで僕にとっては非常に受け入れやすいものでした。


■CD
5 平成風俗/椎名林檎×斎藤ネコ

 すごくアーチスティックないいアルバムです。才気があふれまくってます。ちょっとアレンジが一般受けするには難解かなとも思ってたのですが、売れているみたいですね。ジャズなどいろんな音楽的要素を盛り込んで時代の半歩先を行っているような感じがします。



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マラソン

2007-02-17 07:44:13 | Weblog
■本
15 3時間台で完走するマラソン/金 哲彦
16 マーケティング・リサーチの実際/近藤 光雄 小田 宜夫

15 ウオーキングを重視するなどマラソンをはじめるにあたっての敷居をすごく低くしているにも関わらず、レースマネジメントトレーニング、ボディケアなどかなり専門的で実践的な内容についても書かれてあるとてもよい本です。マラソンを始めるために必要な内容はほとんど書いてあります。特にトレーニングについてはさまざまなタイプをすごく詳しく書いてあり参考になりました。来月にフルマラソンに出る予定なので活用したいと思います。それにしても「東京マラソン」の影響でマラソンがすごいブームなんですね。へそ曲がりな僕としてはマラソンがあまりメジャーになると少し興ざめな気もします。

16 10が予想以上によい本だったので、姉妹書の本書も読みました。具体例にかなりのページが割かれていて調査についてのイメージが持てるので非常に参考になります。手順については少し理想的な姿に偏りすぎている傾向もあるように思えましたが、知識として知っておくべき内容が満載です。


■映画
9 幸せのちから/監督 ガブリエレ・ムッチーノ

 正直全く期待していなかったのですが、思ったよりいい映画でした。畳み掛けるように不幸が訪れ、クライマックスの成功までだれずに一気に見せてくれます。監督は本作が初のハリウッド作品らしいですが、今後ブレイクするかもしれません。でも、子供をそこまで底辺の生活に付き合わせるのは親のエゴだと言う気がして主人公に共感はもてませんでした。恐竜時代にタイムスリップしたという空想の世界を子供と共有し、トイレで夜を明かす苦痛を和らげようとするシーンは完全に「ライフ・イズ・ビューティフル」のパクリです。あちらは収容所という逃れようのない環境だから父親の苦悩がすごく理解できますが、本作は子供を母親に預ければいいだけなので、どうしても共感できません。子供の寝床を確保するために、女性にバズをゆずらないなど、お金がないときに「レディ・ファースト」など言ってられない切羽詰った感はよく出ていて、この種の映画によくありがちな貧乏だけど高潔といった偽善的な感じではなく、その点は好きです。アメリカ的資本主義の病的な姿を理解するのにも本作は役立つかもしれません。でも多くの人は自分が成功する側の人間だと錯覚して、日本も格差拡大に向かうのでしょうか?

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口コミ

2007-02-10 06:35:40 | Weblog
■本
13 Web2.0時代のネット口コミ活用book/村本 理恵子
14 次世代ウェブ/佐々木 俊尚

13 ブログ、掲示板などの書き込み内容から得られる知見をわかりやすくまとめてある良書です。筆者の専門のマーケティング的観点の記述は事例も豊富で非常に興味深いです。一方、リスク管理的な観点が少し薄い気がします。ただ、やはりコネタ的に興味をそそる内容が中心で、華々しい成功事例はまだないので、このあたりがこの分野の今後の課題なのだと思います。今はとりあえずブームにのってブログを使って何かやりたいという企業が多いようですが、その成功事例が見つからないと廃れていく危険性が高いような気がします。

14 「web進化論」以降を日本の事例を中心に独自の観点からわかりやすくまとめた良書です。以前に読んだ筆者の「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」よりもはるかによくできてます。インフラからコンテンツレイヤーまでの垂直統合モデルを過去の通信事業者がなぜ失敗して、googleはなぜこのモデルで成功しつつあるのか、などの筆者の分析がなかなか鋭く参考になります。「地主2.0」など衝撃的なフレーズも印象的です。個人的には僕の楽天に対する見方(このままではかなり厳しい)が間違っていないことを確認できたのも収穫でした。

■CD
4 Corinne Bailey Rae/Corinne Bailey Rae

 すごくよくできたいいアルバム。曲もよく、声もいい。グラミー賞にも手が届くかも。でも、何か足りない気がします。メーシー・グレイ、ノラ・ジョーンズ、アリシア・キーズを初めて聴いたときのような衝撃はなかったです。癖と言うか、ほとばしる才気というか、そういうものが今ひとつ伝わってこないからかもしれませんし、聴くたびに新たな発見がある深みがないのかもしれません。よくできたBGMに終わってしまう危険性もあります。よくできたBGMでも悪くないのですが、そのレベルで終わるには惜しいほどの才能は間違いなくあるので、次作も聴いてみたいです。


・Wincing the Night Away/The Shins

 最近はまっています。アメリカでも売れているようです(ビルボードアルバムチャート初登場2位!)。フレーミング・リップスの毒を2割くらい抜いて、少しおしゃれに洗練したような感じです。曲が美しいですし、バラエティも豊富。何度聴いても飽きない。どっぷり聴き込むには最適のアルバムです。ニルバーナと同じサブポップレーベルというのが少し驚き。
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