■本
65 地域再生の失敗学/飯田 泰之
66 拡張するテレビ/境 治
67 おとなの教養/池上 彰
65 「地域再生」を「人口10万人以上の市の中心街とその通勤圏」における「平均所得の向上」と定義し、経済学者の著者が、この分野の実務者や研究者との対談を通して、これまでの地域再生の取り組みの問題点を明らかにし、今後どのように取り組むべきかのいくつかの視点を提示する本です。シャッター商店街の店主は意外と資産家なので実はそれほど困っていない、とか、公共サービスの民間への委託により自治体の借金が見えにくくなっている、とか、紋切型のメディア報道では得られない事実を(もちろん全てがそうではないのでしょうが)知ることができて参考になりました。地域のお金の入りと出をきちんと管理するなど、ごく当たり前でシンプルですが、実際できていないことに鋭く切り込んでいるので、より具体的に地方都市の課題とその処方箋がイメージできました。結局は、「モノ」ではなく、やる気のある「ヒト」に投資するという視点も参考になりました。
66 HULU、Netflix、AbemaTVといった最新の動画配信サービスの流れが網羅的に整理されているので、この分野をざっと理解するのに役に立ちます。また、これらの動きが既存のテレビやコンテンツ産業、そして広告コミュニケーションに与える影響についても考察されていて参考になります。考察自体は「コンテンツ中心」など目新しい視点は、あまりないですが、論点がうまく整理されているので、自分でこの変化を考える材料としては優れた本だと思います。
67 池上彰さんが「現代の教養七科目」と認識されている、「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」の各テーマについての基礎知識をコンパクトに解説してくれるよい本です。単に知識を教えてくれるだけでなく、「時代の課題に応じて経済学は変わる」や「歴史観は一つではない」など、それぞれの分野を学ぶ上で、どのような視点が必要なのかについても解説してくれているので、今後学びを深めていくうえでも非常に参考になります。冒頭での「すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」という指摘はまさにごもっともで、このような教養とすぐに役に立つTipsとのバランスを考えて学んでいく必要があるとあらためて思いました。
■CD
49 Give a Glimpse of What Yer Not/Dinosaur Jr
激しいギターサウンドですが、なぜか心が穏やかになる優しいメロディ満載のいつものDinosaur Jr節です。音から各メンバーの温かい人間味が溢れてきます。と言っても決してマンネリではなく、齢を重ねたからこそ出せる、艶のあるヴォーカルやリズムセクションの安定感が際立っていて、ここ最近のこのバンドの作品の中では最も優れていると思います。古くからのファンだけでなく、初めて聴く人にもお勧めです。
■映画
59 武士道シックスティーン/監督 古厩智之
女子剣道部という設定は捻りが効いてますが、内容は王道の青春スポーツもので素直に楽しめます。友情、努力、葛藤、成長、勝利、別れ、再会という必要な要素が無駄なく全て入っています。成海璃子さんが屈託を抱えるストイックな天才剣士で、北乃きいさんが素直で天然な剣道部員というキャスティングも絶妙です。最初は成海璃子さんの演技力に感嘆しますが、次第に北乃きいさんのヘタウマな演技にも共感してきます。天然少女のお父さん役の板尾創路さんが、これまた天然な演技で絶妙のアクセントとなっています。お姉さん役として今をときめく波瑠さんがチョイ役で出演していて、芸能界の競争の激しさを垣間見ることができます。
65 地域再生の失敗学/飯田 泰之
66 拡張するテレビ/境 治
67 おとなの教養/池上 彰
65 「地域再生」を「人口10万人以上の市の中心街とその通勤圏」における「平均所得の向上」と定義し、経済学者の著者が、この分野の実務者や研究者との対談を通して、これまでの地域再生の取り組みの問題点を明らかにし、今後どのように取り組むべきかのいくつかの視点を提示する本です。シャッター商店街の店主は意外と資産家なので実はそれほど困っていない、とか、公共サービスの民間への委託により自治体の借金が見えにくくなっている、とか、紋切型のメディア報道では得られない事実を(もちろん全てがそうではないのでしょうが)知ることができて参考になりました。地域のお金の入りと出をきちんと管理するなど、ごく当たり前でシンプルですが、実際できていないことに鋭く切り込んでいるので、より具体的に地方都市の課題とその処方箋がイメージできました。結局は、「モノ」ではなく、やる気のある「ヒト」に投資するという視点も参考になりました。
66 HULU、Netflix、AbemaTVといった最新の動画配信サービスの流れが網羅的に整理されているので、この分野をざっと理解するのに役に立ちます。また、これらの動きが既存のテレビやコンテンツ産業、そして広告コミュニケーションに与える影響についても考察されていて参考になります。考察自体は「コンテンツ中心」など目新しい視点は、あまりないですが、論点がうまく整理されているので、自分でこの変化を考える材料としては優れた本だと思います。
67 池上彰さんが「現代の教養七科目」と認識されている、「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」の各テーマについての基礎知識をコンパクトに解説してくれるよい本です。単に知識を教えてくれるだけでなく、「時代の課題に応じて経済学は変わる」や「歴史観は一つではない」など、それぞれの分野を学ぶ上で、どのような視点が必要なのかについても解説してくれているので、今後学びを深めていくうえでも非常に参考になります。冒頭での「すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」という指摘はまさにごもっともで、このような教養とすぐに役に立つTipsとのバランスを考えて学んでいく必要があるとあらためて思いました。
■CD
49 Give a Glimpse of What Yer Not/Dinosaur Jr
激しいギターサウンドですが、なぜか心が穏やかになる優しいメロディ満載のいつものDinosaur Jr節です。音から各メンバーの温かい人間味が溢れてきます。と言っても決してマンネリではなく、齢を重ねたからこそ出せる、艶のあるヴォーカルやリズムセクションの安定感が際立っていて、ここ最近のこのバンドの作品の中では最も優れていると思います。古くからのファンだけでなく、初めて聴く人にもお勧めです。
■映画
59 武士道シックスティーン/監督 古厩智之
女子剣道部という設定は捻りが効いてますが、内容は王道の青春スポーツもので素直に楽しめます。友情、努力、葛藤、成長、勝利、別れ、再会という必要な要素が無駄なく全て入っています。成海璃子さんが屈託を抱えるストイックな天才剣士で、北乃きいさんが素直で天然な剣道部員というキャスティングも絶妙です。最初は成海璃子さんの演技力に感嘆しますが、次第に北乃きいさんのヘタウマな演技にも共感してきます。天然少女のお父さん役の板尾創路さんが、これまた天然な演技で絶妙のアクセントとなっています。お姉さん役として今をときめく波瑠さんがチョイ役で出演していて、芸能界の競争の激しさを垣間見ることができます。