本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門

2009-02-28 15:54:00 | Weblog
■本
17 ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門/佐藤 隆
18 はじめての課長の教科書/酒井穣

17 メンタルヘルスの知識的には特に目新しい点はないですが、それを経営(人的資源管理や組織行動)的な視点で体系化されている点が新しく興味深い点です。こういった知識やスキルは今後の高ストレス化社会で非常に重視されるようになると思います。また、すごくいやらしい言い方をあえてすれば、メンタルヘルスを金になる商売にして格をつけ、コンサルティングのように優秀な人材を集める産業にする上でも、この種の経営的な視点からのメンタルヘルスの体系化は非常に有益だと思います。読みやすく僕の関心のど真ん中で個人的にはとてもいい本だと思いました。

18 別に課長になるわけではないですが、昨年のビジネス書のベストセラーということで読みました。「とんでも本」と紙一重ですが、個人的には有益で興味深く読みました。きれいごとの正論だけでなく、予算編成時には「経費は多めに、売上や入金は少なめに見積もる」など非常に泥臭く現実的なこと(おそらく現場の課長は言われるまでもなくそうしているであろうこと)を改めて文字にしているところが、面白いと思いました。この本の全部ができる課長がいればそれはすばらしい人だとは思いますが、課長と言えども自分なりのスタイルがあっても許されると思いますので、自分に合うところだけ参考にするという読み方が正しい気がします。しかし、課長って大変な仕事ですね。
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セレッソ大阪アンセム

2009-02-23 07:20:29 | Weblog
■本
15 早わかりサブプライム不況/中空 麻奈
16 ねたあとに/長嶋 有

15 経済紙を毎日きちんと読んでいたら理解できていたのかもしれませんが、今ひとつ「サブプライム問題」について理解していないので読みました。筆者が冒頭に述べているような「世界一簡単に『サブプライム問題』を解説する」という目的を達成しているかどうかはよくわかりませんが、網羅的にかつ完結にこの問題について知りたいという方にはそれなりにお勧めだと思います。各種機関の英語による略称が多く出てくるので、巻末にそのあたりの解説をまとめて欲しかったのと、結論が「日本よ、主張せよ」というありきたりなところが少し期待はずれです。逆にその程度のソリューションしかないくらいこの問題が深刻だということかもしれませんが。

16 ゆるーい本です。大人がひたすら自分たちで考案した遊びをするだけで、何も事件が起こりません。「イベント中心の小説に対するアンチテーゼ」とか強引に深読みしない限り、得られるものは何もない。読んでいると不思議とリラックスしてきます。世界観に入るまで少しとっつきにくい感じもしますが、最近、肩に力が入っているなあ、と思われる方は、寝る前に数ページずつ読んでいくと、思わぬ効果があるかもしれません。僕もその傾向が多分にありますが、読書に意味や利益を求めがちな人に、「ただ読むだけで楽しい」本があるという気づきを与える効果もあるかもしれません。すみません。強引に意味づけしてしまいました。


■CD
3 シャンブル/ユニコーン
4 セレッソ大阪アンセム/本間勇輔

3 「おおっ、凄い!」っというほどの感想を持つにはまだ至っていませんが、バラエティに富んだ構成で、楽しめます。偶然観た、テレビ番組「僕らの音楽」での演奏は感動しました。やはり、過去の楽曲の方が力があるのかな。

4 アンセムを聴きたいわけではなく、初回限定の森島選手の得点映像目当てで買いました。特典DVDよい出来です。涙なくして観れません。
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ファシリテーション入門

2009-02-16 06:31:03 | Weblog
■本
13 狂人三歩手前/中島 義道
14 ファシリテーション入門/堀 公俊

13 中島先生の本はたまに無性に読みたくなります。日常生活の悩みは、「いずれは死んでしまう」という悩みに比べれば瑣末なものであるということを改めて認識したくなるからでしょうか。この本は連載エッセイ集ということもあり、変な言い方ですが、筆者の作品の中で最もエンターテインメント性が高いような気がします。筆者のに期待されている「反社会的」な性質があえて誇張されています。拉致問題に関する見解は、筆者特有の裏の意味があるということがなんとなくわかりつつも、かなりの嫌悪感を感じました。それでいて、息子さんの話や学部長になられた話など、俗っぽい話も結構出てきて、意外ときちんと社会生活をされていることがわかります。読み手を選ぶ本ではありますが、生きにくさを日々感じている一定の人(この本にも書かれていますが、中島先生の本で売れるものは万単位で売れている)には読む意味のある本だと思います。好影響だけを受けるとは限りませんが。

14 ファシリテーション能力の高い人と仕事をする機会があったので、読みました。網羅的によくまとまっていて入門書としては最適です。次は実践的な技術についてもう少し掘り下げて勉強してみたいと思いました。ロジックツリーなどロジカルシンキングの基本的な内容も含まれていて、いい復習になります。今まで「構造化」という言葉がいろんなビジネス本に説明もなく出てきて、かなり戸惑っていたのですが、この本で初めて「構造化」(「同じものを束ねる」と「順番に並べる」のふたつを組み合わせて整理する)の意味がよく理解できました。読んでみてわかったのですが、以前に勉強した「傾聴」、「共感」などのカウンセリングの技術が意外とファシリテーションでも使えます。メンタルヘルス的側面だけでなく、組織の生産性向上という意味でも、これらの技術は身につけるべきものであると思いました。カウンセリング技術のビジネスでの応用というテーマでファシリテーションに限らず、今年は少し突っ込んで勉強してみたいと思います。
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コドモダマシ

2009-02-09 06:23:58 | Weblog
■本
11 木更津キャッツアイ ワールドシリーズ/宮藤 官九郎
12 コドモダマシ―ほろ苦教育劇場/パオロ マッツァリーノ

11 映画も観ましたが、脚本で読むと意外と苦い内容であることがわかります。テーマは「青春の終わり」です。単なるテレビドラマの映画版を超えた傑作であることがよくわかります。まあでも映画を観ていない方は、映画の方を先に観ることをお勧めします。映像的な工夫や小ネタもたくさんあって、楽しめますから。

12 さくさく楽しく読めますが、「反社会学講座」などパオロ マッツァリーノさんの旧作と比べると、データの裏づけがしっかりと記述されていないので(きちんと調べられてはいるとは思いますが)、納得感という点では少し薄いです。うんちく本としてよりもエンターテインメント本として読むべき本なのかもしれません。最後の「悩みは半分解決すればいい。百パーの解決を望むから、努力が苦しみになっちまうんだ」という言葉は印象に残りました。あと、シベリア(カステラでようかんをはさんでいるらしいです)ってお菓子は初めて知りました


■CD

今年に入っての初購入です。

1 Tonight/Franz Ferdinand
2 Oracular Spectacular/MGMT

1 いろんなところで書かれていますが、タイトル通り夜を感じさせる落ち着いた感じ(あくまでも前作と比較してですが)の作品です。1曲を除いて3分前後の短めな曲で、アルバム全体を通してたたみかけるような構成もよいです。安定感抜群です。ただ、3作目の評価として「安定感抜群」がほめ言葉になるかどうかは微妙ですが。

2 音楽各誌の昨年のベスト10で軒並み高く評価されていたので購入しました。サイケディリックな印象に残るメロディで完成度は非常に高いです。聴いていて本当に楽しいし、今のところ全然飽きません。ただ、なんというか、トーキングヘッズやクイーン、その他80年代サウンドの焼き直しのような気もして、新しさという点ではどうなんだろう、と少し思ったりもします。フレーミング・リップスと比較されていることが多いみたいですが、個人的にはフレーミング・リップスほどの深みはないと思っています。


・333号室/SUPER BUTTER DOG

 今、Napsterではまって聴いているのがこの作品。本作に限らずSUPER BUTTER DOG の全作品を今さらながら聴きまくってますが、「5秒前の午後」や「サヨナラCOLOR」といったキラーチューンがない代わりにアルバム全体の完成度としては本作が一番高いと思います。地味な作品ですが、聴くたびに発見があります。就寝時から通勤のお供まで、手放せません。
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そうだ、葉っぱを売ろう!

2009-02-02 06:29:51 | Weblog
■本
 9 そうだ、葉っぱを売ろう!/横石 知二
10 戦略PR/本田 哲也

9 料亭など向けにツマモノ用の葉っぱを売るという事業を年商2.5億円以上のビジネスにまで育て上げ、過疎や異常寒波の影響でどん底だった徳島県上勝町を、全国各地から視察が来て、Uターン、Iターン居住者が増える活気ある町に再生することに貢献した立役者の本です。文章の端々から情熱が溢れかえる、読んでいて元気の出る本です。泥臭い現場の知見に溢れている一方で、卓越した分析力も備わっており、新規事業成功のための教科書としても十分役立つ本です。ドキュメンタリーとしてもビジネス本としても一流です。ただ、横石さんのような溢れかえる情熱のない僕にとってはこの乏しい情熱で、いかに職を失わずにサバイブしていくか、ということをいろいろと考えさせられました。筆者の横石さんは魅力溢れるすばらしい人ですし、文字通り「余人をもって代えがたい」人ですが、誤解を恐れず言えば、梅田望夫さんが言うようなパラノイアしか成功できない世界はやはり嫌だなあという思いも新たにしました。西原理恵子さんの言うような「最下位には最下位の戦い方」を僕は極めていきたいと思います。

10 少し他の本(明日の広告)の引用やバズワード(「空気を作る」とか)の使用が多すぎるかなという気もしますが、「戦略PR」という、日本人には理解しにくい概念をわかりやすく、実例も交えて書かれているよい本です。消費者を動かす空気感を表す「カジュアル世論」や、そのために必要な要素を表す「おおやけ(公共性)」、「ばったり(偶然性)」、「おすみつき(信頼性)」といった、伝えたいことを簡略化し適切に伝えるための言葉遣いが秀逸で、さすがPRのプロと言う気がします。
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