本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

悪人 シナリオ版

2010-08-30 06:24:49 | Weblog
■本
66 悪人 シナリオ版/吉田 修一 李相日
67 iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう/梅田望夫

66 小説が大好きなのでシナリオ版も読みました。小説の良さを活かしながらコンパクトにまとまっていて、映画を観るのが楽しみです。主人公二人の関係に焦点が当てられています。小説を読んだときは気づかなかったのですが、童話「泣いた赤おに」に非常に似ている話だと思いました。傑作。

67 ipadで読んだのですが、かなり快適に読めました。相変わらずの梅田望夫さんのポジティブさに圧倒されました。「『生活』を人生の目標にしないこと」という若者へのメッセージは家族の「生活」をなんとか守り抜くことに汲々としている私にとっては衝撃的でした。確かに「生活」よりも上位の価値を追い求める志の高さは若者にとってとても重要だと思います。ただ、良い悪いは別として、非常に優れた農産物を生産して下さっている農家の方々のように、「生活」を目標にして、日々こつこつと生き抜くことにより大きな価値を生む人が存在することもこれまた事実で、要はその人の特性に合う合わないの問題なような気もします。僕個人としては、自分の子どもたちには梅田さんのもう一つの若者へのメッセージである、「マクロな話ばかりして陰鬱になるのをやめ、自分を起点に一つだけでいいから賭けるべきテーマを探して没頭し、そこを突破口とすることだ。」を伝えたいと思います。大きな志や「自分探し」を行って、身動きが取れなくなるより、まず好きなこと(好きなことがなければ少なくともやっていていやでないこと)を続けることから、この生きにくい世界の中で、自分の居場所を見つけて欲しいと思います。
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トイ・ストーリー2、3

2010-08-21 15:24:46 | Weblog
■本
63 キラークエスチョン/山田玲司
64 地味ですが何か? /おぎやはぎ
65 キズナのマーケティング/池田 紀行

63 僕のように初対面の人と会話が途切れがちな人にお勧めの本です。会話のトリガーとなる「質問」の例が、その意図とともに26例掲載されています。内容もおもしろくあっという間に読めますが、実はこれらの質問を自分自身に投げかけることにより、自分の価値観にも気づけるという深い本です。何を「話す」かよりも何を「聞く(聴く)」かの方が大切な時代になっている気がします。

64 サラリーマンのいろんな局面での処世術をゆる~く、無理なく教えてくれます。社会人1、2年目の人は読む価値あるのではないでしょうか? 地味な人も、自分の特徴を磨けば、いくらでも楽しく世間をわたっていけるという、実はポジティブなメッセージにあふれた本です。おぎやはぎが、お笑いブームに左右されず、それなりの地位を確保し続けている理由もわかります。

65 ブログ、SNS、ツイッターなどソーシャルメディアを活用して企業がいかに生活者とコミュニケーションしていくか、(いわゆるソーシャルマーケティング)について書かれた本です。書いてある内容に誤りはなく、実務に裏打ちされた説得力もあるのですが、入門書の割には内容がテンコ盛り過ぎて、ちょっと読みにくく、冗長に感じました。ざっと通して読んで、ソーシャルマーケティングを具体的に取り組む中で疑問が生じたらあらためて手に取るべき本かもしれません。内容を消化するには時間がかかる本です。


■CD
32 We Sing We Dance We Steal Things/Jason Mraz

 ずっと欲しかったCDです。値段が下がっていたので購入。外れ曲なしのポップな曲満載です。リラックスした楽しい気持ちになります。残り少ない夏(まだまだ暑いですが)にゆったりと聴きたいと思います。


■映画
27 カンフーハッスル/監督 チャウ・シンチー
28 Mr.&Mrs. スミス/監督 ダグ・リーマン
29 トイ・ストーリー2/監督 ジョン・ラセター
30 トイ・ストーリー3/監督 リー・アンクリッチ
31 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!/監督 本広克行

27 次々に強い格闘家が登場し、僕は誰が主役が最後までわかりませんでしたが、CGとワイヤーアクションを駆使したやりすぎな演出が楽しい、エンターテイメントとしてはかなり優れた作品です。実は脚本もよく練られていて、シニカルな視点も随所に盛り込まれています。とはいえ頭を空っぽにして楽しむべき娯楽傑作です。

28 まあ、ハリウッドらしい娯楽作品。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの2大スターのからみを深く考えずに、楽しんで観るべき映画だと思います。落ちがシモネタなのはいかがかと。

29 1作目は可もなく不可もなくって感じの印象(シュレックとかモンスター・インクの方が大好き)でしたが、2作目に入って、子どもの成長に伴いいずれは飽きられる運命であるおもちゃの切なさが強調され、一気に深みが増しました。アドベンチャー作品としてもはらはらどきどきで、スターウォーズのパロディなど毒も効いていてすごく楽しめました。こういう作品を観るとアメリカ映画業界の底力を感じます。

30 2作目に感心したので立て続けに3作目は映画館で観てきました(3Dではありませんが)。今度は人間の「少年時代の終わり」までテーマにした一層深い内容で、大傑作です。むしろ大人が観るべき映画になってます。とはいえ、ハラハラドキドキの連続で、おもちゃたちは愛らしく、子どもが見ても十分楽しめる作品です。1作目ではここまでの作品になるとは思っていたので、かなりびっくりしました。普通は回を重ねるごとにパワーダウンすることの多いシリーズもので、ここまで完成度を高め続けるのはすごいと思います。

31 一作目ほどは観ていてむかつきませんでしたが、やはり、お金を出して観る気はしません。長すぎますし。台詞回しで楽しいところはところどころあり、ヒットした理由はなんとなくわかってきました。よくマーケティングされている映画だと思います。
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インセプション

2010-08-14 12:29:46 | Weblog
夏休みなので映画を観まくりました。

■本
61 USTREAM 世界を変えるネット生中継/川井 拓也
62 仕事耳を鍛える―「ビジネス傾聴」入門/内田 和俊

61 USTREAMの視聴方法、配信方法からその可能性や社会的意味まで網羅的に書かれていて入門編としては最適です。USTREAMを活用して一部で有名になった「そらの」さんという女性のサクセスストーリーとしても読めます。この業界の旺盛な行動力と発想の豊かさに感心しました。まずはやってみることが大切だとあらためて思いました。

62 読む前の期待ほどではないですが、「傾聴」をビジネスに応用したい人は読む価値があると思います。ただ、かなり応用的(要は局面に応じて傾聴するスタイルを変えろという内容ですので、その局面理解がうまく行かないと大怪我する可能性もあります)な内容が多いので、まずは「傾聴」の基本について書かれた本を読むことをお勧めします。質問だけでなく、その応答(レスポンス)にもオープン型とクローズ型があるという考え方は参考になりました。


■CD
28 Contra/Vampire Weekend
29 Kamaal the Abstract/Q-TIP
30 Thriller/Michael Jackson
31 COMPLETE BEST ALBUM 「FRESH」/JUDY AND MARY

28~30 Napsterで気に入って聴いていたアルバムをまとめ買いしました。
28 ここ数年の新しいバンドの中でユニークさという点では一番。ユルイけど深いです。
29 地味だけどA Tribe Called Questのどの作品よりもこちらの方を聴いてしまいます。
渋くて格好良いです。
30 あらためて聴くとやはり楽曲のよさが際立ちます。そんなに繰り返しは聴きませんが手元に置いておきたくなりました。
31 久しぶりに聴きたくなり、ブックオフで安かったので購入。こちらも楽曲のよさが際立ちます。結構聞き込んでいます。


■映画
20 ゼブラーマン/監督 三池崇史
21 インセプション/監督 クリストファー・ノーラン
22 プライドと偏見/監督 ジョー・ライト
23 ディパーテッド/監督 マーティン・スコセッシ
24 ミッション:インポッシブル3/監督 J・J・エイブラムス
25 サマーウォーズ/監督 細田守
26 陰日向に咲く/監督 平川雄一朗

20 もっとユルイ内容かと思ったのですが、意外とシリアスでグロい内容です。ゼブラーマンがなぜ能力を身につけたのか、の部分がよく理解できず、全体的に消化不良な感じです。宮藤官九郎さんの独特の世界観は好きですが、他の作品ほどの振り切れ感は感じません下。鈴木京香さんのゼブラナースのコスプレにはびっくりしました。

21 左脳で楽しむロジカルな映画。複雑な夢の中の構造が最後にバチっと決まるところが快感です。よく言われてますが「メメント」で世に出た、クリストファー・ノーラン監督らしい作品。ハリウッドで地位と名声を獲得した監督が豊富な予算を使って自分の思い通りに撮って、なお興行的に成功させるという奇跡のような作品です。でも能天気なアメリカ人の半分はこの映画の内容を理解できてないのではないでしょうか?ディカプリオは「シャッターアイランド」と全く同じ演技で、こちらも妄想落ちかとちょっと心配になりました。渡辺謙さんは重厚な演技ですが、日本のバラエティ番組で言われているほど重要な役ではない気がしました。依頼した動機やその権力の源泉が不明ですし。とはいえ、観て損はない映画です。気を抜くと理解できなくなるので、体調のよいときに観ることをお勧めします。

22 たまには重厚な名作を、と気構えて観たのですが、意外と楽しくあっというまに時間がたちました。特にカメラワークが素晴らしく、冒頭の長回しから圧倒されました。イギリスの風景もとても美しく取れています。キーラ・ナイトレイは少ししゃくれ気味なのにそれを感じさせない目力と凛々しさでとても美しく、意思を感じさせるいい演技をしています。ただのラブストーリー以上のセンスと存在感のあるいい作品です。

23 悪くない映画ですが、やっぱり元ネタの「インファナル・アフェア」は超えてません。オスカーの作品賞ほどのクオリティではないです。たぶん、スコセッシ監督の功労賞的な位置づけでしょう。本作ではディカプリオはいい演技をしています。マット・デイモン、ジャック・ニコルソンもさすがの好演です。でも、やはり本作は脚本のよさですね。

24 ハリウッド大作です。お金がかかっています。場面場面のアクションは面白いのですが各エピソードのつながりが今ひとつです。肝心の中国のビルへの進入から目的物の獲得までの過程も省かれていますし。でも、頭を空っぽに楽しめます。

25 文句なしの傑作。いろんなところで絶賛されているのがよくわかります。世界的にも通用するんじゃないですか。ハリウッドで実写化するとか。こういう才能を日本はもっと世界に向けてアピールしなければいけないと思います。友情、努力、勝利、家族愛、初恋、人類愛、ノスタルジー、サブカル、いろんな要素満載です。まずは観ましょう。

26 結構感動するシーンもありましたが(ジュピターさんの手紙のところはほろっとしました)やっぱり原作の方がいいなあ。岡田准一さんは大好きなタレントですが、宮崎あおいさんとか 西田敏行さんとかと並べられるとちょっと演技的につらいです。僕の好きなアイドルのエピソードが他とのからみが薄く浮いている感じもしましたし。原作をもう一度読みます。

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ちょいデキ!

2010-08-09 05:37:36 | Weblog
■本
59 AR-拡張現実/小林 啓倫
60 ちょいデキ!/青野 慶久

59 AR(Augmented Reality)についてまとめられた本。あいまいになりがちなARの概念を筆者自身の観点から整理されていて、ARがセカイカメラ以上の可能性を持っていることが理解できます。箱根のエヴァンゲリオンの企画の関係者のインタビューも掲載されており、現場でどのようなことに配慮しながらプランニングされているのか、ということの参考にもなります。ARの入門書としては適切だと思います。

60 サイボウズの青野社長によるちょっと変わった自己啓発本。「北斗神拳のごとき達人仕事術より、誰でもできる太極拳的仕事術を」というキャッチ通りの、ちょっとユルいけど本質をついた内容で、気軽にすぐにでも始められる内容が満載です。これまでに読んだこの種の自己啓発本の中で最も僕自身に合っていると思います。「自分を変えたい」と少しでも思っている人に始めの一歩を踏み出させてくれる良書です。僕はとりあえずは、相手の発言や態度の「拡大解釈」をやめて、「怒られたら降伏できる」ようになりたいと思いました。でも、この本の一番の教訓は、これらのちょっとした一つ一つの「ちょいデキ!」TIPSよりも、一風変わった自分なりの仕事のスタイルを自分自身の頭と身体で見つけ出していくことの重要性だと思います。もちろん、それらを見つける過程で他人の方法論はどんどん参考にしていくべきですが。


■映画
18 HACHI/監督 ラッセ・ハルストレム
19 ザ・シューター/監督 アントワーン・フークア

18 おそらく面白くないんだろうな、と思っていたのですが、大好きな監督なので一応観ておくか、という感じで気楽に観て、予想通りひどい内容の映画でした。この監督の特徴である「シンプルに泣かせる話」の悪いところが全て出たかのような作品です。犬の飼い主に対する忠誠心をダイレクトに伝えたいっという思いは理解できなくもないのですが、ちょっとベタで平板すぎて、あざとさが見えすぎです。「ギルバート・グレイプ」や「サイダーハウス・ルール」も同種の危険性をはらむ「シンプルに泣かせる話」でしたが、俳優人の好演と一風トリッキーなサイドストーリーで深みが出ていたのとは対象的です。このまま監督のキャリアが終わらないことを祈るのみです。

19 シンプルに面白いアクション映画です。凄腕スナイパーが主人公というところもありそうで、これまでにそう多くはない設定で新鮮でした。悪役の大佐や政治家も実に憎らしく、主人公がこれらの悪役をやっつける、ラストの爽快感はかなりのものです。ビッグネームではないですが、良質のアクション映画を観たいという方にはお勧めです。
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そうだったのか!日本現代史

2010-08-01 16:21:23 | Weblog
■本
56 そうだったのか!日本現代史/池上 彰
57 伝える力/池上 彰
58 新書がベスト/小飼 弾

56 これで「そうだったのか!」シリーズを一応全て読了しました。学生運動や「あさま山荘」事件のことを初めてまとまって読んだ気がします。バブルがその後の日本に与えた影響についてもよく理解できました。世界の中で日本が今と異なる存在感を持ち得たのに、目先の利益を優先したのが残念だという思いが募りました。そして、この国の視野の狭さはなんら変わっていないという危機感も強まりました。また、小沢一郎氏の影響力がなぜ大きいのかや沖縄米軍基地問題など、今HOTな社会の動きを理解するうえでも役立ちました。すごくわかりやすい本であるだけに、知識が上滑りする可能性があるので、今後、この本で得た知識を個別に掘り下げていくことが大切だと思います。

57 勢いづいて池上彰さんのベストセラーを続けて読みました。「順接の『が』を使わない」というすごく細かい指摘も含めて、人にモノを伝える上で実践的なノウハウが満載の本です。「理屈ではない感情もある」のでこだわりなく謝ることも時には必要、など意外と大人の対応を勧めるところもあり、とっつきやすい割にはなかなか一筋縄ではいかない本でもあります。

58 私自身ここ数年、年間100冊を目指して読書してきて、3年を超えた昨年あたりから、思わぬところでいろんな本が結び着き始めたので、筆者の述べる多読(まず300冊程度)の有効性は、とてもよく理解できます。「新書以外は買わなくてもいい」など極論も多いので、筆者が主張しているとおり、突っ込みながら読むべき本だと思います。ブックガイドとしても有用だと思います。この本に記載されている本を数冊衝動買いしてしまいました。
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