■本
85 働く男/星野 源
歌手としても俳優としても活躍されている星野源さんの映画評やその他の文章をまとめた本です。くも膜下出血で倒れられる前の多忙な時期の作品とのことで、冒頭に書かれている体調回復後の「働く」ことに対する考え方の変化についての文章が、とても誠実な内容で共感できます。優しい外見と異なり、「表現する」ということにとても熱く、ストイックな人だということがわかりました。「SAKEROCK」時代の音楽はほとんど聴いたことがないので、自作楽曲について解説された文章を読んでいると聴いてみたくなりました。巻末に芥川賞作家となったピース又吉さんとの対談も収録されていて、盛りだくさんでお得な感じのする本です。
■CD
43 At the Apollo/James Brown
名作の誉れ高い作品です。独特の「癖」がまだそれほど強くない時期の作品なので、シンガーとしてのジェームス・ブラウンの実力がよくわかります。大御所となるにつれて、パフォーマンスがどんどん重厚にクドくなっていくイメージですが(それはそれでこの人の唯一無二の個性で魅力的ですが)、この作品はライブ盤ということもあり、軽快なグルーブ感がむしろ心地よいです。聴いていてテンションが上がる作品です。
■映画
64 エンド・オブ・ホワイトハウス/監督 アントワーン・フークア
65 すーちゃん まいちゃん さわ子さん/監督 御法川 修
64 ホワイトハウスが北朝鮮のテロリストに襲撃されて陥落するという現実離れしたストーリーで(アメリカ領土内それもホワイトハウス上空に敵機が単独であんなに簡単に襲撃できることがまずありえません)、あまり期待せずに観たのですが、絶望的な状況から一歩一歩着実に状況を好転させていく展開が抜群に面白かったです。大統領を救出するためにたった一人でテロリストに立ち向かう主人公という設定は「ダイ・ハード」を連想させますが、主人公のキャラクターが若干弱いことを除けば(よくよく考えるとブルース・ウィリスのジョン・マクレーン刑事は、強さだけでなく悲哀や可愛げがあってとても魅力的なキャラクターだと思います)、この名作に決して劣らないと思います(1作目に勝つと言うと言いすぎですが、少なくとも2作目と同等、3作目以降には勝っていると思います)。監督の手腕があまりに見事なので調べてみたら、これも名作の「ザ・シューター/極大射程」を撮った人なんですね。安定感のあるエンターテイメント作品をコンスタントに撮れる素晴らしい監督だと思います。
65 アラサー女子3人が、それぞれ悩みを抱えつつも真摯に日常生活を送る姿を友情を軸に描いた作品、といういかにもミニシアター受けしそうな作品で期待を持ってみましたが、個人的にはあまり共感できませんでした。私が男性だからかもしれませんが、主演の柴咲コウさんがゴージャス過ぎて(料理好きの素朴な女性を好演されていましたがそれでもオーラは隠せません)、恋愛下手な女性という設定にリアリティを全く感じませんでした。登場する男性キャラクターが、それぞれそれなりの優しさや弱みを持ちつつも、結局は単なる自分勝手な人間としてしか描かれていない点も物足りませんでした。真木よう子さん、寺島しのぶさんを含めて、メインキャラクターはとてもいい演技をされていたので、もう少し脚本がこなれていたらと思うと少し残念です。もっとも、男性目線の映画の大半に女性は同じような不満を持つのかもしれませんが。
85 働く男/星野 源
歌手としても俳優としても活躍されている星野源さんの映画評やその他の文章をまとめた本です。くも膜下出血で倒れられる前の多忙な時期の作品とのことで、冒頭に書かれている体調回復後の「働く」ことに対する考え方の変化についての文章が、とても誠実な内容で共感できます。優しい外見と異なり、「表現する」ということにとても熱く、ストイックな人だということがわかりました。「SAKEROCK」時代の音楽はほとんど聴いたことがないので、自作楽曲について解説された文章を読んでいると聴いてみたくなりました。巻末に芥川賞作家となったピース又吉さんとの対談も収録されていて、盛りだくさんでお得な感じのする本です。
■CD
43 At the Apollo/James Brown
名作の誉れ高い作品です。独特の「癖」がまだそれほど強くない時期の作品なので、シンガーとしてのジェームス・ブラウンの実力がよくわかります。大御所となるにつれて、パフォーマンスがどんどん重厚にクドくなっていくイメージですが(それはそれでこの人の唯一無二の個性で魅力的ですが)、この作品はライブ盤ということもあり、軽快なグルーブ感がむしろ心地よいです。聴いていてテンションが上がる作品です。
■映画
64 エンド・オブ・ホワイトハウス/監督 アントワーン・フークア
65 すーちゃん まいちゃん さわ子さん/監督 御法川 修
64 ホワイトハウスが北朝鮮のテロリストに襲撃されて陥落するという現実離れしたストーリーで(アメリカ領土内それもホワイトハウス上空に敵機が単独であんなに簡単に襲撃できることがまずありえません)、あまり期待せずに観たのですが、絶望的な状況から一歩一歩着実に状況を好転させていく展開が抜群に面白かったです。大統領を救出するためにたった一人でテロリストに立ち向かう主人公という設定は「ダイ・ハード」を連想させますが、主人公のキャラクターが若干弱いことを除けば(よくよく考えるとブルース・ウィリスのジョン・マクレーン刑事は、強さだけでなく悲哀や可愛げがあってとても魅力的なキャラクターだと思います)、この名作に決して劣らないと思います(1作目に勝つと言うと言いすぎですが、少なくとも2作目と同等、3作目以降には勝っていると思います)。監督の手腕があまりに見事なので調べてみたら、これも名作の「ザ・シューター/極大射程」を撮った人なんですね。安定感のあるエンターテイメント作品をコンスタントに撮れる素晴らしい監督だと思います。
65 アラサー女子3人が、それぞれ悩みを抱えつつも真摯に日常生活を送る姿を友情を軸に描いた作品、といういかにもミニシアター受けしそうな作品で期待を持ってみましたが、個人的にはあまり共感できませんでした。私が男性だからかもしれませんが、主演の柴咲コウさんがゴージャス過ぎて(料理好きの素朴な女性を好演されていましたがそれでもオーラは隠せません)、恋愛下手な女性という設定にリアリティを全く感じませんでした。登場する男性キャラクターが、それぞれそれなりの優しさや弱みを持ちつつも、結局は単なる自分勝手な人間としてしか描かれていない点も物足りませんでした。真木よう子さん、寺島しのぶさんを含めて、メインキャラクターはとてもいい演技をされていたので、もう少し脚本がこなれていたらと思うと少し残念です。もっとも、男性目線の映画の大半に女性は同じような不満を持つのかもしれませんが。