なんとか6月中に目標の半分の50冊に到達しました。
■本
48 グーグルに勝つ広告モデル/岡本一郎
49 座右のニーチェ/齋藤孝
50 パラレル/長嶋 有
48 お勧めしません。何より「グーグルに勝つ広告モデル」については全く書かれていませんから。安易な悲観論に陥らず既存メディアに対して前向きに提案しているところは評価できますが、提案の内容は、「利用者をセグメントして広告単価をあげましょう」というものばかり。それは、まさにグーグルが卓越した技術力で取り組みつつある内容であって、「グーグルに勝つ広告モデル」ではありません。具体的なソリューションを持たない既存メディアに「とりあえずやってみること」と精神論を語ってもなんの役にも立ちません。脈絡もなく統計学や経営学の専門用語を散りばめている点も、単なるハッタリにしか思えず不快です。この本のようにハッタリだけの企画にならないようにしなければ、と自戒をこめて後半は読んでいました。
49 読んでいてなんか元気になってきました。高い志を持たせてくれるいい本です。既成概念を破壊しようとしたニーチェの思想は、閉塞感漂う今の日本においてまさに、読まれるべきものだと思います。そういう意味での筆者の嗅覚に改めて感心しました。ニーチェがこのような解説本を望むとは思えませんが、少なくとも齋藤先生がおっしゃるように、ニーチェの書いた文章を声に出して読み、暗唱できるまで血肉化することはとても有益だし、ニーチェも望んでいたと思います。やはり、原典に挑戦しなければと改めて感じました。それにしても、ニーチェと同様に筆者のこの自信はどこから来るのでしょうか。その自信がちょっと鬱陶しかったりもします。
50 最近はまりつつある長嶋 有さんの初の長編とされる作品です。親友、親友の愛人、師匠と弟子、元妻などとのさまざまな関係に対する友情について書かれた作品だと思いました。かなり打算的であったり、必ずしも美しい人間関係について語られているわけではないのですが、なんとなく人と人との交わりについてささやかな希望が持てるいい作品です。僕が読んだ長嶋さんの作品の主人公はほぼ全て離婚しているのですが、喪失後の生活をたんたんと描くのが持ち味なのかもしれません。激しく心を揺さぶられるような作品を書くタイプの作者ではないですが、どんな人生であっても肯定しようと思えるような、しみじみとした活力が得られる読後感が好きです。
■CD
17 present from you/BUMP OF CHICKEN
18 PIED PIPER/the pillows
17 まだあまり聴き込めていません。各曲のクオリティはさすがです。カップリング集なので、全体の統一感はやはりあまりない気がします。
18 最近凄く評判のいいピロウズ。ただ、「Please Mr.Lostman 」、「LITTLE BUSTERS 」時代が一番好きなファンとしては、あまり新機軸もなく、作品全体としてアップテンポに偏っていて一本調子すぎる気がします。作品の完成度は間違いなく高いので、よい悪いの話ではなく、僕にとって合う合わないの問題だと思います。そろそろ僕がピロウズから卒業する時期なのかもしれません。
■映画
15 アフタースクール/監督 内田けんじ
とてもおもしろかったです。かなりのお勧め。ネタバレになるのであまり詳しいことは書かない方がいいと思いますが、非常に練りこまれた脚本で状況が二転三転する、エンターテインメントとしてとてもよくできた作品だと思います。途中一切だれることなく気がつけばエンディングでした。ここまで、観ていてストレスを感じない映画も珍しいです。俳優陣の演技もよくて、大泉洋さん、佐々木蔵之介さん、堺雅人さんといったメイン3人のキャスティングも絶妙。堺雅人さんの取ってつけたような胡散臭い善人ぶりと佐々木蔵之介さんの屈折していながらどこか品のある演技もストーリーとよくマッチしています。大泉洋さんの飄々とした演技は陰影がなさ過ぎるかな、という印象を途中で持ちましたが、観終わってみるとこれも計算づくなのかもしれないという気もしています。田畑智子さんのやぼったい感じもなかなか印象的だし、常盤貴子さんもきれいで存在感が大きかった。逆に、その存在感がアダとなってか、僕はこんなちょい役で出ているわけがないと深読みしてしまって、結末が事前に予測できてしまったところが少し残念でした。
■本
48 グーグルに勝つ広告モデル/岡本一郎
49 座右のニーチェ/齋藤孝
50 パラレル/長嶋 有
48 お勧めしません。何より「グーグルに勝つ広告モデル」については全く書かれていませんから。安易な悲観論に陥らず既存メディアに対して前向きに提案しているところは評価できますが、提案の内容は、「利用者をセグメントして広告単価をあげましょう」というものばかり。それは、まさにグーグルが卓越した技術力で取り組みつつある内容であって、「グーグルに勝つ広告モデル」ではありません。具体的なソリューションを持たない既存メディアに「とりあえずやってみること」と精神論を語ってもなんの役にも立ちません。脈絡もなく統計学や経営学の専門用語を散りばめている点も、単なるハッタリにしか思えず不快です。この本のようにハッタリだけの企画にならないようにしなければ、と自戒をこめて後半は読んでいました。
49 読んでいてなんか元気になってきました。高い志を持たせてくれるいい本です。既成概念を破壊しようとしたニーチェの思想は、閉塞感漂う今の日本においてまさに、読まれるべきものだと思います。そういう意味での筆者の嗅覚に改めて感心しました。ニーチェがこのような解説本を望むとは思えませんが、少なくとも齋藤先生がおっしゃるように、ニーチェの書いた文章を声に出して読み、暗唱できるまで血肉化することはとても有益だし、ニーチェも望んでいたと思います。やはり、原典に挑戦しなければと改めて感じました。それにしても、ニーチェと同様に筆者のこの自信はどこから来るのでしょうか。その自信がちょっと鬱陶しかったりもします。
50 最近はまりつつある長嶋 有さんの初の長編とされる作品です。親友、親友の愛人、師匠と弟子、元妻などとのさまざまな関係に対する友情について書かれた作品だと思いました。かなり打算的であったり、必ずしも美しい人間関係について語られているわけではないのですが、なんとなく人と人との交わりについてささやかな希望が持てるいい作品です。僕が読んだ長嶋さんの作品の主人公はほぼ全て離婚しているのですが、喪失後の生活をたんたんと描くのが持ち味なのかもしれません。激しく心を揺さぶられるような作品を書くタイプの作者ではないですが、どんな人生であっても肯定しようと思えるような、しみじみとした活力が得られる読後感が好きです。
■CD
17 present from you/BUMP OF CHICKEN
18 PIED PIPER/the pillows
17 まだあまり聴き込めていません。各曲のクオリティはさすがです。カップリング集なので、全体の統一感はやはりあまりない気がします。
18 最近凄く評判のいいピロウズ。ただ、「Please Mr.Lostman 」、「LITTLE BUSTERS 」時代が一番好きなファンとしては、あまり新機軸もなく、作品全体としてアップテンポに偏っていて一本調子すぎる気がします。作品の完成度は間違いなく高いので、よい悪いの話ではなく、僕にとって合う合わないの問題だと思います。そろそろ僕がピロウズから卒業する時期なのかもしれません。
■映画
15 アフタースクール/監督 内田けんじ
とてもおもしろかったです。かなりのお勧め。ネタバレになるのであまり詳しいことは書かない方がいいと思いますが、非常に練りこまれた脚本で状況が二転三転する、エンターテインメントとしてとてもよくできた作品だと思います。途中一切だれることなく気がつけばエンディングでした。ここまで、観ていてストレスを感じない映画も珍しいです。俳優陣の演技もよくて、大泉洋さん、佐々木蔵之介さん、堺雅人さんといったメイン3人のキャスティングも絶妙。堺雅人さんの取ってつけたような胡散臭い善人ぶりと佐々木蔵之介さんの屈折していながらどこか品のある演技もストーリーとよくマッチしています。大泉洋さんの飄々とした演技は陰影がなさ過ぎるかな、という印象を途中で持ちましたが、観終わってみるとこれも計算づくなのかもしれないという気もしています。田畑智子さんのやぼったい感じもなかなか印象的だし、常盤貴子さんもきれいで存在感が大きかった。逆に、その存在感がアダとなってか、僕はこんなちょい役で出ているわけがないと深読みしてしまって、結末が事前に予測できてしまったところが少し残念でした。