本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

40歳からの仕事術

2013-02-10 10:24:43 | Weblog
■本
10 ビッグデータの衝撃/城田 真琴
11 40歳からの仕事術/山本 真司

10 「ビッグデータ」を単なるバズワードとしてとらえることなく、地に足がついた丁寧な議論でそのビジネス上の可能性について語ってくれている良書です。「ビッグデータ」についての基本的な知識からそれを支える技術までわかりやすく解説されており、また、国内外の活用事例もネット企業に限らず幅広く取り上げてくれているので参考になります。最近、よく取り上げられる「ハドゥープ」というソフトウエアがなぜ重要で、人材不足が指摘されることの多い「データサイエンティスト」がどのような職種であるのか、ということも本書を読むととてもよく理解できます。「データマーケットプレイス」や「データ・アグリゲーター」という概念も、具体的にどのようなものであるか解説してくれているので、自分の仕事との関わりがイメージしやすいです。「ビッグデータ」関連書籍ではこの本を真っ先に読むことをお勧めします。

11 筆者の考える「40歳からの仕事術」を小説形式でわかりやすく説明してくれている本です。戦略論的視点から、時間、体力などの制約がある40代が、「何を捨てて、何に集中して」仕事をしていけばよいかを、登場人物に対する友人のアドバイスというかたちを借りながら教えてくれます。要約すると「他者の借り物ではなく自分の頭で考えた価値あるアウトプット」をいかに出して、実践につなげ成果を出していくか、についての自己鍛錬法が書かれた本だと思います。MBA取得者にありがちな単なるフレームワークの提示に留まらず、具体的な活用法について書かれているところがとても参考になります(この本を読んで「仮説思考」の具体的イメージが初めて持てました)。「想像力を働かせて、『あるべき姿』を描き出す」というメッセージや「論理は、右脳に映ったイメージを他人に伝達するときに必要」といったように、右脳と左脳の役割分担の考え方が特に個人的には刺激的でした。最近、読書が必ずしも仕事上の成果に結びつかないことに漠然とした疑問を感じていたので、この本の内容からいろいろと考えさせられました。僕もまず、英語の勉強と「自分の頭で考える」ことから始めたいと思います。

■CD
7 Long Way to Fall/Ulrich Schnauss
8 Greatest Hits/Morrissey

7 Ulrich Schnaussの最新作。いつもの雄大でドラマティックな構成はそのままですが、本作はかなり明るい印象が残ります。じっくり音に浸れます。このジャンルは「シューゲイザー・エレクトロニカ」というらしいですが、「Screamadelica」のころのプライマル・スクリームやマイ・ブラッディ・バレンタインが好きな方にもお勧めです。

8 「The Smiths」のヴォーカリスト、モリッシーのソロベスト盤。「The Smiths」と比べると捻りのない単なるポップソングばかりですが、モリッシーの古臭くも新しい独特の声に乗ると、いろんな企みが隠されるような気がして、聴いていてドキドキしてしまいます。ポップソングの限界を知り尽くした人がそれでも歌い続けるという、自分のアーチスト人生自体を壮大な皮肉にして体現している気がします。


■映画
8 スミス都へ行く/監督 フランク・キャプラ

 いかにもフランク・キャプラ監督作品らしい、性善説的視点にたった作品です。ますます問題解決が複雑になっている現在の政治状況からこの映画を観ると、フランク・キャプラ的世界がうらやましくもあり、一つのソリューションを提示してくれているような気もします。ストーリーとしては、純朴な青年がひょんなことから政治家となり、自分のささやかな政策を主張したところ、政治界の黒幕の利害に抵触し窮地に陥るが、周囲の助けと主人公の情熱により克服していくという、今となってはよくあるストーリーですが、登場人物の心情を丁寧に描きつつ、巧みにエンターテイメント作品として仕上げています。若干ベタですが、登場人物の表情のアップで心境の変化を表す手法がとても効果的で、観ていてほのぼのとした温かい気持ちになります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レ・ミゼラブル | トップ | オーデュボンの祈り »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事