実存の基底への一時的な帰還としての音楽体験
われわれは自らのBackstageの反応形式を無媒介的に目撃する
音楽の構成──音、リズム、メロディ、コトバ
用在として使用されるシニフィアンの諸形式
この固有の構成的展開のあいだから立ち上がり
因果的記述がけっして介入できないソレが現象する
連続的な〝情動の発火〟に置き去りにされ
おくれて後を追うことしかできない言葉の群れ
「So long」
音楽が告げる、かなしいわかれのエロス
かたちを与えられない情動の作動について
かたちを与え、言葉で囲むことで遠ざかり
生きられる経験の息の根を止めることになる
ただ襲われ、まみれ、味わう以外にない経験について
そして、そのことを知る他なる存在の心について