C'est la vie.人生ってこんなもの──
それでオーケー、しかたがないというのがオトナの知恵なら
この世はバカすぎるかな
未使用のまま、未使用の人生を過ぎていく
バカすぎる世界にくみするのはやたほうがいい
生きている間に使うべきものがある、だれにもね
「なに?」
「自由」
*
ゲーム展開がどんなプロセスをたどるかはつねに未規定である――
未規定ゆえに活性化していく作動と、未規定ゆえに不安に押しつぶされる作動がある。
ゲームはこの両義性を本質として「ゲームのエロス」を生み出し、
その極相において、ファンタジー創発の無限の位相を戴いている。
希望と絶望――すべてのプレーヤーはふたつの極性においてゆらぎ、
ゆらぎのカオスが、プレーの震源をつくっていく。
展開は、つねに制御の意思に先行して目の前に開かれ、
展開が告げる意味連関が次のプレーを解発していく。
展開の先行性はプレーヤーにとって拘束として、規定性として現われ、
同時に未規定な選択可能性の領域が反照され、
新たなプレーの可能性が開かれる初期条件をつくる。
プレーヤーは展開を引き受けることで相関的にセルフ像を結び、
展開とセルフの関係構造から次のプレーイメージを描き出していく。
――規定性を規定性として受けいれる。未規定性を未規定性として受けいれる。
希望あるいは絶望を一方的に強いるものをしりぞける。
すぐれたプレーヤーはそのことをプレーの格律として、
その場所に、「いま、ここ」に、
プレーの自由とエロス、新たなありうる原郷が存在するように、
展開に修正を加えうるプレーイメージを探し、実効的な希望を立ち上げていく。