https://www.youtube.com/watch?v=YZpu43SuFK4
ある感情、ある情動が意識を襲い、意識を占領する──
この襲撃は意識の向こう側から、意識を超えて意識に現象する。
情動生起。それは一つの世界の生成、世界の開示、襲撃としての世界。
「私」はただ一人、そこに立ち会い、目撃し、気づくより早くそれにまみれている。
世界の開かれる場所には一つの呼び名が与えられる。
世界が訪れるただ一つの場所であり、世界と出会う場所であり、新たな企投へ向かうための審議の場所、すなわち「自己意識」。
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対象化作用──自己意識において、思考はつねに「私」と「世界」の二極の対話として動いていく。
ここでは「世界」は「実体化」「事実化」「客観化」、「超越項化」を回避することができない。
それゆえに、はっきりと明記されるべきことがある──
すなわち、「生成としての世界」。そしてそのただ一つの起源である「私の生の欲望」と「人間的価値の文法(エロス)」について。