イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

川崎市で“拡大自殺”小学生らが死傷

2019-06-03 13:06:50 | 社会・経済
 5月28日、川崎市でカリタス学園のスクールバスを待っていた小学生の列を包丁を持った男が襲い女児1名と見送りの父親1名が死亡した。
犯人は51歳の男で岩崎隆一。犯行直後に自分の首を切りつけ、その場で死亡した。何とも痛ましく悲惨な事件であろうか。
 イワン・アサノヴィッチはこの報道を知り、51歳の男が小学生を襲うことなんて普通では考えられないことなので、精神異常者・・・それも弱い女性・子供を襲うという精神的な薄弱者だろうと直感した。
 東京新聞(2019年5月29日)の見出しには「絶望」「孤独」が生む凶行と書かれていた。犯人は小学生時代に両親が離婚、その後は親戚・叔父夫婦に預けられて育ったが高校生時代からは、いわゆる引き籠り状態となって定職も無く今日に至っていた。
叔父夫婦の子どもは犯人にとっては義理の兄妹という関係になるが、二人ともにカリタス学園を卒業していたのである。
 新潟青陵大学の碓井真史教授は、犯人の犯行の背景にある精神的な状況を次記のように分析している。
絶望と孤独の二つが今回の無差別殺人事件の原因と考えられるとし、「人生の最後に自分をバカにして来たやつらに思い知らせてやる、あっと言わせてやる。」・・・こんな心理が働いており、他人を巻き込む“拡大自殺”という事だとしている。
 かって「格差は在って当たり前」、そして「あとは自己責任」だと喧伝した小泉純一郎首相と竹中平蔵の政権以降、日本社会は成果主義だ!競争主義だ!と言う、国民に対する一種の「脅迫観念」みたようなものが広く日本社会に拡散させられた。
イワン・アサノヴィッチも現役の末期の頃には、公務員世界にもこれからは「成果主義に基づいた業務の履行が求められる」とされ、各自はその旨を認識して目標を設定し且つその目標達成に尽力すべしと告げられ報告を求められた。
公共事業職場の技術職の身としては、詰まるところ業務量を減らすこと即ち予算額を減少させることが「成果」になる・・・そんな極論が職場内で密やかにチラホラと喋られたりしていた。
 アメリカの如く人種・肌の色・言語・宗教・食べ物や趣向が全く違う多民族国家では“格差”というよりも多様性による違いは在って当たり前なのである。
しかし、こと日本となれば、話は違う。日本人はモンゴロイド(一部アイヌ系の存在有り)
で米食人種・漢字圏で何となく誰もがお釈迦様の存在を認め合っている。
そんな中で「男女格差」「学歴格差」「学閥格差」「地域・差別」etcと、今の日本は格差・差別が満載なのである。決して小泉の言う“格差は在って・・・云々などと改めて言うまでも無い程に過剰なのである。
そんな欺瞞的な、「格差は在って当たり前」社会、そして画一的な「多様性を認めない」社会に“絶望”した“孤独”な人間の爆発だったのであろう。

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