脂肪の多いものを食べることと、内臓脂肪が蓄積することはあまり関係がない。
口からの脂肪の摂取が増えると、肝臓や血流に運ばれるトリグリセリド(中性脂肪)の量は増えても、体自体がトリグリセリドを生成しなくなることが明らかになっているそうだ。
体には多量にトリグリセリドを生成する能力があり、食事で摂取する量など問題にならない。
脂肪をたくさん摂取したとしても、最終的にトリグリセリド値に与える変化はほとんどない。
よって、低脂肪食を勧める理由はない。
体内にトリグリセリドが増加する圧倒的な原因は炭水化物摂取によるものである。
炭水化物にはインスリンを刺激する独自の能力がある。
インスリンは余分なエネルギー(食べ過ぎた炭水化物)を脂肪として蓄えるのに役立つ。
インスリン濃度が高いと、肝臓で脂質を合成する働きが刺激され、肝臓は効率的に炭水化物をトリグリセリドに変換する。
インスリンは、近い将来食物に恵まれない可能性に備えてはたらく、狩猟時代の体内の作用の名残なのだ。
フォアグラの製法を考えるとわかりやすい。
ガチョウやアヒル、カモの脂肪肝であるフォアグラは、主なものは強制給餌により肝臓に脂肪をつけさせることによって生産される。
その餌は大量のとうもろこしであって、脂肪類ではない。
ガチョウの原種であるガン、アヒルの原種であるカモは渡り鳥である。
渡りの季節にエネルギー源として肝臓に脂肪を蓄える習性があるのだ。
(「小麦は食べるな!」 Dr. ウイリアム・デイビス著 より構成)
内臓脂肪、血管内のドロドロを取り除くために必要なのは、医者や薬の助けではない。
「食べない」だけで済むのだ。
それも、糖質に気をつけるということである。
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