鼎子堂(Teishi-Do)

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『王と私』⑤ファイナルのファイナル

2013-05-11 00:09:53 | Weblog

・・・昨日、おあとが、宜しいようで・・・と締めくくったにも関わらず、ふと・・・この物語の奥に沈む、『三能三無』の謎について、解かれていなかったかな・・・と。

さて、李氏朝鮮の王宮では、王族の婚姻には、四柱を立て、相性などを占う・・・というくだりが、出てきます。

この『王と私』の物語では、祈祷師のソグィが、主人公のチョソンの四柱を、
『三能三無』・・・内侍(宦官)になる運命から逃れられない・・・それは、天の定め・・・と説きます。
さて、同年同月同日同時刻に生まれたのが、後の世宗(ソンジョン)。
このひとは、もともとは、玉座に座るべく生まれたひとではなかったようで、宮廷の外で、気ままに過ごしていたのですが、睿宗が、毒殺されて、急遽、担ぎ出されたひとです。
同年同月同日同時刻に出生したのであれば、王も『三能三無』という運命を辿らなければなりません。

この三能三無
①優秀な将となれる相だが男として不能
②良妻賢母と子孫に恵まれるが血縁を残せない
③忠臣となる相だが朝廷に出仕できない

・・・ということでした。

祈祷師・ソグィは、言い放ちます。

王族と捨て子では、もって生まれた運命は、違うと・・・。

賢王とはいえ、マザコンで、生涯の思い人は、中宮(廃妃ユン氏)だけ、と言っておきながら、その舌の根の乾かぬうちに、王族の元妻で、妖婦と言われるオゥ(ル)ドンと道ならぬ恋に堕ち、結果的には、愛する女二人を、死に至らしめることになるのですが・・・(なんか酷すぎ)。

これは、①の男として別の意味での不能(生涯の恋人に対して責任を持てない)ということ???で、中宮、側室に子孫は、残せたので、一能一無くらいは、あるのかな・・・と勝手にコジツケてみました。

朝鮮最高の内侍(宦官)・チョソンについても、②良妻賢母と子孫に恵まれるが、血縁を残せない・・・血縁は残せないという予言は、当たりましたが、妻帯しなかったし、家庭もなかったようなので、半分だけのあたり・・・???

予言劇としては、面白かったのですが、物語に反映するには、無理があったようで、消化不良に終わった四柱推命の予言は、序盤をリードするだけのアイテムだったのかもしれません。