みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

来年の統一地方選で誰を選び、誰を選ぶべきでないか(相川俊英)/都議会、政務活動費の異常な使い途

2014-08-09 21:11:30 | 市民運動/市民自治/政治
『市民派議員になるための本』の新版の
再校の仕事を終日集中していました。

夕方には目がしょぼしょぼ、食欲もなくて、
疲れていました。

ということで、
今日のブログは、友人の相川俊英さんが書かれた
「権限拡大した議会で許されぬ“第二の号泣県議”の登場
来年の統一地方選で誰を選び、誰を選ぶべきでないか」の記事と、
政務活動費関連の新聞記事。

相川さんの記事には、さいごに、
「来年の統一地方選で誰を選べばいいのか?
選んではいけない地方議員の「5つのタイプ」があって、
ちょうど今書いている本の内容ともあっていて、とてもおもしろいです。

  会費なし新年会に政務活動費 自公都議が支出  
2014年8月6日 東京新聞

自民、公明両党の東京都議二人が業界団体の新年会に出席した際、会費がいらないのに政務活動費から「会費」を支出していたことが、六日に公開された二〇一三年度の政務活動費収支報告書と領収書の写しで分かった。こうした支出は寄付行為として公職選挙法に抵触する可能性がある。 

 支出していたのは、自民の桜井浩之都議(48)=墨田区選出=と、公明の遠藤守都議(47)=大田区選出。二人とも今年二月十九日夜、二輪車販売の業界団体が中野区の中野サンプラザで開いた立食形式の新春懇親会に出席し、それぞれ一万円と五千円を会費として支出した、と報告した。

 会費の金額が異なることに、主催団体の役員は取材に「懇親会経費は会員の組合費で賄うので、議員のみなさんから会費は徴収していない。いただける場合でも金額は議員任せで、お祝いとして受け取っている」と説明している。この団体によると、当日は別の都議二人も出席していたという。このうち政務活動費として領収書を提出したのは桜井、遠藤両氏だけだった。

 政務活動費の使途基準では、会費の支出には領収書とともに、会費の金額や会場などが明示された文書の添付も議員に求めている。

 遠藤氏は公明会派幹部に「当初の案内状には会費が書かれていなかったので、会費を明記した文書を送ってほしいと団体の事務局に依頼した」と説明。その後「お一人様 五千円」との案内状が届いたという。

 桜井氏は取材に「領収書などを確認し、政務活動費になじまないなら返還する」と語った。

◆会費とみなされず
 政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授の話 議員によって金額が違えば会費とはみなされない。新年会や忘年会に議員が出席するのは自分の顔を売るためで、税金で賄われる政務活動費を会費に充てるのはおかしい。


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 都議73人、新年会に政務活動費 昨年度計1315万円 
2014年8月7日 朝日新聞

新年会に出席した回数が多かった都議
 東京都議会が6日公開した昨年度の政務活動費で、都議73人が新年会2183件に出席し、計1315万円を使っていた。「意見交換をした」とするが、滞在する時間が数分という事例もあった。飲食を伴う会合もあり、新年会への公金の支出に疑問を示す専門家もいる。

 収支報告書や領収書で1~2月に「新年会」「賀詞交歓会」と記された支出を集計した。1件あたり500円~1万円で、都議会が支出上限に定める1万円は586件あった。

 出席回数が最も多いのは76件(計41万5500円)で、別の2人の66件(33万9千円と32万8千円)と続いた。同じ日に複数の新年会に出たのは69人。最多は7件で、6件3人、5件8人だった。会派別では自民が52人で1597件(計976万円)、公明が20人で570件(328万円)、無所属1人が16件(10万円)だった。

 都議会の規定では、会費の支出は「意見交換を伴わない場合や、親睦や飲食が主目的の場合は支出できない」としている。

 だが、新年会66件に出席した自民議員は、地元商工団体の新年会であいさつして間もなく会場を後にした。団体幹部は「新年会は都議を呼べる貴重な機会。対話したかった」。都議は「新年会が重なり途中で出ることもあるが、あいさつだけで退席するケースは少ない」と述べた。

 別の自民都議は1月24日、観光関連団体の新年会に政務活動費から5千円を支出。団体によると、ホテルで料理やビールが振る舞われた。担当者は「議員は議会の活動内容をアピールしただけで、意見交換できなかった」と漏らす。

 自民の吉原修・前幹事長は「200~300件の新年会に出る議員もいるが、政活費をあてるのは一部。滞在20~30分の時もあるが要望は聞く」と話す。

 民主や共産は、新年会での政務活動費の支出を認めていない。民主は「新年会への支出は都民の理解を得られない」、共産は「飲み食いや顔合わせの場になっている」とする。

 市民団体「政治資金オンブズマン」共同代表で、神戸学院大法科大学院の上脇博之教授は「新年会は議員の公的活動ではなく、居酒屋で人から話を聞くようなもの。選挙の顔つなぎの要素が強く、公金である政務活動費を使うのは適さない。意見交換ならば飲食を伴わない都政報告会を開けば良い」と指摘する。(松崎敏朗、別宮潤一)


  権限拡大した議会で許されぬ“第二の号泣県議”の登場
来年の統一地方選で誰を選び、誰を選ぶべきでないか
 
相川俊英 [ジャーナリスト] 【第104回】
2014年8月5日 ダイヤモンド・オンライン

「号泣県議」の登場が号砲に?
負のスパイラルに落ち込む地方議会


 国会議員が衆参合わせて722人なのに対し、地方議員は全国に3万5000人あまりいる。総数がケタ違いに多いので、地方議会の中におかしな人物が紛れ込んでしまうことはあり得る。不祥事を起こす不心得議員が現れても、そう不思議な現象ではない。それはある程度の規模の組織・集団が抱える共通の課題とも言える。

 しかし、最近はそんな寛容なことを言っていられるような状況ではなくなっている。それにしてもひど過ぎるからだ。

 まるであの兵庫県の号泣県議の登場が号砲となったかのように、全国各地で地方議員の御乱行が表面化している。不祥事の種類と量、度合いはこれまで以上のもので、地方議員の劣化の進行がうかがえる。地方議会全体がいまや負のスパイラルに陥っているように思えてならない。

 地方議会は本来、住民にとって身近な存在だ。取り上げられる課題も、日常生活に密接に関連した具体的なものばかりである。地元で暮らす議員とはお互い顔の見える関係をつくりやすく、遠い存在の国会議員とは明らかに異なる。住民にとって、日常的に会話を交わせる近しい存在のはずである。

 そんな身近な議員を選ぶ地方選挙で、最近3つの特異な現象が顕著となっている。1つは立候補者の激減である。議員定数を上回るだけの立候補者が現れず、無投票となる異例の事態が続出している。つまり、議員が選挙なしで選ばれる特異な現象が広がっているのである。

 たとえば、2011年4月に行われた統一地方選挙だ。41道府県議選挙が実施されたが、無投票当選者は全体で410人に達した。そのときの総定数が2330人だったので、無投票当選率はなんと17.6%。県議のほぼ5人に1人が選挙なしで選ばれた計算になる。

 逆に言えば、県会議員を選ぶ機会を持てずにいた住民がたくさん生まれたということである。なかでも無投票当選率が最も高かったのは島根県で、県議の総定数37のうち7割を上回る26議席が無投票だった。また、自治体の中には議員選挙が四回連続して無投票に終わったというところさえある。

 2つ目の現象は、選挙が実施されても候補者が少なくて、落選者がごくごく一部に限られる事例が増えていることだ。定数を1人か2人上回る程度の候補者しか現れず、しかも、票を開ける前から選挙結果が読める「少数凡戦」の常態化である。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

来年の統一地方選で誰を選べばいいのか?
選んではいけない地方議員の「5つのタイプ」


 自治体の権限と責任が拡大している今の時代、地方議会と議員の存在は極めて重要なものとなっている。そうした議会・議員の果たすべき役割を理解していない人や、果たす力量のない人を選んでしまうと、そのデメリットは必ず住民生活に及ぶことになる。議員の質の劣化を加速させる負のスパイラルからいち早く脱しないと、地域の将来は間違いなく、大変なことになるだろう。

 それゆえに、来年の統一地方選は重要だ。もっとも、そうは言っても「誰を選んだらよいのかわからない」と選挙のたびに苦悩する人もいるはずだ。そこで、どんな人物を選ぶべきかではなく、選んではいけない5つのタイプを紹介したい。

 1つは、知事や市区町村長、国会議員などとの関係の深さをやたらアピールする候補者だ。2つめは、自分の手柄話ばかりをする人と反対に自分の意見を言わない人。3つめは、自分の地元や支持団体にしか目を向けない人。4つめは、選挙公約に具体性がなかったり、詳細に書いているものの政党やどこかのマニフェストのまる写しが疑われるもの。切り貼りやコピぺを行っている候補者だ。5つめが、自分のビジュアルやイメージを常に意識し、それらを全面に押し出すような候補者だ。それ以外に金目に走る人や素行や品性に問題がある人は、もちろん、論外である。


  東京23区 政務活動費 5議会 使途報告求めず  
2014年8月7日 東京新聞

 不適切な使い方が問題になっている地方議会の政務活動費で、東京二十三区のうち中央、品川、目黒、中野、江戸川の五区議会が、具体的な使途や目的を明らかにする報告書の提出を義務付けていないことが、本紙の取材で分かった。公認会計士や弁護士らの第三者機関で支出内容をチェックしているのは、四区にとどまることも分かった。 (小田克也)

 政策立案の必要経費として支払われる政務活動費は税金で賄われ、二〇一四年度の二十三区の総額は十七億七千万円。目的外支出などが全国で明らかになり、住民監査請求や住民訴訟が相次ぐ。使途のルールも議員側が決めていて「お手盛り」との批判が強い。

 二十三区で予算額が最も多いのは、世田谷区の一億三千二百四十八万円。議員一人当たりの月額も同区が二十四万円で最多。最少は荒川区の八万円。東京都議会は六十万円で、全国で最も高額だ。

 政務活動費の領収書は、すべての区議会が議会事務局への提出を義務付けている。しかし領収書だけでは目的や具体的な使途が分からないため、十八の区議会は領収書一枚ごとに「何の用事でどこへ行くためにタクシーに乗った」などの詳細な報告書を別途、提出するよう求めている。

 中野区は一件一万円以上の領収書だけを提出し、一万円未満は所属会派が保管すればよい、としている。これに対し区民が昨年八月、すべての領収書提出義務付けを求める陳情を出し、区議会が審議中だ。

 第三者機関による点検は千代田、大田、杉並、北の四区が導入。七月に設置した北区は、一二年の地方自治法改正で政務活動費の使途が広がったことを受け、透明性を高める必要があると判断したという。


 領収書の情報公開は全区議会が開示請求に応じて開示する。墨田、世田谷、中央の三区は、請求がなくても議会やインターネットなどで閲覧できる。

 東京市民オンブズマン事務局長の谷合周三弁護士は「支出目的は当然書くべきだ。報告内容は本来、誰が見ても明らかなものでなければいけない」と指摘。情報公開は「少し物足りない。区民が情報にアクセスしやすいようにしなければ」と話している。

◆使い道幅広く
<政務活動費>
 地方議会の活性化と議員の調査活動の基盤強化を図る目的で支給される資金。当初は2000年の地方自治法改正で「政務調査費」として導入された。12年の法改正で名称が変わり、国への陳情など「その他の活動」に広く使えるようになった。所属議員数に応じて会派に支給されることが多い。同法は、議長が使途の透明性確保に努めると規定。支給額や使途の範囲は各自治体が条例で定める。当初は領収書を公開する自治体はほとんどなく、各地で住民監査請求や訴訟が頻発、返還命令が相次いだ。 


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