毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページ 6行目 165

2016-04-09 23:36:36 | 本 2

 

今日はもう4月の9日で、雪もすっかり視界から消え去って、

こうやってまた17ページシリーズをやっているんだから、月日の去るのって超特急(懐かしい言葉だ)ですね。

ぐずぐず書かないでぱっといきましょう。

いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目を(可能なものは)書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 海馬 脳は疲れない/池谷裕二・糸井重里

 

*17ページ6行目は空行

 

読み終えてから書かれていた内容がアタマに入っている本って私にとって少ないのですが、

この本はかなり海馬にインプットされました。結構ヒットの一冊。

だいぶ前に一度池谷(イケタニではなくイケガヤ)さんの本「脳には妙なクセがある」を読んだことがあるのですが、

ちょうど年末年始にぶつかっていてほとんど読まずに返却、今回は別な本で再挑戦したら、これ面白い本ですわ。

対談相手の糸井重里さんも発想がこれまたワイドで、

読む前と読み終わった後では脳が海馬がなんだか元気になったような気がします。大丈夫なんだ私、って感じ。

いろいろステキなことが書いてあるのですが、脳細胞はどんどん死滅してゆくけれど、海馬だけは大きくなれるそうで、

そうなるにはストッパーを外すこと、頑固はイカんですな、空間の移動がとてもよいそうで、

タクシーの運転手さんは海馬が大きいそうです。新しい未知の相手との接触、道順、道路状況の把握と判断。

なんとなくわかる気がします。

なんでもどんなことでもウハウハしてるのがいいのかと、わたしなりに解釈。

1年間隔で再読したらいいかも。引き締め(反省)と希望(実践)のバイブルなりそう。

 

 

 

 

 

 メメント/クリストファー・ノーラン原案 今野雄二著

 うまい具合に洗面台の上にアイスペールが置いてあったので、それを代わりに使うこと

 

その「海馬」を損傷し短時間しか記憶することができなくなってしまった男が、

復讐のために絶対になくさないメモとして重要事項を自分のカラダに刺青をし、

それからどうなるのかは、あのね、私この本すぐ挫折、というか、「やめた」とすばやい決断を下しました。

どうも相性が悪い。

書いている本人はわかっているんでしょうけれど(じゃなかったら書けないし)、

読む側としてはなんだかぐちゃぐちゃしていて、何度もストップして読み直すんだけど、ストンとはいってゆかない。

村上春樹氏(突然の登場!)を読んだとき、何このストン感って思ったのですが、

変な話、なんの無理もなく飲み込め吸収できるのが村上さんの書く文で、

小難しくいじらなくても、人に伝えられる言葉(簡潔できわめてやさしいレベルで)を使える人が、

本当にすばらしいと私は思っているのですが、

この本は私のたるんだ脳では対応できそうになくて、難しいというより、そのなんというか、あれですね、

「博士の愛した数式」しか同じような病例の本を知らないので、期待かけすぎだったでしょか。

長くまどろっこしくなりましたが、第3章でやめにしました。

 

 

 

 

 神も仏もありませぬ/佐野洋子

「『絵本作家』いらなーい。海に落としなさーい」と云う。「『農家のアライさん夫婦』特

 

 

 鏡を見て、「ウソ、これ私?」とギョッとする瞬間以外、一人でいる時、私はいったいいくつのつもりでいるのだろう。青い空に白い雲が流れて行くのを見ると、子供の時と同じに世界は私と共にある。六十であろうと四歳であろうと「私」が空を見ているだけである。


「死ぬ気まんまん」を読んだときも思ったのですが、私が歳をとり佐野さんの年齢に近づいたせいか、

今回もなんだかしみじみと佐野さんの言っていることが伝わってきて、「ああ、この人はもうこの世にはいないのか」と、

もっともっと書き残してくれればよかったのにと思うと同時に、私も歳をとったんだなと、なんていえばいいんでしょね、この気持ちは。

意外な発見がありました。この本のなかにでてくる「ニコニコ堂」という古道具屋さんは、つげ義春の「無能の人」のモデルだそうで、

その息子のほとんどニコニコしているだけのユウ君があの長嶋有さんだそうな。本当なんだろか。

 

 

 

 

  あこがれ/川上未映子

かわからないけれど、それがどんな長さかたちのパンであれサンドイッチであれ、ミス・アイ

 

やられた。まさかの個人的な展開に挫折してしまいました。せっかくの未映子さん本なのに。

6行目に途中まででてきているミス・アイスサンドイッチ。

ミス・アイスサンドイッチは、まぶたにいつも水色のアイシャドウをべったり塗っていて、

しかもそのうえにマジックで描いたみたいなくっきりした黒い線をまぶたにいれていて、

普通に前を向くと目が一回りも二回りも大きくみえるようなメイクをしているサンドイッチ売り場の人なんだけど、

いたんです、私の職場にもべったり塗ったアイシャドウ、まぶたの真ん中ぐらいに黒く太い線を入れているヒデコちゃんが。

その強烈な化粧に、はじめは「化粧がくずれているの気がついてないのかな?教えてあげたほうがいいかな?」と考えたほど。

化粧だけでなく服装(私服の職場でした)はぴっちぴっちのボディライン強調なものばかりでむっちむち。

歳は30代後半、自分のことをヒデコちゃんと呼び、独身男性トリサワさんターゲットで日々がんがん迫ってた。

進撃のヒデコちゃんだったな、今思うと。必死だったんでしょね、なんとか逃すまいと。ダメだったけど。

そのヒデコちゃんのことを数十年ぶりに思い出してしまって、もうだめ。

つねに彼女の顔と「ヒデコちゃんね、」が聞こえてきて、いやになって本を読むのやめてしまいました。

 

 

 

 

 女二人のニューギニア/有吉佐和子

「贅沢品ばかりやけどね、あんたは私のような食生活はようせんやろから。お米も買うておきま

 

佐野さんといい有吉さんといい、なんて文章がうまいんでしょ。

なんと1969年の本なのに、今読んでも全然古さを感じないのには(ハッスルには笑ったけど)やはりウマさなんでしょね。

有吉さんと友人のニューギニア観光記ぐらいの気持ちで手にとったら、大間違い。

もうひとりの「女」、畑中幸子さんは文化人類学者、ニューギニアの奥地でシンミン族の調査研究を一人行っている傑物で、

日本人でこんなすごい女性がいるのかと、それも今から50年近くも前の話で、

世の中にはこういうすごい人もいるんだと知ったこと、知らせてくれた有吉さん、

といっても、中は軽い文体のエッセーで、ほとんどが有吉さんの使えないダメぶりに徹底してますが。

畑中さんが書いた本を読んでみたくなったけど、これってきっと難しいんだろな。

 

 

 

 

 

 ワンピース巻八十一 ネコマムシの旦那に会いに行こう/尾田栄一郎

 

新刊が出るたびに今までの内容がアタマから抜けていて、いつも大変困ります。

どんどん情報量が多くなり、過去の伏線も忘れてしまってて、3歩進んで2歩下がる読みです。

で、え! やっとサンジが出てきたと思ったら、なんか話が一気にまたこれ複雑になってきそう。

が!やっぱりワンピースは面白い。尾田さん天才だよ。こんな面白いこと描いてくれるんだもの。

尾田さんぼろぼろだよな、きっと。ゴールデンウィークも花見もないんだろうな。

身体壊さないでね。ミレニアムみたいにならないでね。で、最終回は私が死ぬ前までにお願いします。

この調子だとこの先何年かかるのか。

内輪と外輪の差じゃないけれど、ワンピース内の一日は私の生活時間一ヶ月くらいあるんでないか。

ちょっと違うか(笑)。とにかく老婆になる前に、お願いね。

 

 

以上、最後は嘆願書となった165回目でした。