このような最高裁判決がでても、被害者側からは是正を求める主張が絶えません。
家事労働分を賃金センサスに加算すべきだと被害者側が主張したことがあります。
賃金センサスでは、家事労働というのは計算されておりませんので、その分を加算すれば男性と同じような賃金となるはずであるという発想です。
しかし、最高裁はこの主張をいれませんでした。
昭和62年1月19日判決(民集41巻1号1ページ)は、「女性労働者の全年齢平均賃金に家事労働分を加算することは認められない」として被害者側の主張を認めず、家事労働分を加算するということは葬られてしまいました。
裁判における最高裁判決の影響力というのは、絶大なものがあるのですが、年少女子の逸失利益の問題というのは、やはり根深いものがあり、最高裁判決が出た後も裁判官の間でも何かしら是正しなければならないものと認識されていたようです。
その例が1999年11月に出された「共同提言」です。
(続く)
家事労働分を賃金センサスに加算すべきだと被害者側が主張したことがあります。
賃金センサスでは、家事労働というのは計算されておりませんので、その分を加算すれば男性と同じような賃金となるはずであるという発想です。
しかし、最高裁はこの主張をいれませんでした。
昭和62年1月19日判決(民集41巻1号1ページ)は、「女性労働者の全年齢平均賃金に家事労働分を加算することは認められない」として被害者側の主張を認めず、家事労働分を加算するということは葬られてしまいました。
裁判における最高裁判決の影響力というのは、絶大なものがあるのですが、年少女子の逸失利益の問題というのは、やはり根深いものがあり、最高裁判決が出た後も裁判官の間でも何かしら是正しなければならないものと認識されていたようです。
その例が1999年11月に出された「共同提言」です。
(続く)