名古屋高裁平成22年11月26日判決(自保ジャーナル1846号)
加害者側からは、「任意保険会社から支払われた金額について黙字の合意があり、元本に充当すべきだ」という主張が出ることが多い。
上記判決は黙示の合意を否定した(=元本からの充当を否定した)。
「控訴人は、任意保険は項目を特定して支払われているから、元本から充当する旨の黙示の合意があったと主張する。
しかし、一般に、不法行為の被害者は、損害の元本に対する遅延損害金について明確に理解していないのが通常であるから、控訴人が主張するような事情があったとしても、そのことから元本に充当する旨の合意があったとは言えない」
加害者側からは、「任意保険会社から支払われた金額について黙字の合意があり、元本に充当すべきだ」という主張が出ることが多い。
上記判決は黙示の合意を否定した(=元本からの充当を否定した)。
「控訴人は、任意保険は項目を特定して支払われているから、元本から充当する旨の黙示の合意があったと主張する。
しかし、一般に、不法行為の被害者は、損害の元本に対する遅延損害金について明確に理解していないのが通常であるから、控訴人が主張するような事情があったとしても、そのことから元本に充当する旨の合意があったとは言えない」