Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

『妹背山婦女庭訓』 <第二部>

2023年10月08日 17時51分11秒 | 歌舞伎
「未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら特別公演 令和 5 年度(第 78 回)文化庁芸術祭主催公演 令和 5 年 10 月 歌舞伎公演『妹背山婦女庭訓』<第二部>」に芝居見物。お目当ては、菊之助のお三輪、梅枝の求女、米吉の橘姫。国立劇場の本当の最終公演ですし、先月の第一部を見物していますから、来ないわけには参りません。
 
緞帳の解説もありました。
 
3 セットありますね。
 

先ず「道行恋苧環」。舞踊は苦手ですが、これは寝落ちせずに観られました。菊之助は立ち役も増えましたが、梅枝も今日は立ち役ですが女形が多いので、米吉も含め女形 3 人でお互いをよく解って踊っている感じがしました。調和の美、かな。

次の「金殿」。菊之助のお三輪が良かったですね。一途な処も、責めにあってから恨みの表情になり、鱶七に刺されて理由を聞いて安心して死ぬ処。どれも明確に演じ分けて情感もあります。先月の連獅子がカッチリとし過ぎとも思えましたが、こちらは型も情も両立していると感じました。芝翫はひと通り。

滅多に出ない「大詰」。大団円で劇場さよなら公演として成功でしょう。ただ、この鎌足ができない菊五郎がかなり心配です(劇場の最多出演を誇る由だけに猶更、残念)。


【 本日の演目 】

近松半二=作
通し狂言 妹背山婦女庭訓  第二部
序 幕  布留の社頭の場
          「道行恋苧環」竹本連中
二幕目  三笠山御殿の場
大 詰  三笠山奥殿の場
     同 入鹿誅伐の場

藤原鎌足(菊五郎休演のため)/豆腐買おむら 時蔵
杉酒屋娘お三輪/采女の局 菊之助
宮越玄蕃   彦三郎
烏帽子折求女 実ハ藤原淡海 梅枝
荒巻弥藤次  萬太郎
入鹿妹橘姫  米吉
大判事清澄  権十郎
漁師鱶七 実ハ金輪五郎今国 芝翫
蘇我入鹿   歌六